November 27, 2006

●鑢(やすり)

book-MacDonald-03.jpgフィリップ・マクドナルドは黄金期の推理小説作家で、前に「フライアーズ・パードン館の謎」と「迷路」を読んで、うーん・・・微妙つうか・・・だったんだけど、いかんいかんやはり代表作を読んで評価せねば、ということで、久々に復刊された「鑢(やすり)」を読んだのですが・・・うーん・・・。 がまんして最後のほうまでいって、最後に少しはなんかあるだろうと思ったらなんにもなく・・・久々に壁にぶつけたくなりました。

まあ年代を考えるにしてもちょっとこれは私にはいただけません。そう、できの悪い新本格と同じ構造ですね。論理的といいながら感性で「この人間は犯人じゃない!」と思い込みまくるし、探偵しながら関係者にいろいり漏らしまくるし、あとから証言かわりまくるし、どこがフェアなのやらもうだらだらですね。パロディとすれば笑えるけど、それにしては品がないので星ひとつ。

なんつうか、トリックはまあ少し良くても、それを生かす設定もプロットもなんにもできないのね。でもこれが推理小説としては許されるらしい。まあ普通の小説と違うことはわかるけど、これならパズル本読んでたほうが良いように思われ。長いこと復刊されなかったのも納得してみたり。つうか危ないと思いながら読んだおいらが悪かったよ。

November 25, 2006

●紅葉

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今年は1週間以上紅葉が遅れているようですが、そろそろ見ごろのようです。で、ほんの少しだけうろうろと。

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November 23, 2006

●掲示板の停止


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Spamが多くてうっとーしいので、「日々是音楽」のほうの掲示板は投稿できないようにしました。まあ最近新しい投稿はないわけで、つうか新作もないので消しちゃってもよいのですが。

環境的にはもう少し京都滞在が伸びそうなので、もうがまんできずノートPCを購入し、ある程度の音楽環境を移しました。つうか HALion SYMPHONIC ORCHESTRA がいつの間にやらでてるやん。きー、HSE Ver2ほとんど使ってないのにー。。。で、みたらアップグレード料金で結構安くあがりそうなのでアップグレードしちゃいました。ノートPCのHDではつらいかもしれませんが、まあやってみようかなとか SATA の外付けディスクにしてみたいとかいろいろ妄想中。ノートPCのことはまた書きます。

やはりPC移すときにライセンスの再取得は面倒なので、USBドングルはけっこういいなあと思ったり。つうかPlugSoundを写すのが面倒なので、PlugSound Pro にアップグレードしたい!と思ってみたり。少し音楽的な興味復活中。これはやってみたい楽譜を入手したせいでもあるが、これもいつになるかわからんのでどんな曲かは秘密です。(このまま消えていく可能性は高いからなあ)

November 20, 2006

●ストッププレス

book-Innes-03.jpgだんだん文学より音楽寄りになっている予感。まあなんつうかバイオリズムのように文学よりのときと音楽よりのときがあるわけで、少々音楽寄りに傾いてきています。クラシックCDの話もあるけど、「日々是音楽」的話題も復活させたいと考えている今日この頃。

で、最近読んでいないのですが、やっとマイクル・イネスの「ストッププレス」を読みました。イネス畢生の大作というだけあって・・・つうか全編冗談なんですけど。でもイギリス的ブラックジョークの世界というか皮肉っぽいののせいくらべみたいな変な世界でおもしろい。アプルビイもけっこう嫌味なやつだし。というわけで星4.5.最後の0.5はちょっと長いこと。

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November 16, 2006

●ベルティーニのマーラー全集

CD-Mahler-Bertini.jpgいろいろ忙しいとストレス発散買い。ということで、前から興味を持っていたベルティーニのマーラー全集を購入。そういえば、この前ギーレンのマーラー全集も買ったのだがあんまり書かなかったなあ。いや、ギーレンの全集は大好きです。他のギーレンも欲しくなったりしたのですが、探すとARTE NOVA からでているショスタコの12番なんぞがあって、これが700円ほどで安い!録音もよいのでお勧めです。曲は映画音楽かとも言われますが、実はわたしゃ11番12番が好きなのであった。

話がずれました。最近よく聴くのはマーラーなんですが、ベルティーニの全集には興味を持ちながらやはり少し高いかなあ(1万1千円ほど)と思っていたのです。つうかギーレンで全集買ったばかりだし。でもつい最近輸入盤でも再販されたようで、なんと6千円!いやAmazonでは少々お高いのですが、HMVでは7千円弱、京都のJUGIAでは6千円ぽっきりで思わず買ってしまった。まあ昔からCDと海外文学と楽譜は一期一会、欲しいかなと悩んだときには買う、ことにしているのですが。

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November 12, 2006

●東寺

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午後は少々時雨模様だが、これからこんな気候が増えるんだろうなあ。午後からちょっと西大路へ。それから東寺まで歩いてその後は東山のほうをうろうろと。

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November 11, 2006

●Death Note the Last name

movie-DeatNote-02.jpg最近忙しいというか精神的に疲れているせいか映画より疲れそう、という感じでいってなかった。で、「Death Note the Last name」を観てきました。今回は音楽が川井憲次だという話は観ていてもまったく忘れていて、最後のエンディングで思い出したよ。

で、うりはやはりマンガとのちがいなんですが、私はけっこう気に入りました。もっともマンガのほうを読んでいないとわかりにくく逆に今ひとつかもしれませんが。マンガ版で第一部の最後がこれだとよかったかもしれない。ただ最後の1年後はいらないと思う。その前でうまくきってほしかった。で、違いの部分は見ているときは気に入ったんだけど、やはり後から考えるといろいろと無理がありすぎる、、、がその場では勢いでそれなりに楽しんでしまったぜ。

ただ、映画としては、ミサミサの声とかイメージの違いと月のクールさ不足はちょっと不満。Lはエキセントリックな方向へいきすぎかとも思ったけど、最後はよかったな。やはり細部でアラが目立つのが一番の不満じゃろか。

November 09, 2006

●京都でのんびり

book-Kyoton-01.jpg京都の旅の本とか旅行ガイドとかいろいろあるんですが、写真でどぎついのが多いです。表向きの有名どころばかりな感じで疲れるものが多いのですが、そんな中で、本当にお散歩しているようなほっとできる本がありました。「京都でのんびり」は文庫本ですが、イラストレーターの小林由枝さんの京都生活感覚とお散歩感覚がなかなかよいです。このイラストと文章を読みながら、なんかまた歩いてみたいなあという感じですわ。どんな感じの本かはRIMというお店のBlogにも載っているのでこちらもみてください。

自分で歩いた路があるのはなかなか楽しい。特に最近うろうろしている下御霊神社のあたりや好きな大豊神社なんかが載っているのはしぶい、渋すぎです。観光地というよりも一千年の時間がほんの身近にあるという感覚がいいなあ。イラストなので写真よりイメージが広がるし、自分の見たときのことを思い出すね。 文庫なんで持ち歩けるかな。

November 05, 2006

●Rubicon

CD-Icon2.jpgウェットン/ダウンズの二作目はICONにつづいて「RUBICON」だそうで、うーん、こんな言葉遊びはまたASIAのようになりそうな予感。さて内容は前の「ICON」よりは個人的には好きなのだが、やはり基本的にはASIA路線である。当たり前といえばあたりまえなんだけど。わたしゃやはりクリムゾンを期待してしまうので、ちょっと物足りないあ感はあるが、ASIAファンの人にはよいだろう。

なんつうかプログレというよりはUKムード歌謡みたいな感じで、曲想と展開がワンパターンなのがちょっとなあと思ってしまう大きな部分である。せっかくのあの声質なので、もう少し暗いやつとかやってもよいと思うんだけど、どうしてもムード歌謡になってしまうんですなあ。というわけでこのCDも妹のところ行きになると思われ。もっとも今回のアルバムでは最初から強力にポップなので、おおASIAやー、と思えるのも確か。ついこの前まで日本ツアーやってたみたいですが、前回よりは調子がよかったとかでよろしゅうございました。

November 01, 2006

●10ドルだって大金だ

book-JackRitchie-02.jpgジャック・リッチーの「クライム・マシン」が大ヒットですが、晶文社ミステリシリーズはこれで終了。。。で、場所?を替えて河出書房新社でKAWADE MYSTERYとして登場です。ちなみにわたしゃ今年読んだのですが。で、第二弾の「10ドルだって大金だ」もとってもおもしろい。とってもカロリーオフ。短編集なので、ほんの合間に読んでもぐひゃぐひゃ笑えるのである。このちょっとひねくれた感じがたまらんとです。「クライム・マシン」は私の上半期のベストにも入っておりますんで、同じ年に読むのはちょっともったいないか?

大体最初のものからして、人をくったというか読者の予想を見越して反対の落ちをつけるというか、けっこうあぜんとしますね。犯罪的なものも多いんだけど、その落とし度合いとクールさでからっとした感じであります。

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