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July 26, 2009

2009/7/26

20090726 PULIGNY MONTRACHET PERNOT 2006.jpg
◇2006 Puligny-Montrachet Paul Pernot
毎度ながらブルゴーニュ白では好きなペルノ。同銘柄を2009/2にも試飲。
秘中の秘(マット・クレイマー)ということだが米国では相当売られているような。
黄緑色でまずは樽、ミネラル、その後は洋梨、リンゴ、白桃、シトラスの香り。
ピュアな果実と爽快なミネラル感が特徴。ボディはないが味わいは一言美味。
時間経過に伴って舌に果実の甘さを感じる。アルコール14.2%!を感じさせず。
前回飲んだ時よりもこなれて美味くなった。夏の暑さが過ぎればさらに期待。
購入価格$32.29(2009/3)。

July 25, 2009

2009/7/24

20090724 CHAPUY BRUT NV.jpg
☆N/V Champagne Brut Tradition a Oger Chapuy
日本では見かけないシャピュイ。Ogerのネゴシアンです。Garnet WineのSaleで購入。
商業的な創業は1952年。家族経営で現在は父と娘二人で運営しているらしい。
黄色に泡は旺盛。リンゴ、レモンのすきっとした香りとローストっぽい香りが第一印象。
次第にハチミツの香りも出るが基本はフレッシュ&フルーティ。複雑さは感じない。
さほど特徴ある味わいではないが標準的と言える。買ってきた寿司の邪魔はしない。
67%CH、33%PN。なお、Ogerは319クリュ中僅か17しかない格付100%のクリュとの由。
HPには"An Advice: Never drink Champagne with Chocolate!"ですって。禿同。
購入価格$30.59(2009/7)。

July 20, 2009

2009/7/19

20090719 REBECCA K PN SONOMA 2006.jpg
◆2006 Maboroshi Rebecca K PN Sonoma Coast
日本人醸造家私市(Kisa-ichi)さんの奥様レベッカさんの名を冠したピノ
2008/10に訪問。傾斜のきつい葡萄畑でした。あの時の犬は元気かなぁ。
澄んだルビー色で赤ベリー系果実の香り。酸も感じるが酸っぱい感はない。
口当たりもチャーミングで果実味もストレート。なんとなく懐かしい感触が漂う。
クローンが115というのと符合するかな。最後まで澄んだ色。フィルタリング?
確かに料理に合うワイン。圧倒的な果実感や複雑さはないがほっこりおいしい。
購入価格$24.00(2008/10)。

2009/7/18-WINE会@NYC-⑨

月イチ定例のワイン会。今回のお題は「シャルドネ」。世界一周シャルドネの旅でした。
シャルドネは最も有名な白ワインの葡萄品種だと思うがそんなに香りやアクは強くない。
主宰の資料にはいつも巻頭の言葉があるが今回は「無であり、没個性である」品種と。
言い得て妙ですね。テロワールをこれほど素直に表す品種もないんじゃないかと思う。

20090718 WINES.jpg

◇1998 Gaja CH Rossj-Bass Piedmonte Italy
4代目アンジェロが運営するガヤ。ハチミツ、リンゴの香りに少し苦味。
ピュアで美味しい果実が特徴的。ステンレスタンクらしくクリーンな印象。

◇1988 Weingut Knoll CH Smaragd Loibner Wachau Austria
珍しいオーストリーのシャルドネ。果実味はあまりなくキノコのような香り。
やや下り坂の印象だが舌にねっとり感とほんのりとした甘さが残る。

◇1999 Chablis Grand Cru Les Clos Rene et Vincent Dauvissat Bourgogne France
ラヴノーと名声を二分するドーヴィサ。レモン、リンゴの香りに切れのよい酸。
流石のミネラル感。火打石。若干、舌先に樽由来の苦味が張り付く感触あり。

◇1999 Montrachet Grand Cru Bouchard Bourgogne France
「脱帽し跪いて飲むべし」の特級モンラッシェ。ブシャールの自社畑から醸造。
果実味よりもハチミツ。後口に続く栗のニュアンス、余韻の長さが秀逸。

◇1992 Corton Charlemagne Grand Cru Louis Latour Bourgogne France
1797年創業のネゴシアン、ルイ・ラトゥールの看板銘柄。これはドメーヌ物。
レモン、白い花に白トリュフの香り。酸もしっかり。すっと伸びる凝縮感がよい。

☆1998 Champagne Blanc de Blancs Grand Cru Avize Millesime Jacques Selosse
入手困難なジャック・セロスのミレジメ。オレンジマーマレード、ブリオッシュの香り。

◇2006 Vina Aquitania CH SoldeSol Maipo Valley Chile
ここからは新世界。新樽使いのようで熟したリンゴ、バニラの香り。味わいには苦味。

◇2006 Chateau Mercian CH Hokushin Nagano Japan
日本から持ち込んでもらったもの。塩、ミネラル感が強く、樽や味噌風の香り。還元的。

◇1993 Mount Eden Vineyards CH Estate Central Coast CA USA
もうひとつのパリ事件として紹介された銘柄。樽由来のバニラにアプリコットの香り。

◇2005 Kongsgaard CH The Judge Napa Valley CA USA
カリフォルニアを代表するシャルドネ。レモン、リンゴ、ハチミツ、ミネラル。
複雑な香りに余韻も長く、後口はナッティー。非の打ち所ないですね。

◇2006 Bodega Catena Zapata CH Catena Alta Adrianna Vineyard Mendoza Argentina
第一印象はイタリアの白。樽香にアプリコット、黄桃の香り。味わい濃厚。

◇1997 Leeuwin Estate CH Art Series Margaret River Australia
色合いは褐色。酸化かと訝ったが味は健全。熟したリンゴ、ハチミツの香り。


20090718 WINES2.jpg
個人的な嗜好ではコルトン・シャルルマーニュとコングスガード。
コルトン・シャルルマーニュは冷淡な印象ながらも凝縮感があり陶然とさせてくれる。
コングスガードは熟した果実、リンゴにミネラルがあり余韻が長く美味いと思わせる。

20090718 MONTRACHET.jpg
将来性を感じたのはモンラッシェ。余韻の長さとアフターの栗は比類なし。

最初に参加者22名に新世界が好きか旧世界が好きかでアンケートを実施。
新が9、旧が13。上記すべて飲んだ後も意見を変える人はいませんでした。


会の後は吉例の飲み会に突入。カレーライスを食しながら余韻を楽しみつつ閉会に。

20090718 WINES3.jpg
◆2003 Mapreco DOC Dao Portugal
★N/V Le Grotte Lambrusco Rosso Dolce Reggiano Italy
☆1996 Champagne Brut Duval Leroy
◇2007 Rochioli SB RRV
◆2006 Kutch PN RRV

July 18, 2009

2009/7/17

20090718 KUTCH PN RRV 2006.jpg
◆2006 Kutch PN Russian River Valley
2008/10に日本に持ち帰って飲んだクッチ。当時はジャミーなカリピノとの印象。
裏ラベルによれば30%Whole Clusterで畑は60%Kanzler、40%La Jons。畑はこちら
濃いめのルビー色に赤黒ベリー、ブルーベリー、スパイスの香り。ジャミーさはない。
口に含むとなめらかな果実味が流れるように舌先で溶ける。妖艶なタッチ。意外。
前回飲んだ時との落差が激しいがこれなら最近のWinebid落札価格上昇も納得。
Jamie Kutchは30代半ば。元々はウォール街のトレーダー。なんとDVDも販売中。
購入価格$45.00(2008/7)。Winebid。

July 16, 2009

2009/7/15

20090715 BJORNSTAD PN HELLENTHAL SONOMA 2006.jpg
◆2006 Bjornstad PN Hellenthal Vineyard Sonoma Coast
過日、シャルドネを飲んだ熊のマークのビヨルンシュタットこの時にも試飲済み。
濃いめのルビーに赤黒ベリー、チェリー、スパイスの香り。果実味中心かな。
思いのほか酸が立ち果実味が単純明快なタイプ。噛んでも味わいが出てこない。
後口もスーと流れる果実感とやや強めのタンニンが妙にバランスを失する感じ。
この造り手は白の方が上手いと思うが何事にも抑制的な印象。もう一歩欲しい。
購入価格$40.00(2008/11)。

July 11, 2009

2009/7/10

20090710 FAVIA PN LA JOSEFINA RRV 2005.jpg
◆2005 Favia PN La Josefina Russian River Valley
Andy Erickson、Annie Favia夫妻のコラボで造られるファヴィアピノノワール
Annie Faviaは葡萄栽培家でAbreuとScreaming Eagleの栽培管理を担当。
Andy EricksonはワインメーカーでScreaming Eagle, Dalla Valle, Arietta,
Dancing Hares, Ovid, Jonata等のコンサルティングを担当。
濃いルビーで多少の濁り。赤ベリー、ブルーベリー、オレンジ皮、スパイス、バニラの香り。
口当たりがシルキーで果実味の後に複雑な風味と凝縮感。絹を舌で触る感触。
アルコール度は高いのに前面に出ず。2日目は少し落ちるも上品な口当たりは変わらず。
これは美味い。酒質はブルゴーニュのグランクリュ上級に匹敵。薄旨じゃないけど好み。
購入価格$64.95(2008/10)。

July 08, 2009

2009/7/7

20090707 BJORNSTAD CH RITCHIE RRV 2006.jpg
◇2006 Bjornstad CH Ritchie Vineyard Russian River Valley
ノルウェー語で"Bear Place"なるビヨルンシュタット。ラベルに熊。評価はこちら
緑がかった黄色。最初はRiedel新世界シャルドネグラスで。。。ミネラルの香り。
大きすぎたかな?と小さめの白ワイングラスで。。。やっぱりミネラルの香り。
果実味としてはレモン。口の中では専らLeanな塩っぽさ。後口にはやや凝縮感。
硬質なシャルドネ。余分な贅肉は削ぎ落としたがエッセンスも剥がれてないか?
同じ畑のAubert, DuMol, Flowers, Londer, Pahlmeyer, Ramey, Tandemと比べたい。
購入価格$45.99(2008/11)。

July 04, 2009

2009/7/3

20090703 BAKER LANE PN HURST SONOMA 2006.jpg
◆2006 Baker Lane PN Hurst Vineyard Sonoma Coast
以前、日本でのワイン会に持ち帰ったこともあるベイカー・レーン。美味だった記憶あり。
ワイン業界が長いStephen Singerが2003年に創業。クローンはPommard, 115, 777。
濃いめのルビー色。最初は香りが立たずに?だったが徐々に赤ベリー系の香り。
特徴的な香りはないが味わいはしっかりと赤系果実を中庸な酸が支える構図。
ん~。バランスはいいんだけど物足りない。これという特徴をたたえないワインかも。
購入価格$35.98(2008/9)。

July 02, 2009

2009/7/1

20090701 ADRIAN FOG PN TWO SISTERS RRV 2004.jpg
◆2004 Adrian Fog PN Two Sisters Vineyard Russian River Valley
2008/7にAVA違いを飲んだエイドリアン・フォグ。この畑は樹齢が古いらしい。
クローンはMartini、667でMartiniは1953年、667は最近植えられたもの。
濃い赤紫色に赤黒ベリー、スパイスの香りにリキュール的なアルコール感。
初口は甘いが時間経過とともに落ち着く。味わいは噛むようなフルーツ爆弾。
RRVぽくなくAnderson Valleyに近い印象。テロワールより造り方かもしれない。
購入価格$35.00(2008/6)。Winebid。

July 01, 2009

2009/6/26-Sonoma巡り-

今年もPinot Days参加のため西海岸へGO!!! 到着翌日はSonomaワイナリー巡り。
日本から渡米のtakuyaさん計らいにより普段は訪問困難なワイナリーにも訪問。

①Paul Hobbs
http://www.paulhobbswinery.com/
Mondavi, Opus One, Simiを経て1991年に自身のワイナリーを設立したPaul Hobbs。
10年ほど前に仕事先の会社社長の苗字がHobbsだったため選んだ縁がある銘柄。
当時はワインも飲んでおらず、行き当たりばったりのワインなのに美味しかった記憶が。
ゲストルーム(Lindsay Room)は2006年建設。祖母の名前に因んでいるらしい。
テイスティングは次の4本。遅刻したためCH Richard Dinerは見送られた模様(涙)。


20090627 paul hobbs wines.jpg

◇2007 Paul Hobbs CH RRV
 バニラ、レモン、バター、リンゴの香り。素直に美味しい。
◆2007 Paul Hobbs PN Lidsay Estate Vineyard RRV
 祖母に因んで命名の畑。クローンはCalera, Swan。赤系ベリー、やや濃厚。
◆2006 Paul Hobbs CS Napa Valley
 Hyde, Beckstoffer Dr. Crane, Stagecoach, To Kalon畑から。98%CS、2%CF。
 カシス、チョコ、樽香、ハーブの香り。タンニン強く舌にざらざら感あり。
◆2006 Bramare Malbec Lujan de Cuyo Mendoza Argentina
 アルゼンチンにも力を入れているらしい。干し葡萄が入ってるような印象。


20090627 paul hobbs 1.jpg
着席テイスティングの様子。

20090627 paul hobbs 3.jpg
豪華なテイスティングルーム。

20090627 paul hobbs 2.jpg
Goldridge soilの畑。Goldridgeとは、
The soil has a dark, yellowish, fine, sandy loam surface over a subsoil
of golden yellow, sandy loam and fractured sandstone.


②Littorai
http://www.littorai.com/
Google地図で探し当てたところはもぬけの殻。電話を架けると移転したとの由。
Littoraiはcoastという意味。Dijon大学で醸造学を修めたTed Lemonのワイナリー。
Roumier, Dujacで修業し、ムルソーのRoulotで醸造責任者を務めたそうです(驚)。
畑は占星的なところ以外はビオディナミとの説明(それってバイオロジー?という疑念)。
最近、新しく自社畑を始めたそうですが、名前はまだ決めてないそうです。
設備は小規模で醸造所とカーヴも仕切ってあるだけですが、ワインは頗る美味い。
本来は8000ケース作ってもいいそうですが、5000ケースにおさめているとのこと。


20090627 littorai wines.jpg

◇2007 Littorai CH Mays Canyon RRV
◇2007 Littorai CH Charles Heintz Vineyard Sonoma Coast
◆2008 Littorai PN Les Larmes Anderson Valley
◆2006 Littorai PN Hirsch Vineyard Sonoma Coast
◆2006 Littorai PN Roman Vineyard Anderson Valley
◆2006 Littorai PN The Haven Vineyard Sonoma Coast

メモ帳を忘れたため試飲記録なし(嘆)。気に入ったCharles HeintzとHirschを購入。


20090627 littorai 1.jpg
ビニールで仕切られた樽貯蔵庫。

20090627 littorai 2.jpg
古式ゆかしき醸造設備。


③Kosta Browne
http://www.kostabrowne.com/
Michael Browne、Dan Kosta、Chris Costelloが運営。ワインメーカーはMichael Browne。
MichaelとDanはレストラン業界出身。1997年に醸造決心し2001年にChrisが合流。
自社畑を持たずにワインを醸造し、この日の見学も元リンゴ倉庫だった醸造工場施設。
訪問日後の週末には醸造施設内でディナーパーティーが開かれるとのことであった。


20090627 kosta browne wines.jpg

◆2007 Kosta Browne PN RRV
 濃いめのルビーに赤ベリー、カシス、スパイスの香り。Koplen畑75%とのこと。
◆2007 Kosta Browne PN Sonoma Coast
 RRVより濃い色。果房が小さく果皮の色がより反映された結果とのこと。
 味わいも若干甘めでBigなピノと言うんでしょうか。私の嗜好からは外れる印象。
◆2006 Kosta Browne PN Keefer Ranch RRV
 他のKeeferより一回り大きな印象。翌日セミナーで遅摘みとの説明を受けて納得。
◆2005 Kosta Browne PN Koplen Vineyard RRV
 この畑がKosta Browneそのものの体現なのでしょうね。こなれた味わいで美味。


この後、Sam Landoさんから2008年Gary's, Koplen, Kanzler, Gap's Crownをバレル試飲。
既にワインらしい味わいになっていて驚き。サービス精神旺盛なSamさんに感謝。


20090627 kosta browne 1.jpg
お相手してくれたSales&MarketingのDan Kostaさん。

20090627 kosta browne 3.jpg
2009年用の樽。

20090627 kosta browne 2.jpg
醸造設備。


④Kistler
http://www.kistlervineyards.com/
1978年Kistler家により創業。1979年から醸造開始。Steve KistlerとMark Bixlerが中心。
Steve KistlerはStanford、U.C. Davis、Fresno State Univを経てRidgeで修業との由。
Mark BixlerはM.I.T.、U.C. Berkeleyの後、Fresno State Univで化学を教えFetzerで修業。
1992年にRRVのVine Hill Vineyardにワイン醸造施設を建設。ピノのバレルは32あるそう。

takuyaさんの口利きのおかげで訪問(試飲なし)。KistlerのWebサイトには以下の断り書き。

Tours and Tastings
Regrettably, we are not open for tours or tastings. We never have any wine available
for sale at the winery. We are located in a residential area of Sonoma County and
we have neither the facilities nor the permits to be open to the public.

ピノを手前で選果して破砕する機械も見せていただきました。全房発酵のようです。
ピノはタンニンを抑えるため、2002-2003年以降82F(28℃)で発酵(以前は88F(31℃))。


20090627 kistler 1.jpg
施設の横に広がるVine Hill畑。葡萄供給元の全体地図もGET。

20090627 kistler 2.jpg
はっきり白いとわかる土壌。フィロキセラには強いそうですが実際には台木あり。

20090627 kistler 3.jpg
ワイヤーを3本張って平面に設えられた葡萄の樹。珍しい。

20090627 kistler 4.jpg
フレンチオーク。ひとつ$1,000。THの記号。樽の横だけでなくヘッドも焦がす。


⑤MacPhail
http://www.macphailwine.com/index1.html ※音出し注意
2002年創業。Sonoma CoastとAnderson Valleyの買い葡萄からワインを醸造。
オーナーJames MacPhailはQuivira, Merry Edwards, Gary Farrell, Pellegrini等で修業。
同じテーブルではSonoma Pratt畑のオーナーも横で試飲中。少しおこぼれを頂戴した。


20090627 macphail wines.jpg

◆2008 MacPhail Rose of Pinot Noir
 セニエ法で作った濃いロゼ。素直な赤果実が人気で同行者がこぞって購入。$20。
◆2007 MacPhail PN Toulouse Vineyard Anderson Valley
 赤ベリー、プラムの香り。甘いアタックの後ろに土系の香りも。2A, 115, 667, 777。
◆2007 Macphail PN Goodin Vineyard Sonoma Coast
 黒ベリー、プラム、チョコレート。シルキーな舌触り。Ocean Sediment?の感じですって。
◆2007 MacPhail PN Pratt Vineyard Sonoma Coast
 赤ベリー、スパイスの香り。スムーズにすっと流れる果実。フルーティーで美味しい。
◆2007 MacPhail PN Vagon Rouge Anderson Valley
 Toulouse Vineyardからの特別キュベらしい。赤ベリー系でスムーズ。完全除梗。

NYには卸してないがHess CollectionからSequanaブランドでPNを造っているとの由。
日本ではA.W.Kitchenでワインメーカーズ・ディナーを開いたことがあるらしい。


20090627 macphail 1.jpg
醸造設備。

20090627 macphail 2.jpg
樽貯蔵庫。Kistlerでも見たが上から水を噴霧する機械が。同様に砂利も敷いている。

2009/6/27-CrushPad訪問-

Pinot Daysセミナーの後は「自分仕様のワイン」が造れるクラッシュパッドの本社を訪問。
現地でかんちゃんと待ち合わせて中をご案内いただくことに。


20090627 crushpad.jpg
入口。こっちは裏口だったのかも。


20090627 crushpad 2.jpg
中の様子。「ワイナリーみたいですね」とかんちゃんに言ったら「ワイナリーです」。


20090627 crushpad 3.jpg
ボトリングの様子。


20090627 crushpad 4.jpg
コルク。CWGで見た馴染みのマークが。。。


20090627 crushpad 5.jpg
ブレンドのための機材。


20090627 crushpad 6.jpg
バレル試飲させてくれるかんちゃん。ありがとうございました。

2009/6/27-Pinot Days Seminar-

Pinot Daysのイベントのひとつ、Focus Tasting Celebrated PN Vineyardsに参加。
参加者は80名ぐらいかと思うが、業界関係者の出席が目立つ印象。人気薄かな?
カリピノ人気畑のHirsch、Keefer、Pisoni、Clos Pepe説明とブラインド試飲という趣向。

20090627 seminar.jpg


配布資料をもとに畑の特徴をまとめるとこんな感じ。ピノとシャルドネに特化してますね。
畑の規模はブルゴーニュのヴォギュエで12.2haですから、それほど大きくはない。

    
 HirschKeeferPisoniClos Pepe
所有者David HirschMarcy KeeferGary PisoniSteve Pepe
畑設立1980198519821994
場所Sonoma CoastGreen ValleySanta Lucia HighlandsSta. Rita Hills
面積(Pinot Noir)68エーカー(27.5ha)40エーカー(16.2ha)45エーカー(18.2ha)24エーカー(9.7ha)
面積(Chardonnay)4エーカー(1.6ha)10エーカー(4.0ha) 4エーカー(1.6ha)
クローン114, 777, Pommard, Swan, Mt Eden114, 115, 777, Pommard 5, 23, 2A, Swan, CaleraPisoni115, 667, 777, Pommard 4
葡萄提供ワイナリーB. Kosuge, Bohan-Dillon, Bonne Merde, Failla, LIOCO, Littorai, Siduri, William SelyemA.P.Vin, Failla, Freeman, Kosta Browne, LWC, Pali, SiduriArcadian, Capiaux, Morgan, Patz&Hall, Peter Michael, Siduri, Tantara, TestarossaA.P.Vin, Brewer-Clifton, Copain, Ken Brown, LWC, Ojai, Roessler, Siduri


セミナーの司会はPinotFile主宰の"The Prince of Pinot"、Rusty Gaffneyさんでした。

20090627 prince.jpg

それぞれのコメントは以下のとおり。グラスが並んだ順。気に入った銘柄は斜太字表示。

【Hirsch Vineyard】
当初、自分の前に並んだグラスが何なのかわからず、畑違いのブラインドかと錯誤。
結局、畑毎に4つずつ並べてブラインドするものと理解したが、この時点で既に混乱。
Hirschは太平洋から数マイルの砂岩土壌からenergy、vitalityを得た葡萄を産出との由。

◆2006 Hirsch PN Hirsch Vineyard Sonoma Coast
 チェリー、小梅系の香り。2006年は収量を落としてバランスよく。44%新樽。
◆2006 William Selyem PN Hirsch Vineyard Sonoma Coast
 バランス型でフェミニン。クローンは40%Pommard、38%Martini、22%Swan。
 茎を加えて5-6日のcold soak、16-18ヶ月樽熟成。樽はトロンセM+。
 ハーブ、タンニンを強く感じる。Dujac Bonnes Maresを目指してるそうです。
◆2007 Failla PN Hirsch Vineyard Sonoma Coast
 13ヶ月樽熟成。赤ベリー、小梅系の香りにややタンニンを強く感じました。
◆2006 LIOCO PN Hirsch Vineyard Sonoma Coast
 50%Whole cluster、15%新樽。紅茶出汁系。色は薄いが気にしたことないとのこと。

【Keefer Ranch】
ワイナリーにはどういうクローンを渡すか腐心。Freemanは2つ、Siduriは4つなど。
葡萄収穫時期も異なり、9/2(Failla)~10/7(Kosta Browne)など様々ということ。

◆2007 Siduri PN Keefer Ranch RRV
 説明するのはアシスタントワインメーカーRyan Zepaltas(zepaltasワインも造る)。
 クローンは23, 2a, 114, 115。5日のcold soak、11ヶ月の樽熟成。75%新樽。
 30%whole cluster。色が濃く黒ベリー系の香りで甘さを感じる。タンニン強い。
◆2007 Failla PN Keefer Ranch RRV
 13ヶ月樽熟成、100%新樽。濃い赤ベリー系でスパイスの香り。タンニン強い。
◆2006 Freeman PN Keefer Ranch RRV 
 クローンは23をメインに777。23メインは珍しい。5日cold soak、11ヶ月樽熟成。
 小梅、出汁系の香りで静かな印象。KeeferのEstate物はこれだと思ったが。。。 
◆2007 Keefer Ranch PN Keefer Ranch RRV
 クローンはSwan, Pommard 5。9日cold soak, 20%whole cluster、25%新樽。
 濃い黒ベリー系でチェリー系香り少ない。果実味がbig。前年と印象が異なる。

【Pisoni Vineyard】
Gary Pisoniの登場で会場の空気が変わるほどの存在感。話しは四方山話。

◆2006 Pisoni PN Pisoni Vineyard Santa Lucia Highlands
 11-12ヶ月樽熟成、65%新樽。whole cluster10-15%。タンニン出さないように。
 黒ベリー、プラム、フルーツコンポートの香り。果実味の美味しいワインでした。
◆2007 Tantara PN Pisoni Vineyard SLH
 4-5日cold soak、16ヶ月樽熟成、60%新樽。PisoniはPh高いがこれは3.6%との由。
 黒ベリー系、チョコレートの香り。甘い。ねっとりとした果実。やや苦手感あり。
◆2007 Testarossa PN Pisoni Vineyard SLH
 1994年にPisoniに会って1997年から生産。黒系は薄くやや酸が立つが美味い。
◆2000 Arcadian PN Pisoni Vineyard SLH
 説明の途中からPisoniが乱入するなど懇意の様子。Dujacがベンチマークとのこと。
 ヴィンテージ相応の退色傾向。酸、タンニンが目立ち、熟成の利点が見えない。

【Clos Pepe Vineyard】
Santa Rita Hillsで最も小さなワイナリーと自称。重要なのは「酸」であることを力説。
地政学的に特異な形状の畑で40年の古木から皮が薄く房の小さい葡萄ができる。
ワイン造りに重要なのは葡萄栽培者への教育とワインに対する忍耐だそうです。

◆2006 Clos Pepe PN Clos Pepe Vineyard SRH
 ワインメーカーWes Hagenが熱く語る語る。ジューシーでフレッシュなワインを。
 料理に合わせられる、鮭からラムまで合わせられるようなワインをとのこと。
 黒赤ベリー系の香りだが酸はそれほど立たない。やや焦点がぼやけた印象。
◆2007 Siduri PN Clos Pepe Vineyard SRH
 こちらもZepaltasが説明。Ph3.3%で収穫、11ヶ月樽熟成、70%新樽。
 甘さが際立つワインで酸もそれほど感じない。ちょっと苦手な部類のワイン。
◆2006 Roessler PN Clos Pepe Vineyard SRH
 元CrushPadにいたScott Shapleyがワインメーカー。Roesslerは飲食業出身。
 綺麗なチェリー、赤ベリー系の香りで甘さも感じるが旨みが伸びる印象あり。
◆2005 Arcadian PN Clos Pepe Vineyard SRH
 75%whole clusterで22ヶ月樽熟成。退色傾向で小梅の香り。酸とともにこじんまり。

なお、セミナー前にミヤパパがWes Hagenと話しているのを盗み聞き。
Wes Hagenのオレゴンお勧めワイナリーはBrick House、Lange、Gyspy Dancer。

20090627 arcadian.jpg
ArcadianのJoe Davis。

20090627 clos pepe.jpg
Clos PepeのWes Hagen。

20090627 failla.jpg
Faillaの人。

20090627 hirsch.jpg
HirschのDavid Hirsch。

20090627 keefer.jpg
Keefer RanchのMarcy Keefer。

20090627 keefer craig.jpg
Keefer RanchのMarcyの息子Craig Strehlow。

20090627 lioco.jpg
LIOCOの人。

20090627 pisoni.jpg
Gary Pisoni。

20090627 pisoni gary and jeff.jpg
Garyと息子のJeff Pisoni。

20090627 roessler.jpg
RoesslerのScott Shapley。

20090627 siduri.jpg
SiduriのRyan Zapaltas。

20090627 tantara.jpg
TantaraのJeffrey Fink。

2009/6/28-Pinot Days-

昨年も参加したPinot Days。昨年の同行2名に加えて2名、総勢5名で参戦。
Maboroshi私市さんのブログによれば入場者数は増えたのでは?確かに混雑してました。
実はチケットを自宅に忘れてしまい、入場前にあたふたと再発行手続きする失態も。。。

20090628 fort mason.jpg

20090628 pinot days.jpg


3時間の試飲で回れたのは以下の41ワイナリー。昨年の36を上回ったのが嬉しい。
加えて今年は聞いたことがないワイナリーに挑戦という課題も(下調べはしてます)。

Abiouness, Arista, August West, Balletto, BATON, Bohemian, C. Donatiello,
Chronicle, Coterie, DuNah, Dutton, Elke, Eno, Eric Kent, Fort Ross, Freeman,
Inman, Kanzler, Keefer, Kenneth Volk, Ketcham, La Rochelle, Ladd, Maboroshi,
Meiomi, Miner, Native9, Olson Ogden, Cargasacchi, Richard Berridge, Roessler,
Sand Hill at Durell, Small Vines, Spell, Suacci Carciere, Tantara, Thorne,
WesMar, WINDY OAKS, Woodenhead, Zepaltas

個人的好みは新しいところでChronicle、Ladd。路線は違うがSpell、Bohemian。
相変わらず美味いのはDutton Estate、Freeman(Akiko's)、Small Vines、Zepaltas。
2007年は濃い系が多く、もともと甘さが前面に立つワインも含めて好きになれず。
食生活も濃い味から薄味に完全に移行したためか薄旨がストライクゾーンです。

前回同様、畑所有者が生産者元詰めするケースが増えている印象。出来は様々。
昨年旨いと感じたKeeferはPommard 5を加え、新樽比率を下げたそう(33%→25%)。
生産量も100case増えてますが、どうも果実の濃さに馴染めず。樽の焦がしも変化?

特別賞はKenneth Volk。ワインも美味しいですがサーブの女性が輝いてました☆。
KetchamのDecanting、Maboroshi私市さん、Freeman Akikoさんの笑顔も心に残りました。

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