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フォクトレンダー Bessaflex TM

神様、懺悔します。実はもう一台カメラを買ったのです。それがフォクトレンダー Bessaflex TM
これまた珍しいフィルム手巻き・機械式シャッター・マニュアルフォーカスのみ・TTL絞り込み測光…である。でも新品。レンズはアサヒペンタックスのSMCタクマー55mm F1.8という30年前?のものをオークションでゲットした。 実はこのカメラ、M42マウントという大昔流行ったマウントのレンズを使うのである。それで選んだようなものだ。

話はやはりキタムラの中古コーナーから始まる。TVS DigitalとともにNikon FM3Aの中古が売られているのを発見した私は、激しく動揺した。もうそろそろα-7000もやばいし、α-7を買っておこうかなと思っていたのだが、あそこまでメカニカルだと萎えてしまう。誰が撮ってもいい写真が撮れるなんて(ハード的に)、つまらないことこの上ない。でもContaxの中古を金沢で見かけることはないからな~、東京で買っておけば良かったかしらん、と思っていたところにFM3AとTVS digitalである。これはカメラの神様のおぼし召しとばかり、TVS digitalは購入決定。しかしニッコールレンズはなぁ…萌えないんだよ…ぶつぶつ…と考えていたところに候補に挙がってきたのがBessaflex TM。
フォクトレンダーとは世界最古の光学機器メーカーだそうで、第二次大戦前はツァイス・イコンに次ぐカメラメーカーだった(らしい)。戦後はカール・ツァイスへの株式譲渡、ツァイス社のカメラ事業撤退…という道をたどり、現在は長野県にあるコシナという会社でフォクトレンダーブランドのカメラやレンズが製造されている。京セラとContaxの関係と同じですな。

とにかく面倒くさい。でも、その面倒くささが面白すぎる。写す手順は、絞りを解放にする→ピントを合わせる→絞りリングで絞る→測光スイッチを上げて、露出が適正か確認する→シャッタースピードを決める→シャッターを押す、である。うちの鳥なんか、こんなことをやっている間にエアコンの上と机の上を2往復くらいしてしまう。というわけで、動きの速い被写体には全く向かない。昔はα-7000と交換レンズを担いで北アルプスに登ったものだが、もうそんな気力はなく、カメラはお散歩の友としての存在しかないので、AFの速さなんか全く必要ないのだ。ピントを合わせて測光ボタンを押しながら「んー、もうちょっと露出を上げた方がいいかな」なんてのんびり考えている時間がたまらなく楽しいのである。

というわけで、恒例撮り比べ。


左からContax i4R, Contax TVS digital, Bessaflex TM
i4Rはどうしてこんなに白飛びするのか、と訴えたい。まあデジカメだしレタッチすればいいんだけど、レタッチという作業が必要なカメラは好きではないので、いちいち露出をアンダーにしなければならない。結構面倒だし、楽しくない。
TVS Digitalは望み通りのこっくりとした色合い。好きだなぁ、こういうくっきりはっきりの色。画像もシャープ。
Bessaflexはちょっと角度が違っているけど、まったく違う「絵」となっている。というのも絞りを開放にしているからで、「L'Occitane」の文字あたり以外は見事なボケかた。ひゃー、50mmの明るいレンズって、こんな被写体深度になるのね。この18年間、一体どういうレンズを使っていたのかと小一時間…(以下略)。ちなみに安物スキャナではこの程度だが、プリントされたものはもっと光の入り具合や、ガラスの質感が美しい。今回はネガで撮したのだけど、リバーサルフィルムを使うのが楽しみ。当分絞り開放付近で撮影するのにはまりそうである。

Bessaflexで使えるM42マウントレンズの中には、東独のツァイスで製造された物もある。「Carl Zeiss Jena」と書いてあるのがそう。特に35mmフレクトゴンは20cmまで被写体に近づけるということで、ちょっとマクロっぽい使い方もできるらしい。当分はSMCタクマー(これも結構評判がいい)で修行して、そのうちCarl Zeiss Jenaに手を出そうという次なる計画を立てていたりするのである(笑)

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