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2007年02月14日

THE POLICE reunion

エイジアに続いて、ポリスも再結成である。再結成ブーム?の中で、これだけは無いだろうと思われたポリスの再結成。しかもグラミー賞の授賞式で、「Roxanne」なんて歌っちゃってる。
昔は毎週ベストヒットUSAをTV画面にかじりついて見たものだが、21世紀では翌日にyoutubeで見ることができるのだ。なんて素晴らしい世の中になったのだろう。

もう彼らも50才代半ばだが(アンディ・サマーズは64才!!)、スティングとアンディは少々ふっくらしたとはいえ、原型はちゃんと保たれている。エイジアの皆さんの外見劣化(除:カール・パーマー)に比べると、素晴らしいことこの上なし。先日スティングの新譜「LABYRINTH」を試聴したときは「もう声で勝負は無理だよ…」と思ったのだが、Roxanneを歌う声は昔と全然変わっていない。まあLABYRINTHって、ダウランドの声楽曲ばかりだわ、バックはリュートだわ、とちょっと辛いよなー。やっぱりスティングにはポリスの曲が合うよね。
グラミーではデビューの頃のライヴ画像みたいにぴょんぴょん跳ね回ってはいないし、スピード感も昔ほど無い「大人」のRoxanneだけど、これはこれでよし。スチュワート・コープランドのドラムスが多少おとなしくなったのが、「大人のRoxanne」の原因だろうか。しかしアンディ・サマーズのカッティングギターにレゲエのリズム隊が加わると、おおっ!!である。30年近く前の曲だが、今聴いてもこのカッティングとスチュワートのハイハットはステキだ。
ここ20年くらいロックといえばプログレばかり聴いているが、ポリスの初期はプログレの対極にあるような、スカスカした音である。久々に聴くとこれもまた新鮮だし、何よりも高校~大学にリアルタイムで聴いた、そのときの空気みたいものがまとわりついている。まあこれは非常にプライベートなことなのだけど。

なんでもこの再結成ポリス、ワールドツアーまでやるらしい。まずは手始めに全米を回り、欧州・南米・日本…だとか。北米ツアーはもう予定が発表されていて、ラストのNYではなんとマディソン・スクエア・ガーデンである。あの1983年のSynchronicity Concertを再び、ってところですか(ワクワク)。ちなみにこの北米ツアー、後援がBEST BUYというところがちょっと笑える。BEST BUYは北米の大型量販電気店チェーンで、うちの近所にもあった。日本で言えば、ヤマダ電機みたいなものである(笑)

ポリスといえばスティング、と思う人が多いだろうが、他の2人がいればこそのポリスの音といえる。現にスティングがソロになってから、こんなスリリングで完成度の高い音楽を作れましたか? 私はあっという間に飽きてしまったよ>スティングのソロ。レゲエのリズムモノが有名だがスピード感あふれる初期の3作、GHOST IN THE MACHINEでのシンセを多用した厚めの音、そしてこれ以上のものをどうやって作るんだ?と思わせたSYNCHRONICITY。
メロディはスティングのものかもしれないが、スチュワートの独特なドラムス、アンディのギターが無いと、ポリスの音にはならない。つーか、スティングのベースはどうでもいいよ(ベースに関しては存在感ナシ)。Every Breath You Takeでの印象的なイントロやBring on the Nightでの細かいアルペジオ、Peanutsでのギターリフ、そしてカッティング…アンディ・サマーズも只者ではないなーと思っていたのだが、彼は20代後半で音楽キャリアを一時中断し、大学でクラシックギターを学んだらしい(その後ポリスを結成)。知らなかった。
ちなみにアンディ・サマーズのオフィシャルサイトには彼が撮った写真が掲載されており、とても素晴らしいので、写真好きな人は一度覗いてみるべし。

再結成ポリスについてはスチュワート・コープランドのオフィシャルサイトに詳しい情報があるので、興味がある人はアクセスしてみてちょ。あたくしは当然メルマガとかに登録しましたわよ。来日したら、ぜぇぇぇ~~ったいに行くもんね。金とヒマがあれば、NYへ行きたいくらいだ…
私のポリスへの思い入れは、エイジアの比ではないのである。

2007年02月12日

京の和菓子・早春編

京都在住の兄から、またまた和菓子が送られてきた。
秋には紅葉や栗がテーマの菓子だったが、この季節はやはり春らしいですね。


これは鼓月の「にほひ花」という名の菓子。
包装も立ち雛みたいでかわいらしいが、中はピンク色の葛羹に金箔がついていて「いやーん、かわいいー」である。ピンク色はどうやら梅でつけているらしく、ほのかに梅味がする。


左は「伏水」という名の吟醸酒羊羹らしい。まだ開けていないので、中身はどんなものかわからないが、黒豆入りらしい。これを食べて車を運転したら、飲酒運転になるのだろうか? 血中アルコール濃度が上がるほど、酒が入っているのか??
右は「春草萌香」という菓子。春らしいですね。


で、春草萌香を切るとこうなる。中は栗入り小倉餡、外側には薄くよもぎ入り求肥が巻かれていて、その上からきな粉を散らしてある。中身も春らしいのだ。
これもヒット。まいう~。


おまけで金沢の伝統菓子・金花糖である。金沢では雛祭りの時のマストアイテムであり、雛人形達と一緒に雛壇に飾られる。子供の頃は私の家でも金花糖を飾っていたが、ここ数十年はご無沙汰である。しかし先日スーパーでこんなかわいい金花糖を見つけて、つい買ってしまった。やっぱり鳥よねえ。
金花糖については金沢の東山にある「越野」という和菓子屋のサイトに詳しく載っているので、参考にされたい。ここのサイトを見てわかるとおり、金花糖は結構巨大である。昔、雛祭りが終わってからがりがりと齧ったが、あまりの甘さと大きさにギブアップした記憶ありっす(^^;;;

2007年02月09日

CHASING THE DRAGON/John Wetton

にわかウェットン様信者たるもの、ソロもライヴ盤を入手しなければならない…とネット中をさまよう日々である。これが東京在住なら、ブートレッグ探しの旅に西新宿をさまようことになるのだが…まあいいか。
粗製乱売されているウェットン様のライヴ盤(しかもオフィシャル)の中で、世間の評判が良いのが1994年の東京でのライヴを収録した「CHASING THE DRAGON」だということで、早速聴いてみた。
chasing the dragon.jpg

ライヴはアコギでのHeat of the Momentという、珍しいものから始まる。お約束のMCも早々に飛び出すが、日本語の発音がだいぶ良くなっているので(「サイコダヨ」ではなく「最高だよ」に聞こえる)、昔のようなチャーミングさは無い。コンサートのセットリストを見ると全18曲(含アンコール)のうち、この頃の最新アルバム「VOICE MAIL」から4曲、エイジアから6曲、U.K.から3曲、クリムゾンから3曲、それにソロでの曲が2曲…とウェットン様の音楽人生ヒットパレードのような選曲である。あんたソロなんだから、もうちょっと新曲演奏しなさいよっ!とつっこみを入れたくなるが、人間歳をとると日和ってしまうものなのだろうか。CDには、その中から15曲が収録されている。
この頃のウェットン様のヴォーカルは中年オトコの色気爆発であることは以前書いたが、このライヴでも絶好調。スタジオ録音モノと変わらない、いやそれ以上に声はすばらしい。たぶん1990~1994年頃が声もスタイルも絶頂期だったのではなかろうか。
その後は階段を転げ落ちる様に中年太り…を通り越しているのは皆さんご存じの通り。先日オフィシャルサイトでクリス・スクワイアと写っている写真を見た時には絶句してしまった。クリスも2003年のステージを見た時よりはるかに太くなり、これではトドが2頭状態である。1970年代はスリムなイケメンだったこのお二人、どうしてこんなに…(涙) それにしても、なぜにプログレベーシストは激太るのか?(除:ロジャー・ウォーターズ) ちなみに来る3月10日、ウェットン様がクロサワ楽器でサイン会(爆)をするらすいので、お暇な人はぜひお姿を拝見しに行ってください。

それはともかく、このオトコの色気ヴォーカルでU.K.やクリムゾンの曲を歌われると、何か変なのだ。Rendez-vous 6:02を小節のきいた声で歌われても…ねえ。どうやら彼は歌を歌うのが相当好きらしく(だいたいU.K.のエディ・ジョブソンと決裂した原因のひとつでもある)、Thirty Yearsではもうカラオケ状態。In the Dead of Nightはまあまあだが、バックミュージシャンがダメダメ。ドラムスが「ドスドス」「ボコボコ」と聞こえるのだ。あの軽やかな7拍子(4+3拍子?)が死んでいる。イントロのキーボードも切れが悪く、おまけにイントロ以外はほとんどきこえない。キーボード無しのIn the Dead of Nightなんて考えられる? なんだかウェットン様ヴォーカルの別の曲を聴いているようだ。
クリムゾンファンが泣いて喜ぶStarlessは、なんと歌メロだけ。だーかーらーウェットン様、カラオケじゃありませんってば。後半の強烈なリズムリフ(これも7拍子だ)が無いStarlessなんて、ただの演歌。バックのメンバーのうち、ドラムスとキーボードは某プログレバンドのメンバーらしい。へえ、それでこんなにドスドスしたスネア(たぶん)と、切れの悪いキーボードですか。
ドラムスの技術についてはよくわからないが、エディのキーボードリフ及びバッキングを弾くにはクラシックはもちろん、相当ジャズのセンスが要求されると思う。キース・エマーソンもそうだが、和音のシンコペーションを多用しており、うまく音を引っ張らないと間抜けな演奏になってしまうのだ。この辺は実際に弾いてみるとよくわかるし、クラシックピアノオンリー人間には大変辛いモノがある。エマーソン先生は自分の作る曲については全て楽譜を起こすらしいけど、音符では表現しきれない「タメ」みたいなものがあるんですな。

というわけでウェットン様が歌いまくる懐メロ大会ライヴ、星4つというところでしょうかねえ(満点は5つ)。やはり人間、適材適所ということで。甘い色気声は1980年代以降の曲向けであり、1970年代のウェットン様曲には合わないっす。淡々と歌っていただきとうございます。

2007年02月04日

20km走ってみたら…

今年の目標はハーフマラソン~とあちこちで言いふらしているので、後には引けなくなった。というより、後に引けない状態を作るために言ったといえるだろう。意思が軟弱なもんで。
春はハーフに出るつもりは無いが、まあぼちぼちスタミナをつけておいて損はないでしょうということで、今日は20km走ることにした。今までの最長距離は17kmくらい(それでも足がガタガタになった)、さてどうなることやら。とりあえず備忘記録として書いておこう。

昨日・今日と真冬の金沢とは思えないようないい天気である。実は昨晩は暴風雨だったんだけどね。昨日は久々に外へ走りに行き、帰ってから洗濯をしたので、「真冬にこれがないと困りますグッズ」のNo.1であるアームウォーマーがまだ乾いていない。私は半袖シャツしか持っていないので、あれがないと走る気が起こらない。仕方なくジムのマシンで走ることにする。あああ、こんないい天気の日に…

今日はちょうど別府大分毎日マラソンをTVで放映しているので、ランニング中見るのにちょうどいい。耳には自分のmp3プレーヤー、目はジムのTVである。便利な世の中だ。
スピードはいつもよりも遅い7'00"~7'20"/km、傾斜を2%にセットする。トレッドミル(ランニングマシン)はベルトが回っている上をぴょんぴょん跳ねているだけになってしまう傾向があるので、傾斜をつけたほうがいいという世間の噂。でも疲れてきたら、傾斜を下げるんだけどね(笑)
12~13kmあたりまでは順調である。スピードも遅いのでいつもよりはお気楽だし、TVでやっている別大マラソンは団子状態がずっと続いているのでそちらについつい目がいく。ケニアの人って足が長いからいいよなあ。日本人ランナーがスタスタと走る中、飛ぶようなストライド走法で走っている。12km過ぎで飴玉を口に入れ、なめながらランニング。途中で糖分くらいは補給したほうがいいような気がして、12km以上走るときには飴玉を持参している。

あれ?と思ったのは17km過ぎから。苦しいのだ。脈拍を測ってみると(トレッドミルには走りながら測れる機能があるのだ)、「いつもの」脈拍である。脚だ。呼吸ではなくて脚が疲労しだしたのだ。スピードを落として7'30"/kmくらいにするが、それでも脚が前に出ない。
18kmからはもう地獄っす(オーバー)。脚を前に出すのがやっとなのだ。膝が痛いような気がするが、脚が全体的に重くて痛いので、何がどうなのかよくわからない。別大マラソンはもう選手が次々とゴールしている。すごいなあ。3分ちょっと/kmで42.195km走るなんて。私なんか別大より10分遅れでスタートしてまだ18kmだし、心の中では「もうSTOPを押そう」とずっと考えているんだよ。
耳元ではクリムゾンの「USA」が流れている。ウェットン様の極悪ベース音がブリブリ鳴っているが、もう脳みその上を素通りしているだけである。ふう。

あと1kmだ。でも脚が前に出ない。スピードを8'00"/kmまで落とすが、それでもやっとである。脚だけでなく、なんだか体のあちこちが痛い。気のせいか、上体が傾いているような気がする。上体を支えているのもしんどいのだ、きっと。
20kmだーーー!あと1km走ればハーフの距離だが、もうダメだ。というわけで、まったく躊躇なくSTOPスイッチを押す。もうトレッドミルを降りるときもヨロヨロ。ストレッチ後よたよたとジム内を歩いていると、空きマッサージ椅子を見つけたので脚をマッサージよ!と座ったが、椅子の上で爆睡してしまった。耳元の曲はウェットン様のソロライヴ「CHASING THE DRAGON」(←後日レビュー書きます…って誰も期待してないだろうけど)。ウェットン様、嬉々として歌いまくっているからなあ。それぢゃ演歌じゃないっすか。思わず寝ちゃったじゃないの(爆)

初めての20kmとはいえ、17km以降はボロボロ。ハーフはこれよりも1km多い。金沢でのロードレースでハーフがあるのは年に3回しかないし、どれも途中関門がある。このスピードでは完走どころか途中関門で「はい、それまでよ」は目に見えている。秋のレースだとあと8,9ヶ月あるが、地道にトレーニングすればなんとかなるのか? それとも10kmである程度のスピードをクリアしないと、ハーフには時期尚早というところなのだろうか?? とにかく、走るべし。「走った距離は嘘をつかない」(by 野口みずき)ということだから、その言葉を信じよう。