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オーケストラ・アンサンブル金沢第258回定期公演

久々にオーケストラ・アンサンブル金沢の定期公演に行ってきた。といっても、行けなくなった友人からチケットをもらったので、なんとSS席。1階席ですよ、うひひ。

さすがに休日の定番:ジーンズではまずいだろうと普通の格好(通勤着)を着ていったのだが、ホッと胸をなでおろす結果に。いくらマチネーだとはいっても、みなさんカジュアルすぎない普通の服装。やはりジーンズは2階席以上でしょう(w

本日の曲目
パーセル:歌劇「ディドとエネアス」組曲
モーツァルト:ピアノと管弦楽のためのロンド K.382
ブリテン:ピアノ、弦楽四重奏と弦楽合奏のための「若きアポロ」
ディーリアス:小管弦楽のための二つの小品
ハイドン:交響曲第104番「ロンドン」

これらの共通点は「イギリスもの」に関係すること。パーセル、ブリテン、ディーリアスはイギリスの作曲家だし、モーツァルトのロンドはイギリス滞在時に作曲したK.175を書き替えたもの、ハイドンの交響曲もイギリス滞在時代に作曲された作品である。「自称・前世はイギリス人」たるもの、こういうテーマの定期公演を聴けてラッキー!と言わなければいけない(爆)

と言っても、知っているのはディーリアスの管弦楽曲、しかもその中の「春初めてカッコウの声を聴いて」だけだ。ハイドンは聴いたら思い出すかなあ・・・。少しくらい事前に予習しておくべきかとも思ったが、確定申告と格闘しているうちに、何もせずに定期公演の日となってしまった。まあいいか。

というわけで感想らしき感想をかけないのだが、やっぱりバロック音楽はええのお。しかしホールのせいなのか何なのか、丸っこい音になったのがちょっとねえ。特に3曲目以降がもわっとした感じだった。やっぱりノンビブラートのほうがバロック向きですわね。というわけで、今レッスンしているエックレスのソナタも、ノンビブラートで弾こうと決心する私。エックレスを知っている人は少ないと思うが、バッハと同世代のイギリスの作曲家である・・・らしい。ヴァイオリンでは、このソナタが一つの通過ポイントのようなものである(ほんとか?)。

話を元に戻すと、モーツァルトはいかにもモーツァルトらしい曲。ソリストは小菅優さんだが、まあこんなもんかな、という非常にそっけない批評だったりする。だって「いかにもモーツァルト」って好きじゃないし。
それよりもブリテンの「若きアポロ」はなかなか面白い曲だった。「面白い曲」というのも変な言い方だが、いかにも現代曲っぽくて、弦のパートを見ているとコル・レーニョやら1stのoutとinで交互にフレーズを弾いている(たぶん。しかもボウイングが逆になるので忙しそうに見える)とか、視覚的にも面白かった・・・って違うだろ、聴くところが(爆) ピアノも非常にアクロバティックな技術がいるんじゃないか、と思えるような感じだった。グリッサンドの連発は、手が痛くなりませんかねえ(ww

ディーリアスは昔オケで弾いたのだが、キャッチーなフレーズがあるわけでもなく、各パートの作り出す和音で聴かせるという感じである。ゆえにただでさえもぼんやりした雰囲気の曲が(映画音楽みたいっす)、ハーモニーが決まらないと、さらにボケボケになるんですねえ。でもこのぼおっとした感じが好きだったなあ。
ロンドンってこんな曲だったっけ?ハイドンと言えば「チャキチャキ&てきぱき」というイメージなのだが、ロンドンはどっちかっつーとロマンティック。もちろんロマン派のロマンティックとは全然違うけど、叙情的なのね。それとも指揮者の尾高氏がこんな感じなのだろうか。ディーリアスも甘めだったし。

確か3年前にもこの時期にOEK定期を聴きに行ったのだが、そのときは確定申告疲れのせいか、途中で眠ってしまった。いえ、確定申告疲れというのはいいわけです・・・初演の現代曲だったし・・・と言い訳に言い訳を重ねたのだが、なんと今回もハイドンの第4楽章で睡魔がおしよせてきた。しまった、少しの距離だけどジョギングなんかするんじゃなかった、と思っても後の祭り。隣のおじさん、ごめんなさい。ハイドンの4楽章で姿勢を何度も変えたりしたのは、そういう訳です(w

コメント

こんにちは
OEKのサイトを見ると、ヴィオラとセカンドの位置が逆で、いつもの対向配置になっていないようです。
これも指揮者の意向でしょうか。
尾高さんは「てきぱき」な感じはありませんが、「甘め」ですか....
ちょっとイメージが違いますね。

(追記)コンサートに出かけるときは、今後、服装には気をつけます。

どもども。チケットありがとうございました。いろいろ書いたけど、楽しめました(^^)
ヴィオラがあの位置というのは、よくあるの? 私は初めてかも。普通は1stVn→2ndVnときたら、次はVla→Vcじゃないかと。
「甘め」ってのは尾高氏の指揮じゃなくて、曲自体のせいかと思うよ。ハイドンってパキパキなイメージあるんだけど、この曲はそうでもないなあ、と。ロンドンは最後まで思い出せなかった・・・つーか、聴いていないんじゃないのか?(w
ディーリアスはやろうと思えば「こってり」(もしくは演歌調)になるんだろうけど、そうではなくさわやかな甘さでございます。ファンタオレンジではなくジンジャーエールね(しかもカナダドライではない)。

池辺晋一郎氏、座席でも隣のお連れさんと話をしまくっていたぞ。通路を挟んで私の斜め後ろだったのだけど、すごく気になったじゃないか。チューニングが始まっても話しているんだもん。

服装は自己責任ということでよろしいのではないでしょうか。ワタクシ、他人の服装はあまり気になりませんので。

1stVn.→2ndVn.→va.→vc.のほうが確かに多いけれども、vc.→va.の順もよくあるよ。
某国の放送局のオーケストラは確かそう。
店村さんが篠崎さんの向こう側に座っているのをよくテレビで見るから。

「ロンドン」は第一楽章の冒頭が比較的重い、たしかに。
「のだめカンタービレ」でも、国際指揮者コンクールの場面で、千秋が、出始めをとても重く演奏しはじめて審査員から失笑を買う箇所があったほど。
だけれども、全体的には結構ポキポキいっているように思うんだけれども(除くCELI氏)、もう一度聴いてみよう。

ほんとだー。ネットサーフして探してみたら、Vc→Vlaってのも結構あるのね。しかし2ndVnとVlaを離す意義はどこに。この2つは中声部担当で、同じ動きをすることが多いと思うけど・・・といっても、曲によりけりか。配置に関しては、曲と指揮者の思うところによるんでしょうね。
ヴィオラと言えば、先日オイゲンブルク版のミニスコアを購入したら、VlaではなくBrと書かれていてびっくり。Bratcheのことらしいけど、ドイツの出版社の楽譜でもViolaって書くと思っていたよー。

ロンドン、ちょっと聴いてみました。いやーん、いかにも古典派って感じ。よく言われることだけど、ベートーヴェンの1番っぽいですな(ベートーヴェンのほうが後じゃん)。ってこたあ、あの日の演奏はやはり甘めだったのでしょうか。それとも単に私が睡魔に襲われていたからなのか・・・。

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