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2004年05月30日

ブラームスとシューベルトと金沢と

先日、高校時代の友人と会いました。彼女とは20年以上つきあっていてもう腐れ縁化(笑)しているのですが、その時盛り上がったのが金沢と東京の比較文化?とロマン派の音楽の話です。

彼女は某国立芸大の大学院を卒業しウィーンに音楽留学の経験を持つという、私のようなへっぽこアマチュア演奏愛好家とは全く別の次元にいるのですが、お互い一致したのが「シューベルトやブラームスっていいよね」ということ。
私が最近ブラームスに凝っていることは前に書きましたが、ブラームスの他にマイブームなのがシューベルトのピアノソナタです。特に最後の21番がよろしい。
彼女もブラームスやシューベルトのよさがわかるようになってきたのが、最近とのこと。もしかして歳をとったからかい?・・・という悲しい(^_^;)意見で一致しました。

でも見解が違ったのが、フランス近代の作曲家であるラヴェルやフォーレなど。管弦楽曲はともかく、室内楽ではなんつーか悟りの一歩手前のような感じがするのですが、彼女いわく「まだまだ若い音楽だよ~」。そういうもんですかね。これを書いている今、悟りの一歩手前の音楽なら、やはりベートーヴェンの後期ピアノソナタかなぁと思ったり。

その彼女が「ウィーンと金沢って、街の雰囲気が似ているんだよね」。ハァ?と思ったら「どちらも昔は文化が栄えて華々しかったが、今はとりたててこれという産業も無く、昔の遺産(観光だ)で食べている街」だそうです。なるほど。
だから、どちらも何か暗い雰囲気があるんだとか。
金沢に来て、ブラームスやシューベルトにはまったのも、そのせいかなぁ(そんなことはないだろう。単なる偶然)。どっちもウィーンと関わりがあるし、暗めの音楽だし。

金沢にいるとあまり生の音楽を聴く機会がないのですが、その分ちょっとしたコンサートでも行ってみようか、という気になります。東京にいたときは電車で出かけるのが面倒だったということもあり、いろんなイヴェントにはあまり行かなかったな。もったいない。
金沢といえば、やはりアンサンブル金沢ですね。というか、これしかない(笑) 来期のプログラムを見ていると好みのものもあるので、聴きに行こうかと思っております。

2004年05月22日

本屋にて

今日、久しぶりに金沢の繁華街-香林坊・片町界隈-へ行きました。高校入学から10年以上、買い物といえばあの街でしたが、車で行動するようになった今は1ヶ月に1回も行くか行かないかです。

今日行ったのは、金沢で一番大きい本屋(たぶん)へ行くため。車で行ったのでのんびりすることもなく、本屋でささっと目的の本を探しただけでした。
いやあ、久しぶりにまっとうな本屋で立ち読みができて、楽しかったっす。私は本をできるだけ増やさない主義なのですが(図書館愛好家)、本屋での立ち読みは大好き。流行の本なぞは、立ち読みでおしまい、という事もよくあります。
金沢にはもちろん車でいける本屋がたくさんあるのですが、ハードカバーや専門書がちゃんと置いてあるところは皆無に等しいのです。なんてこったい(泣)

実はウェブログの本とスタイルシートの本を探しに行ったのですが、あれこれ比べた挙句、何も買わずに帰ってきました。まぁこれなら今買わなくてもよかろうということで。Blogをいじる暇もないし。このようにあれこれ本を見比べられるのも、ネットショッピングでは得られない本屋での楽しみでございます。

といっても、この本屋が褒め称えられることばかりではありません。先日仕事用の本の在庫を電話で聞いた話を書きましたが、なーんとあの時「ありません」と言われた本があるじゃないですか。おいおいおい、どーなってるんだよ。
版元はすでに売切れなんですけどねぇ。というわけで、あの電話の後に注文したとは考えられない。実は手に入れたはいいけど「これだったら他にいい本があったかも」という感じだったんですね。本屋にあるんだったら、他の本と比べられたのに・・・と怒り心頭のあたくしでした。
「金沢で一番の蔵書数!」を売りにしているんだったら、やることちゃんとやってくれーー。

2004年05月09日

Spilits in the material world

金沢に住んで1ヵ月半が経ちました。人間付き合いなどで「えーかげんにせんかー!このボケ!」といいたくなるような事もありますが、おおむね金沢ライフには満足しています。しかし困ることが一つ。それは「欲しい物が手に入らない」ということ。私の場合、欲しいものといっても書籍類に限られているのですが。

金沢に戻ってもいいなーと思った理由の一つに「ネットショッピングの普及」があります。これさえあれば地球の裏側にだって住めるぜ!と思っていたし、実際そうだったのですが、「本をぱらぱらっと見て、選り好みして買う」というのは不可能なんですね。
先日ある仕事関係の本を探したのですが、無い!無い!! 金沢で最大手の本屋に電話して探してもありません。ネットで調べたら、版元も売り切れ。こういうとき、東京だと本屋のはしごをしたらどこかにありそうなのに・・・。結局とあるネット書店にありましたが、今後もこういうことが起こるでしょう。ちなみに一緒に注文した本は、ちょっと期待から外れていました。返品すればいいのだろうけど、面倒だからいいや、とそのまま購入。本屋で立ち読みして選べたら・・・と切実に思いましただ。(金沢では仕事関係の専門書をおいてある本屋自体が少ない)

ついでにいうと、楽譜を置いてある店も少ない。今日やっとオーケストラのミニスコアを置いてある店を見つけましたが、車が無いと行けないような郊外です。学生の皆さんはどうやっているんだろうね。自分が車を運転するようになった事とネットの普及で、北陸の片田舎ライフは10数年前に比べてはるかに快適になりましたが、まだまだ満たされない部分はあるのです。
それとも、私が東京という物のあふれた場所に慣れきってしまったからでしょうか?人間らしい暮らしをするには、多少の不便は覚悟しなければならないとは思っているのですが、やはりまだまだ悟りが開けてないよなぁ(笑)

ところで、今日楽譜を置いてある楽器店で、ミニスコアの他にカール・フレッシュのスケールシステムやセヴィシック(どっちも洋書;ヴァイオリンの教本です)を発見しました。東京の楽譜屋ではあって当たり前の楽譜ですが、何にも期待していない所で見つけたものだから、非常にうれしくなりました(^_^;) 
金沢での小さな幸せですね(爆)

2004年05月05日

ブラームスはお好き?

GWももう終わりです。ポリーニのコンサート&フェルメール計画にあっさり挫折し(引越し&転職疲れで東京に行く気力がなかった)、まったり金沢で過ごしました。
まったりと言っても、テニスしたりプールで泳いだり、とそれなりにアクティヴ?な日もあったのですが。

ところで、ここ2,3日はブラームスを聴いております。以前から交響曲の第3、4番はたまに聴いていたのですが、もーやけくそ、とばかりに交響曲第1番~第4番のセットを買っちゃいました(安かったのよ)。
私が特に好きなのは4番なのですが、某サイトによるとこの曲を理解するためのキーワードは「堅実」と「孤独」だそうな。堅実はともかく、孤独ってのはわかるなぁ。うん。第一楽章の第一主題、聴いていると孤独の影が見え隠れしませんか?(なんだそれは) しかし演奏するとなると、小節(こぶし)が入りそうですね。こういうメロディアスな旋律をさらっと、かつ歌うように演奏できるといいんだけど、日本人には難しい?
昔々ピアノに入れ込んでいた頃ブラームスのラプソディを弾こうか、という話になって譜読みまではやったのですが、「この曲の雰囲気は苦手です~」と言ってやめたことがありました。タイプの違う人とは付き合うことができなかったんですね(笑) そんな私がブラームスを嬉々として聴くようになるとは・・・大人になったからかい?(爆)

最近「これは死ぬまでに見ておこう(聴いておこう)と思って~」というのが友人との口癖になっていますが、ブラームスの4番も「死ぬまでに演奏会で弾きたい曲」の一つとなっています。ちなみにベートーヴェンの後期ピアノソナタも死ぬまでに弾きたい曲ですが、これは技術的&物理的(私は手が小さい)に不可能なので、生まれ変わったら弾くことにします。

ぼちぼち何か始めようか、と金沢のアマオケを物色しているのですが、なんと3つしかありません。帯に短し、たすきに長し、でぴたっと来ませんね。一つは編成が大きく、演奏会はチャイコフスキーとかドヴォルザークとか・・・こういうのは苦手。もう一つはブラームスやベートーヴェンをやっていて、おおっ!と思ったものの、演奏会(定演以外のものも含む)がやたら多く、練習が週2回あったりして多分ついていけない。もう一つは室内管弦楽団ゆえ、いままでやったような曲をやっているので、もうちょっと編成が大きいのもやってみたい(チャイコはやだけど)。
ああ難しい。東京だったら、別の意味で選ぶのに苦労するんだけどなー。それ以前にちゃんとさらわなくちゃ(^_^;)