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ORIGINAL SOUNDTRACK/10cc

Duran Duranで火がついたロック熱は日々加熱する一方で、通勤時のマイカー内はクラシック音楽からロック一辺倒になってしまいました。ちなみに、この頃凝っているのはは10cc。いつもながらの「70年代ブリティッシュ・ロック」です。誰もが知っている超有名曲「I'm not in love」を聴きたくてベスト盤をレンタルCD屋から借りてきたのですが、なかなかよろしい曲がいっぱい。やっとアルバム「ORIGINAL SOUNDTRACK」を手に入れたので(金沢中を探し回っても、10ccは見つからなかった)、そのレビューなんぞをちょっと書いてみたりして。
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この「ORIGINAL SOUNDTRACK」は、彼らの3枚目のアルバムである。架空の映画のサウンドトラック、と言うコンセプトで作られているせいもあり、曲はバラエティに富みまくり。まぁ10cc自体に「こーゆうジャンルです」という分類がなかなか出来ないし、「10ccらしい曲」も存在しないような気がするのだが。
このアルバムを聴いて最初にたまげたのは、1曲目のUne nuit a Paris。この曲は8分強という長さの三部作なのだが、出だしのコーラスからいきなりQUEENの「オペラ座の夜」なのである。I'm not in Loveを聴けばわかると思うが、10ccの音の重ね方やコーラスはとてもぶ厚く、隙がない(この曲はBohemian Rhapsodyよりも散漫な展開ではあるのだが)。そしてこのアルバムが発売されたのは「オペラ座の夜」より半年以上前なのだ(^_^;)
このようにオーバーダビングを繰り返したドラマティックな曲ばかりかと思えば、The second sitting for the last supperのように軽めのレッド・ツェッペリンみたいなロックしている曲もあるし(ギターソロはRichie Blackmore風でさえある)、Brand new dayはゴスペルっぽい。またBlackmailはファンキーな曲だが、彼らが開発した「ギズモ」というアタッチメントを使用しており、ペダル・スティールギターとともに怪しげな雰囲気を出している。
また彼らの歌詞はシニカルで、言葉遊びと韻をふんだんにちりばめてある。この辺も私が10ccに惹かれる理由の一つで、日本語でも英語でもストレートな(かつ説教くさい)歌詞は勘弁してほしい。
しっかしこのアルバムのPersonnalを見ていると、見事なくらいみなマルチプレイヤーぶりを発揮している(Lol Cremeってヴァイオリンも弾けるのか?)。特にヴォーカルは4人ともリード、バッキングともできるし、それにみな私好みの声なのだ(笑) The Beatlesの後期って感じですな。メンバーも4人だし、ポップス系メロディメーカー、実験的音楽大好き人間etc...と役割分担もできているし。

余談だが、私は1997年に発売されたリマスター盤を買ったのだが、ボーナストラックが2曲ついている。これって喜ぶ人がいるんだろうか?私としては、本来のアルバムの曲で終わらせて欲しかった。特に今回はボーナストラックで入っている「Channel swimmer」という曲が「これはPaul McCartneyか?」というような出来のため(いや、Paulは大好きなんだが)、はっきり言ってポイントが10点くらい下がってしまった。というわけで車の中で聴く用のMDには、本来のアルバムの曲のみを録音した次第である(-_-;

というわけで、I'm not in loveが入っているから、という間抜けな理由で手に入れたこのアルバム、思いっきり私のツボにはまってしまった。ひねくれた70年代洋楽が好きなそこのあなた、ぜひ聴いてみるべし。

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