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この夏読んだ本・その1

昼間は相変わらず暑いものの、日が暮れるのが早くなってきたし、空が高くなってきて、もう秋ですなぁ。夏休みの宿題と言えば、読書感想文というのが定番。もう夏休みも終わりだし、この夏読んだ本の読書感想メモでも書きますか。

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まずはミラン・クンデラ「無知」。久しぶりのクンデラ。2001年に出版されていたのだけど、その年は日本にいなかったから、知らなかったのね(^^;
この文体、この構成、おおクンデラだよ、と喜々として読んだのですが、「笑いと忘却の書」から「不滅」あたりの「重さ」が無いですな。「重さ」と表現するのは適切かどうかわからないけど、本を読み終わった後いろいろ考えさせられる、そういう「重さ」です。「大いなる帰還」というテーマはすごくよかったんだけどなぁ。
実体験から言わせてもらうと「自分の居場所が無くなる気分」とか「周囲との違和感」はどこに住もうが、故郷に戻ろうが存在すると思います。はい。別に特別なことじゃないって。いや、彼らは亡命という特別な事情があったわけだから・・・全然違うんだろうな。

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お次は「ヨハン・クライフ―スペクタクルがフットボールを変える」。クライフと言えば、現在のフットボールを作り出した人。クライフが生み出したシステムは「トータル・フットボール」と呼ばれているので、クライフとサッカーと言う言葉は合いませんな。音楽に例えればビートルズみたいなものだろうか。ペレはプレスリーって感じかな(本当か?)。
私はリアルでクライフのサッカーを見た年代ではないので、一度彼について客観的に知りたかったのでし。この本はそういうあなたにぴったり。これを読むとクライフって選手の時は労働組合の委員長みたいだし、監督になると独裁政権のトップだし、まったく困ったちゃんですなぁと思ってしまう。いや、天才だから何やっても許されるところがあるんですけど(笑)

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これは読書という感じじゃないけど「フランク・ロイド・ライトの建築遺産」。彼の建築はやっぱり個人宅に限るなー、というのが私の趣味。帝国ホテルや国会議事堂、グッゲンハイム美術館なんて全然好きになれず、平べったくて直線的なプレーリースタイルに惹かれますがな。でもこの本を見ていると、初期の頃はチューダー調の家もデザインしていたんですね。びっくり。
それにしても、なぜアメリカ在住時にタリアセンを見に行かなかったか、いやせめてFalling Waterぐらいは見に行くべきだったよ、と今更激しく後悔している私でありました。

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