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LED ZEPPELIN DVD / Led Zeppelin

一ヶ月ほど前、ここに「RUSHのゲディ・リーの声はロバート・プラントに似ている」というようなことを書いた。
ロバート・プラントってこんな声だったっけ? 書いた後で気になり、久しぶり-本当に久しぶり-にレッド・ツェッペリン(以下ZEPと略)を聴いてみた。実はアタクシ10年位前にZEPに入れ込み、オフィシャル盤だけでは飽き足らずブートレッグ漁りまでやった、立派な元ZEPオタクである。

そんな私だがいろいろとあって、現在手元にあるのは2,3冊のZEPに関する文庫本と2003年に発売となったこのDVDのみ。そのDVDも1枚目をほんのちょっと見ただけで、ずっと本棚の肥やしとなっていた。実は「もうZEPも何だしなあ」とヤフオクで売り飛ばそうか、とまで考えていた。

Zep DVD.jpg

で、このDVDを見たわけだが…すごい。このDVDの存在自体もすごい。ZEPはやっぱり偉大だ。ゲディ・リーとパーシー(ロバート・プラント)の声が似ているなんて書いて、ごめんなさい。全然似ていません。パーシーはヴォーカル専門職であるからか、表現力がまるで違うのだ。ジミー・ペイジのステージアクションは、久々に見ると卒倒しそうなくらいかっちょええっす。
私は中期~後期が好きという、ハァ?なZEPファンなのだが、そんなアタクシのために、これには1975年のアールズ・コートと1979年のネブワースの映像が収録されていて、よだれダラダラものである。

特にネブワース。もうパーシーは貫禄太り、ジミーちゃんもおじさまに果てしなく近づいているのだが、ちょうどこの頃からZEPを知った私には「これがZEPでんがな」という感じ。ネブワースはブートレッグで飽きるくらい映像を見たのだが、このDVDの映像を見た瞬間ひっくり返りそうになった。あまりにもクリアーな映像と音。今まで私が見たのは何だったんだろう。
Achilles Last StandとKashimirは、往年のパーシーの高音が出なくなったこともあって、ド迫力ヴォイス。これもいいねぇ。ジミー・ペイジはヘタウマだとか、テクは酷いギタリストだとか言われているが、こういう映像を見ると「下手だから何だってんだ?」と思ってしまう。早弾きだとか巧いとかいわれるギタリストはたくさんいるが、やっぱりミュージシャンはオリジナリティ命じゃないですか? さっすが「リフ作りの天才」といわれたジミーだなあ、とこっちもよだれダラダラ。くわえタバコでレスポールやダン・エレクトロを弾くジミーちゃん、素敵すぎ。
アールズ・コートもあの3人並んでの「アコースティック・タイム」を見ることができ、なかなかよろすい。ここでの見どころ(聴きどころ)曲はIn My Time of DyingとTrampled Underfootというハードな2曲か。全然アコースティックじゃないじゃないか(w
ちなみにこのDVDはジミーが昔々のフィルムをあちこちから発掘し、気の遠くなるようなリマスター作業をしたものである。しかし彼曰く「一番困難だったのは、あとの2人の了解を得ることだった」だそうだ。

ありがとう、ジミー。このDVDを作って世に出してくれて。たとえ新手の印税稼ぎだとしても(w
ありがとう、パーシー、ジョンジー。このDVDを世に出すことに了解してくれて。
そして…いろんなことがあったけど、このDVDを手放さなかった私は偉い。これを見ずに手放していたら、私の人生の大きな損失だっただろう(←マジ)。

あえて希望をいうなら
・1977年のU.S.ツアーを見たかった。ジミーちゃんの白ドラゴンスーツをはっきりした映像で見たい。
・1979年8月4日のネブワースでジョンジーが弾いた、トリプルネックギター&ペダルベースを見たかった。
・どうしてもパーシーとジミーばかり映るのは仕方ないが、ジョンジーの演奏をじっくり見たい。

このDVD、ZEPを少しでも好きな人は絶対に見るべし。2度と同じ演奏をライヴでやらない、アドリブだらけのZEPライヴが楽しめます。1970年のロイヤル・アルバート・ホールでは、ジミーちゃんのヴァイオリン弓芸を見ることができますぜ。

音楽を聴く時にはつい耳分析してしまう最近の私だが、ZEPには耳分析なんて必要ないし、やろうとも思わない。
彼らの前では、理論や理屈なんてどうでもいいのだ。
ただただ凄まじいとしか言いようのない、聴く者を圧倒させる音楽がここにある。

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