« こまつクロスカントリー | メイン | 親ばかなのだ »

STRINGS OF DESIRE / Andy Summers

ポリスの再結成ツアーが始まった。youtubeで検索すると、早速ヒット。うひゃ。
全般的にまったりスピードなのは、まあ仕方の無いところでしょう。アンディ・サマーズに至っては64歳だし、無理は禁物である。ただでさえ、死者が出そうな超過密スケジュールなのだから。

何曲か視聴したところでは、3人でのシンプルなステージ構成のようである。1983年のシンクロニシティツアーで「これさえ無ければ…」と思ったコーラス隊のおねーさんもいないし。後期の曲もいいが、やはりライヴでは初期の曲がいいですね。出来損ない的なZENYATTA MONDATTAからの曲も、ライヴで聴くとかっちょええ。それに比べてWalking in Your Footstepsなんかはスタジオの方がいいっすね。スチュワート・コープランドはティンパニを始めとしたパーカッション類を叩き続け、結構大変そうだったけど。早く日本に来て欲しいが、スチュワートは先日映画の舞台挨拶で「来年2月に!」と言ったらしい。ワタクシ、2月も地獄のように忙しいんですけど…でも絶対に行くのだ。
それはともかく再結成となるまで、ここ最近のアンディ・サマーズは回顧録を書いたり、講演をやったり…となんだかご隠居さん状態だった。音楽の方もソロになってからはすっかりジャズ/フュージョン系となり、私とは縁遠くなっている。そんなアンディ・サマーズが1998年に発表したのがこのアルバム。ヴィクター・ビクリオーネというブラジルのギタリストとのアコースティック・ギターデュオである。
strings-of-desire.jpg

緑と赤のコントラストが美しいアルバムジャケットに惹かれて買ってしまったが、これが大当たり。一目惚れならぬ一聴き惚れ…恋に落ちたようなものだ。こんなに気に入ったアルバムはウェットン様のVOICE MAIL以来…ってついこないだやんけ(w ちなみに、私はそんなに惚れっぽい方ではありません(爆) 
選曲もよかったのだろう。ジャズのスタンダードやアンディのオリジナルもあるが、A.C.ジョビンやJ.ジルベルトといったブラジリアン・ミュージックが多い。といっても、でれーっとしたボサノバばかりではなく(ボサノバ好きな人、すまん。あればかり聴くと飽きるのよ)、緩急をつけた選曲となっている。そして彼らのぴったりと息のあったアンサンブル、美しいアコースティックギターの音。2人が交代?でソロを弾いているらしいが、最初の曲Frevoを聴いただけで、その技術的なモノの確かさもよくわかる。
ちなみにこのアルバムジャケットは、アンディが描いたそうで。写真といい、絵といい、多芸な人だなあ。
点数をつけるなんておこがましいが(だって愛してるんだもん)、当然星5つ。朝・晩問わず、オールマイティにいつでも聴けるところが、またよろしい。

最近このデュオの第2弾が発売されたそうだが、日本はもちろん、アメリカでもイギリスでもまだ発売されていない。なんでもSPLENDID BRAZILというタイトルで、ブラジルのみでしか発売されていないらしい…というわけで、はるばるブラジルからCDをお迎えしましたよ。アメリカ経由だけど。
そこまでして、三顧の礼状態でお迎えしたCDだったが、はっきり言って1作目の方がよろすい。といっても、これは彼らのせいではなく、選曲の問題だと思う。今回はCDタイトル通り、全てがブラジルの作曲家のもので、なんつーか、まったりしすぎ。クレジットを見ると、Tom Jobimという名前が多い。Tom Jobimって?と調べたら、A.C.ジョビンのことだったんですね(←無知)。中で気に入ったのはラストの曲O Ovoで、曲もいいが、2人のアンサンブルが実にトリッキーである。作曲者はHermeto Pascoalとあるが、それ誰?とググったら、”奇人変態プログレ大魔神”などと書いてある。某CD屋のサイト曰く「あらゆる楽器を一人でこなし、めまぐるしく変わるテンポ、複雑怪奇なハーモニー…」らしい。やっぱりわたしゃ変拍子と転調バリバリに惹かれるのかなあ。ははは。
こっちは選曲がマイナス要因となり、星4つ。ブラジルものばっかりでも飽きるのだ。

調子に乗って彼のソロも買ってみた。このSTRINGS OF DESIRE以降は完全にジャズ&フュージョン指向となっているので、ワタクシ的には手を出しづらい。私はジャズ・フュージョン系が苦手なのだ(今のところ)。
それ以前のだったらよかろう、とゲストミュージシャンにジンジャー・ベイカーが名を連ねているSYNAESTHESIAを選ぶことにする。
1曲目からバスドラ、うるさいです(w 曲&ギター、どよーんとしています(爆) ただでさえも歪みまくりのアンディのギターにドスドスと響くバスドラ、間違っても「晴れた日の朝」から聴いてはいけないような音楽である。HMVのアンディ・サマーズのサイトに「同じ傾向のミュージシャン ロバート・フリップ」などと書いてあり、本当かよ、と思っていたのだが、確かにロバート・フリップ的な音だ。彼ら、大昔にコラボ作品も作っているしねぇ。ヘヴィかつ歪んでいて、最近のクリムゾン-THE CONSTRUCTION OF LIGHTやTHE POWER TO BELIEVE-に通じるような音作りである。
ZENYATTA MONDATTAにBehind My Camelというアンディ作曲のインスト曲があるが、あれがまさしく彼の曲&ギターなんだろうな。やたら軽い曲が多かったあのアルバムの中で、異質ともいえるくらい重くて歪んだ音の曲。そんなことを考えると、SYNCHRONICITYで思いっきりハズしたMotherも「彼の曲」そのものなのだろう。ヴォーカルは余計だったけど(w
重くハードな曲が並んだこのアルバムで、最後を締めくくるI Rememberは、えっ?と肩すかしをくらうような静かで美しいアコースティックの曲。最後にぽつんとこういうリリカルな曲が入っているのが、なんとも不思議だ。
最初は星3くらいかな、と思ったが、最近気に入りだしたので星4つ。どうせならもっとヘヴィにやって欲しかった。ちょっと中途半端なんだよね。

STRINGS OF DESIREにインスパイアされ、また私はごそごそと楽器部屋(=楽器をおいてあるだけの部屋。そのうち演奏部屋に昇格の予定)からクラシックギターを出してきた。
ギターに関しては継続して練習していないため、ほとんど弾けない。弾けるコードは3つ、ポジション移動がほとんどできないのだから、「持っているだけ」としかいいようがない。「弾けるコードが3つ」から状態から脱出するのはいつなのだろう(w
やはり習いにいかないと上達しないのかなあ…と思いながら、週末のみぽちぽちとアルペジオの練習をしたりしている今日この頃である。

コメントを投稿