« タブレット修行days | メイン | WIND & WUTHERING / GENESIS »

ピアノ強化月間なのだ(その1)

先月の「ベーゼンドルファーを弾いてみよう!」の抽選には見事外れたが、これでピアノ熱がちょっとヒートアップしてしまい、ピアノ練習室を予約した。場所は石川県立音楽堂、オーケストラアンサンブル金沢のホームグラウンドである。

試験も終わったことだし…と奮発してグランドピアノのある部屋を予約した。4時間で1,900円だから、そんなに高いわけではない。しかし周囲の駐車場が有料のため、バスで行くことにする。バス代は往復で420円。東京にいると湯水のように出て行く電車賃だが、金沢にいるとたったこれだけのバス代でもものすごく高く感じる。

私は電子ピアノを持っているが、あれは「鍵盤のあるピアノに似せた電子楽器」であり、絶対にアコースティックピアノの代わりにはならない。
東京在住の頃もちょっとピアノを習いに行ったことがあるが、電子ピアノでいくらさらっていっても、いざアコースティック(特にグランド)ピアノの前で弾くと全く無意味だということがわかった。そりゃあ音符をなぞることはできる。しかしダンパーペダルの踏み加減、音のつなぎ方-それに伴う指の動きなどは電子ピアノでアコースティックを再現するのは不可能だ。おまけに電子で慣れてしまうと、アコースティックを弾いた時に「??」となってしまう。
そんなわけで、ピアノを真面目に弾くのはやめたのだ。音がでればいいや、とぐらいに思えばちょうどいい。

音楽堂の楽屋口から入り、受付を済ませ、いざ練習室へ。練習室は思ったより広かった。

左は入り口から入ってピアノを見たところ。右はピアノから部屋の対角を見たところ。
椅子と譜面台が5つずつあるので、ピアノ6重奏までOKである。5人座ればぎゅうぎゅうかもしれないが、1人だとスペースが広くて落ち着かない。練習室はもっと狭くないと(w

今日はツェルニーの40番、左手のための練習曲、バッハのインヴェンションとシンフォニア、あとはドビュッシー、ショパン、ベートーヴェンなどの曲集を見つくろって持っていった。久々の楽譜は重い…
ツェルニーの練習曲は自宅でも何とかなりそうだが、昔の楽譜に「重心移動に注意」とか「肘を回さない」「手首を下げない」とか書いてあることを考えると、アコースティックで練習した方がよさげ。しかもこれは指導者に見てもらわないと、同じ事の堂々巡りだなあ…としばし考える。
バッハ、ドビュッシーと弾き散らかすにつれて「うわっ、電子ピアノと全然違うよ~」と改めて思ってしまう。ショパンはともかく、ベートーヴェンに至っては電子ピアノだと「弾けたつもり」になっていることが判明。グランドだと曲云々以前に三連符がいびつに聴こえるとか(一拍に均等に入っていない)、三度の和音を押さえたままの音階だとかが全然揃っていない、ということがいやというほどわかる。基礎が全くなっていないことが明らか過ぎるほどわかるのだが、電子ピアノだとこれがよくわからないんですねえ。電子音にごまかされるわけですよ。
というわけで、ベートーヴェンは誰も聴いていないにせよ、自分でも情けなくなって早々に楽譜をしまいこみ(ハノンをがんばろうっと)、あとは好き放題弾き散らかし。ジェネシスのトニー・バンクスの耳コピーもやってみるが、音をちゃんと拾うのは難しい。ちなみにどれも、まったく曲にはなっていない(w

4時間なんて長すぎるよ…と思ったのだが、気がついたらあっという間に終了時間。ああ、楽しかった。
我が家にピアノを置くには防音部屋にするしかないだろうし、そんなお金はどこにもないし、とあきらめていたのだが、先日同じマンションの人何軒かから「うちはピアノを置いてあるし、防音なんて全くやっていない」という話を聞いた。おまけに「○階の○○さんちはグランドピアノを置いてあるらしいわよ」との噂まで収集。ということは、消音ユニット付ピアノなら置けるじゃん。グランドは無理でもアップライトなら…と何の気なしに楽器屋を冷やかしたところ、消音ユニット+αくらいの激安アップライトを発見。しかも消音ユニット付ときた(ピアノ本体の価格はあって無いようなもの?)。さて、ピアノゲットに向けて貯金でもするか…と思ったのだが、製造番号等を調べたところ、40年近く経っているピアノらしいということがわかった。なるほど、安いわけだよなあ。うーむ。


練習室は防音がしっかりしているので、大屋根も思いっきり開けて弾いちゃうのだ。ピアノはYAMAHAのC3、最初の調律は昭和62年という20年経過したもののせいか、高音がキンキンする。まあいいけど。


コメントを投稿