雨風の中、無事室堂ビジターセンターに到着したのだが、時刻はまだ正午前。これで天気がよければ御前峰や大汝峰を一回りしたり、周囲の写真を撮ったり...とすることはいろいろあるのだが、雨のせいで宿泊棟でゴロゴロするしかやることがない。
部屋はこんな感じ。一部屋には一段5人×4=20人が寝られるようになっているが、なんとこの日は3人だけ。しかも男女相部屋ではなかったため着替えも気を使うこと無くできて、ラッキー。山小屋では一人分のスペースは畳一畳というのが基本だが、荷物広げ放題。今まで行った中で、こんなにゆっくり寝ることができたのは初めてである。おまけに毛布もふわふわ。ああ、幸せ。
濡れた衣類を着替えて雨具を乾燥室に干し、持参した昼食を食べてもまだ13時前。暇である。たぶん雨で暇だろうと思い文庫本とiPod Touchは持ってきたが、本を読む→寝る→ストレッチをする...の三拍子の繰り返し。しかし、濡れた服を脱いで体を拭き（こうなることを考えて、バスタオルまで持ってきた）、持参した服をすべて着込むが、寒い。外の寒暖計は13度を指しているし、その上風が強かったので、体感気温は10度も無いだろう。それでも歩いている最中は、寒いどころか蒸れて暑いなあとばかり考えていた。これが秋だったら...と考えると、結構怖いかも。
館内放送が入って、3時半からビジターセンターでお抹茶をサービスするとのこと。暇なので行ってみると、ちゃんと抹茶をたてているではないか。ちゃんとお菓子（落雁とゼリーみたいな干菓子）もあり、抹茶をいただくと...美味い〜！ 暖かい飲み物が五臓六腑にしみわたる〜！ 缶コーヒーは持参して昼食の後におやつ（非常食の一部でもある）とともに飲んだが、やはり冷えて疲れた体には暖かい飲み物だなあ。そのうちガスコンロ持参で登らなくては。
宿泊棟に戻って再びゴロゴロしていると、16時過ぎにやっと同室の人が現れる。女性2人で、聞くと親子らしい。娘さんは20代半ばといった感じで「白山は４回目です」と言っていたが、お母さんは高山が初めてだとか。普段は車で移動ばかり、せいぜい月一回低山ハイクをするくらいという典型的な中高年の方だそうだが（失礼！）、なんでも別当出合を朝7時に出発して到着16時である。雨の中休みながら登ったとのことだが、それだけかけても登るところが何とも...。
夕飯は17時から。またまた雨の中ビジターセンターへ。
20年ぶりに山小屋でご飯を食べたが、めちゃくちゃ美味しく感じるのはどういうわけか。ご飯も下界で食べるのと同じだし（高山では沸点が低いので、ご飯がうまく炊けないのはよく聞く話）、柔らかめのハンバーグ(wも、煮豆も美味い。私は普段みそ汁をほとんど飲まないのだが、一滴残らず飲み干す。つーか、山では残飯を出してはいけないよね。ゴミはすべてお持ち帰りだっつーの。
左：頂上が見えるはず...だが、全く何も見えず。見えるのは白山比咩神社の奥宮祈祷殿のみ。ちなみに白山という名前の山は無く、御前峰・剣が峰・大汝峰の３つの総称が白山なのだ。御前峰頂上には白山比咩神社奥宮があり、ここは国有地ではなく白山比咩神社の所有地となっている。
右：ビジターセンターから見た宿泊棟。用事があるときはレインウェアを羽織って、ここを行ったり来たり...。
食事が終わって再びゴロゴロ。雨はまだ降っているが、もしものために御前峰に登る準備をする。晴れたら、4時過ぎから御来光を見るために山登りだからね。
荷物を整理して布団に入ったのが20時。それにしても、静かでゆったりした山小屋は最高である。同室の親子はいろいろ話をしていたが、私が布団に入って「おやすみなさい」と声をかけると、すぐに静かになった。ちなみに消灯時刻は20時半。山では早寝早起きが原則なのだ。
天気予報ではくもり→晴れ。晴れるのは午後からとのことだが、やはり山に来たからには青空と山を撮りたい。そのために重いE-1を担いできたのだから。
しかし、外はまだ雨が降り続いている...。
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