2011年上半期CD選抜総選挙

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今年も半分が終わった。ということで、新企画「上半期CD選抜総選挙」。これでの上位から、私のiPod touchに常時入れられます→一週間に1回は入れ替えられます→たまに入れられます...という位置づけとなる。

...というのは半分冗談としても、今年の上半期は本当にたくさんCDを買った。基本的にCDや本は買わない主義なのだが(かなり吟味する)、それだけ「あ、これいいかも」と思った演奏が多かったのだろうか。数えてみたところ、iTunesでのダウンロードを含めると30枚近く、延べ枚数にすると60枚を超える。というのも、12枚組だとか9枚組を購入しているからだ。昔はLPやCDを買うと、その1枚を何ヵ月も聴き続けたっけ。今や3日に1枚ペースだよ...。

というわけで、脳内総選挙第3位までの結果発表。

第1位:ベートーヴェン ピアノソナタVIII(アンドラーシュ・シフ)

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やっぱこれですわ。前にも書いたけど、目から鱗がボロボロのベートーヴェン。シフのベートーヴェン集はみなライヴ録音なのだけど、30番~32番のみスタジオ録音。曲によってスタインウェイとベーゼンドルファーを弾きわけるという、念の入れようでございます。今月のレコ芸にシフのインタビューが載っていたので読んだところ、お次はシューマンだそうな。シューマンヲタとしては、涙がちょちょぎれるくらいうれしいお話。待ってまっせ〜!
Amazonのレビューには「この2日前に録音されたバッハのパルティータも素晴らしい」とあるが、本当にその通り。パルティータとセットで、堂々の1位獲得。

第2位:幻想交響曲、レオノーレ第2番(エサ=ペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団)
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最近のマイブームがサロネン。サロネンは近現代もの得意だしぃ~、私との接点はせいぜいラヴェルやドビュッシーくらいだしぃ~、などと思っていたのだが、先日のパリ管ストリーミング配信でやられちゃいました。惚れた(最近惚れっぽいなあ)。
あたし幻想交響曲好きー、などとあちこちで言っているが、実はレヴァイン/BPO くらいしか真面目に聴いていない。というわけで早速サロネン/フィルハーモニアを購入した。またまたやられた。グリコのおまけみたいに思っていた第5楽章って、こんな曲だったんだ。ベルリオーズが表現したかったことって、こういうことだったんだろうな、と思わせるような演奏。この幻想交響曲およびサロネンの素晴らしさを書き始めると原稿用紙10枚以上になると思われるので、今はやめておく。とにかく言えるのは「作曲家の耳なんだな」ということ。各楽器の持つ音の可能性を熟知しているからこんな音が出せて、さらにそれらを整理できるのかなあ、と思うことしばし。サロネンの演奏はクールだとかなんとか言われるけど、このライヴに関してはこの曲の持つ毒々しさ、エグさなどが第4,5楽章で大爆発。ブラヴォー。
LAフィルとのベートーヴェンも、切れ味最高。特に交響曲第8番に参ってしまったワタシ。そろそろストラヴィンスキーに手を出すか...。その前にサロネン自作集?
それにしてもこの方、御歳53才とは思えんよな。劣化が速い欧米人とは思えないくらい若々しい。童顔だからかねえ。

第3位:Fly From Here (YES)
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プログレファンの皆さん、お待たせしました。今年上半期に買ったプログレ系のCDは、これとDRAMAの2枚ということで、完全にクラシックに埋没しておりました。
ジョンの代わりになるのかよ、トレヴァー・ホーンの二の舞だったりして、と心配されたベノワ・デヴィッド君だが、ツアーをつつが無くこなし新しいアルバムのヴォーカルも勤めあげているようで。まあこのCDを聴く限りは、別にジョンでなくてもいいじゃん、とかなりのジョン信者の私でさえ思ったりするのだ。要は人事部長と師匠がいればいいということですな。
しかし師匠とダウンズがいることもあり、一歩間違えればASIAだよ...とも思うのだが、ASIAはジョン(ウェットンの方)がからむと途端にポップになるだろうし、やはり違うか。あとは人事部長のベースとコーラスだな。人事部長、もっとゴリゴリやってくださいw

下半期はパリ管を聴きにいったり、OEKもいくつか聴きにいこうと思っているので、CDの方は多少節制するつもり...だけど、どうなることやら。



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サロネンの初期のころの録音で、メシアンの「峡谷から星たちへ」なら買いなおしちゃったので寄付しますよ。「異国の鳥たち」「天の都市の色彩」もはいっています。サロネンの「トゥランガリーラ交響曲」もあるけど、これは1枚しかないので貸し出し可。あとサロネンだとニールセンの交響曲とか「春の祭典」とか持ってます。サロネンけっこう好きだったけど、一時期録音少なかったからなあ。

メシアンでは「忘れられた捧げ物」はないなあ。。。オルガン、ピアノ全集とかは持っているんだけどね。「鳥類譜」も寄付できます。一時期寝起きに使っていた。

その昔、メシアンの「トゥランガリーラ交響曲」や「鳥のカタログ」が入ったカセットテープを持っていました。ええ、あなたがくれたものですw
なかでも「鳥のカタログ」が気に入ってよく聴いていましたが、どこへ行ったんだろう>あのテープ

本人曰く「本業は作曲」なのだそうで、徐々に指揮を減らしている…のかな。理想は「1年の半分は作曲に当てたい」だそうな。そういえばフィルハーモニアのサイトで、メシアンのトゥランガリーラ交響曲について熱く語っておりました。
昨シーズンはフィルハーモニアでバルトークを中心にプログラムを組んだそうなので、そのうちいくつかリリースされないかな、と思っているのですが。

エレーヌ・グリモーがソリスト、シュターツカペレ・ドレスデンとのシューマン・ピアノ協奏曲つーのも買いましたが、グリモーちゃんのピアノが私にはダメダメで、すごく悲しい思いをしました。つーかこの人にシューマンはまとも路線すぎて、何だか勿体無いような気がする(爆)

おまけ。
ちょうど2年前の今頃、金沢21世紀美術館の展示室で「メシアンの鳥のカタログ全曲演奏」という催し物がありました。
試験前なので涙を呑んで行かなかったけど、どうだったんだろ?

カセットだとレコードの頃かな?そうすると「鳥のカタログ」はピーター・ヒルのピアノだね。「トゥランガリーラ交響曲」は誰だろう?レコードだと小澤/トロント響だったのかな。CDならサロネンだね。

サロネンがフィルハーモニア管弦楽団の主席客演指揮者になりたての頃の録音だから思い入れもあるのかな。そうそうサロネン/フィルハーモニアでは、マーラーの9番も買っていた。これを機会に挑戦してみるとか。

鳥のカタログ全曲演奏は良いけど、一気にやると聴くほうも修行のような気がする。

誰の演奏なのか、全く記憶にないっす。80年代だったのは間違いないけど、もうCDの時代になっていたかもしれない。

フィルハーモニアのサイトにあるインタビュービデオによると「両親が音楽好きでブルックナーとかベートーヴェンはいつも聴いていたせいもあり、クラシック音楽というものはこんな感じ、で育ったんだ。でもトゥランガリーラを聴いたその時、本当にショックを受けた。目の前に新しい風景が開けたよ」とのこと。他にも熱く語っていますがw>サロネン

そだね、そろそろマーラーもちゃんと聴きますか。先日のマーラーフェスティバルでサロネン+SKDの3番がすごかった、と聞いても「あっ、そ」な私でしたが。わざわざ知り合いにストリーミング配信のサイトまで教えたんだけどなあ。自分は興味ないっつーの(;´Д`) 
とりあえず例の映画でも見てきますかね(金沢にいつ来るのだ??)。指揮はサロネンだし。

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このページは、しづが2011年7月 8日 20:45に書いたブログ記事です。

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