紅葉を愛でに、チブリ尾根から別山へ

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台風18号が去り、一気に秋が深まった。三連休前には、ライブカメラで見る北アルプスの山々も、一気に雪景色に様変わり。

もう一度別山へ行ってシルバーウィークのリベンジをしたいなあ、と思っていたのだが、立山三山ですらアイゼンにピッケルが必要との情報が。ならば、と近所(爆)の別山に行くことに決定。白山山系でも有数のブナ林があるチブリ尾根から、紅葉を眺めつつ登ろうかと。


6時10分、市ノ瀬を出発。今日は交通規制があるので、車が入れるのは市ノ瀬まで。ほとんどの人はここから別当出合へのシャトルバスに乗り込むが、私は一人で別山登山口へ。

登山口からはチブリ尾根をひたすら登る。昭文社の山と高原地図によると、登りは5時間30分かかる...ということで、ここを登って別山へ行こうという人はあまりいないようだ。どちらかというと、白山から別山へ縦走した後の下りに使われるらしい。でも、チブリ尾根の下りで膝を壊したという話も聞くからねえ。下りの方が嫌だな。


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期待して行ったブナ林だが、紅葉はダメダメ状態。足下は枯れ葉ばかり。どうやら、紅葉しないうちに枯れて落ちた葉が多いらしい。台風のせいもあるのかな。
ひたすら視界のきかない林を登る。といっても、傾斜はあまりきつくないし涼しい(つーか、止まると寒い)ので、黙々と足を動かすことができる。


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登り始めて3時間を経過したあたりで、パッと視界が開けた。ブナやダケカンバの林が、徐々に背の低い笹に変わる。天気もよくなってきたので、早速青空専用機(E-1)の登場。チブリ尾根避難小屋あたりからは、白山もきれいに見える。この日は白山が初冠雪した日だった。


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チブリ尾根避難小屋で少し休憩し、また歩き出す。あと1時間半で別山のすぐ横にある御舎利山に到着の予定だが、御舎利山直下の登りがちょっとね...という噂。ええ、最後の1時間はきつかったっすよ。スイッチバックを繰り返し、黙々と登る。この辺はもう2,000mを超えているし、北側の斜面なので、雪が溶けずに残っている。
歩き出して5時間ちょっとで御舎利山に到着。ふーっ。ここから別山までは10分。


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別山に着いた。周囲を遮るものは何も無い、素晴らしい眺めだが...寒い。風が強いし、雲やガスも出てきた。思ったより早く着いたので、このままピストンで戻るのもつまらないな...ということで、白山方向へ向かうのに決定。地図によると南竜ヶ馬場まで2時間なので、それまでは行動食や飴でがまん。ちなみに今日の昼食は、カップヌードルの予定(w

寒いと言いつつ別山でまったりとしていたら、もう12時。今日は日帰りだし、別当出合から市ノ瀬へのシャトルバスの最終便が17時なので、急がねば。別山から白山への縦走路は小さなアップダウンの繰り返しだが、そんなにたいしたことは無い。ただ、岐阜県側の崩壊が進んでいる箇所がいくつかあるので、ちょっと注意がいるかな。
ところが、だ。「油坂の頭」と名付けられた場所に来て呆然。目の前には南竜ヶ馬場と南竜山荘があるのだが、その間には谷があるではないか。これを下れってか?でもって、もう一度登り返して南竜ヶ馬場へ行けってか?
油坂の下りは結構ガレているし急なので、落ち着いて下る...と意外なタイムロス。登り返しは見た目より楽だったが、思ったより時間がかかってしまった。


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南竜山荘のある、南竜ヶ馬場。湿原が広がり、テント場もある。来年は絶対ここでテン泊ね。この頃になると再び青空が広がってきたが、E-1を出して構えるヒマは全く無し。カップヌードル用のお湯を沸かすヒマも無し。というわけで、昼食抜き(涙) 山荘前で10分休憩し(足に絆創膏を貼るため)、再び歩き出したのが14時20分。あと2時間半なら、バスに間に合いそう。
8月に大雨の中を通った、砂防新道分岐から南竜へ行く道を再び通る。あの時はガスで周りがよく見えなかったが、けっこう切れた斜面があって、ビビリながら通ったものだ。で、今回通ってみると「この程度でビビっていたわけ?」という感じである。この程度の高度感では、何とも思わなくなってしまった自分を褒めてあげたい(w 

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砂防新道に入ると、日帰り登山で下山する人が多くなる。もうあとはひたすら下るのみ。休憩もそこそこに、私にしてはかなりのスピードで歩く。途中の中飯場では程よい紅葉と青空...だったが、のんびり撮影するヒマ無し。いと口惜し。
あともう1kmもないところで、前に10人くらいの団体がいるのに気がついた。あっという間に追いついたが、道を譲ってくれる様子もなく、団体の後ろにくっついて歩く。「この団体より早くバスに乗らなければ!」となぜか思った私は、別当出合の吊り橋を渡り終わってから、バスの切符売り場までダッシュ。まだ走れるじゃん。我ながら、どーなってんの(爆)

帰りに白峰に寄るが、もう「とち餅」は売り切れ。白峰温泉総湯でまったり温泉につかり、無事に金沢へ戻ってきた。本日の歩行距離19km、標高差は1,569m(市ノ瀬:830m、別山:2,399m)、行動時間は休憩も含めて10時間半。お疲れさまでした。

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そうそう、20年前のミレーのザックにおさらばして、新しくザックを買った。オスプレーのケストレル38で小屋泊用のサイズだが、この季節だと白山レベルの日帰りでもなかなか使える。ちなみにオスプレーとは「ミサゴ」、ケストレルは「チョウゲンボウ」のこと。鳥の名前ですね。マークも鳥というところが気に入っていたりする(w
今回長時間をバテずに歩けたのは、このザックのおかげでもあるだろう。先日よりも着替えが2セット分・食料が2日分少ないだけで、それなりの重さだったが、とにかく肩や背中にかかる負担が少ないのだ。やっぱり最新のギアは違うわよねえ。ちなみにザックを購入したのは、α-Sweet Dがヤフオクで結構高く売れたからという、合理的な理由だったりする(爆)
シューズも「低山トレッキングでも履ける」程度のものを購入。ガレ場ではちょっと辛かったが、軽いシューズだと下るのも楽。白山は登山道が整備されているので、この程度のシューズで十分かもしれない。
やっぱり道具というのは、快適かつ楽な登山をするための重要なファクターだな...と再認識したのだった(と山道具を買いあさる言い訳を作ったりする)。



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このページは、しづが2009年10月14日 22:15に書いたブログ記事です。

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