テント泊デビュー(あっさりさっくり撤退編)

| コメント(0) | トラックバック(0)
15kgのザックを背負って白馬岳を目指したものの、挫折して白馬大池のほとりでテントを設営した私。しかし翌朝は雨の音で目が覚めた。
時計を見ると、翌朝というにはまだ早い午前3時。いつからか雨は本降りになり、それに時々強風が吹いているようだ。テントは?!と思ってヘッドライトをつけ、中を見渡すと、あちこち浸水している。あちゃー、恐れていたことが...。つーか天気予報によると、雨は翌晩じゃないのか?
ぐちぐち言っても仕方が無いので、浸水箇所を確認し、ザックやシュラフを真ん中の方に寄せる。いくら雨の予報が出てないと言っても、濡れるとまずいものはすでに防水バッグの中に入れてある。どうやらベンチレーターから雨が漏れているようだ。あちゃー、これどうすりゃいいねん。ベンチレーターを閉じる紐が内部に垂れていたのが失敗の一因とみたので、紐をなんとか外側に出すが、モロに雨風を受けているんだよなあ。うーむ。
そうこうやっている間にも、突風はいやおうなしに吹く。まさかフライシートがめくれていないだろうなあ...と風が止んだのを待って外に出るが、シートは大丈夫。つーか、テントの構造上フライシートが飛ぶわけが無いのだが(テント丸ごと吹っ飛ぶことはありうる)、落ち着いているようで動揺していたらしいw
しかしよく見ると、ペグが抜けたり持ち上がったりして、テントがずれて下に敷いたグラウンドシートが見えている。これも浸水の原因の一つ。ペグ打ちをなめちゃいかん。
この程度の風なら、私が中にいればテントごと飛ぶことは無いだろう。ペグをもう一度打ち直し、とりあえず中に入って寝ることにした。じたばたしても仕方が無いし。幸いなのは、雷が無かったことだ。雷雨だったら、かなり慌てただろうなあ...(雷嫌いなのよ)。

日の出は5時過ぎ。周りの人たちも、どうやら起きてきたようだ。テント泊で縦走の人は5時発なんて当たり前なのだが、みなこの天気でどうしようか考えているのだろうか。夜明けになって、やっとみな動き出したみたいだ。

20100815-6.jpg  20100815-7.jpg
どちらも5時半過ぎ、ガスで何も見えない大池とテント場。モチベーションは下がりっぱなし。この状態で白馬岳へ向かっても稜線上の景色は全く望めないだろうし(晴れていたら、それはもう素晴らしい眺め...のはず)、風は強いだろうし、そんなところを雨具を着て歩いて、何が楽しいんだ? だいたいテントをデポして行ったら、帰ってくる頃にはテント丸ごと白馬大池の藻屑となっているだろう。

20100815-8.jpg
上の写真の5分後。雨が止みガスが薄くなったら、こんな感じ。7時くらいまでガスは濃くなったり薄くなったりを繰り返す。
雨の合間を縫って、テント道具一式をゴミ袋に押し込む。さすがに泥だらけのペグは洗ったが、ほかのものは丸めてゴミ袋へ。「もうこれを広げる気にはならないね〜」と他のテントの人と話したが、一人で九州から来ていると言った男の人は、このまま白馬岳に向かうとのことだった。友人と3人で来て八方の駐車場に車を停め、3人バラバラで行動しているという。白馬岳から大雪渓を降りて猿倉に向かうとのことだが、雨の大雪渓は嫌だなあ。私は20年以上前に小雨の大雪渓を登ったことがあるけど、あまり行きたくないねえ(ロシアンルーレット的な落石もあるし)。

あっさりと撤退を決めた私は、荷物をまとめて蓮華温泉に下る準備。8時には雨も止んだが、もう私の脳みそには「温泉」の二文字しかない。小蓮華岳へ続く登山道を登る人たちや栂池に降りる人たちを横目に、蓮華温泉に向かって歩き出した。

蓮華温泉へ下る途中に山々を眺めてみると、昨日きれいに見えた雪倉岳や朝日岳がガスでよく見えない。やっぱりこれじゃ期待できるのはライチョウさんだけだな...と思うと、蓮華温泉に向かう足取りも軽くなる。登山道には登ってくる人たちが何組かいたが、ふもとも未明にすごい雨が降ったという話だった。

白馬大池から2時間ちょっとで蓮華温泉に到着。到着した頃には、また雨が降り出した。さっそく、蓮華温泉の内湯でまったり。まだ10時半過ぎとあってほとんど人はいなかったが、風呂に来た人に突撃インタビュー(爆)してみると、みな白馬大池からの撤退組のようだ。テント泊の人とは「あの天気はやる気失せますよねえ」とお互いの不運?を慰め合い、小屋泊の人からは「大変でしたね〜」と同情され、撤退のモヤモヤした気持ちを自分の中で正当化したのだったw

糸魚川へ続く国道148号線に入ると、大粒の雨。その後は雨が降ったりやんだりで、剱岳や立山も全く見えず。
あのまま稜線を目指してもどうしようもないけど、なんだか不満だらけの山行だったなあ。ザックが重いせいか体力が落ちたせいか、あの所要時間かかり過ぎにも納得がいかん。できればテント泊リベンジしたいものよ。その時には天気のいい日かつ土日で行けるような所を選ばなければ...。






トラックバック(0)

トラックバックURL: http://ns.concordia.to/cgi-bin/mt4/mt-tb.cgi/378

コメントする

このブログ記事について

このページは、しづが2010年8月23日 22:42に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「テント泊デビュー(白馬大池ステイ編)」です。

次のブログ記事は「日帰りで白山へ」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。