鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳(その3)

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宿泊客でいっぱいの山小屋。どうやら食堂は4回戦まであるらしい。1度に食事をとる客が入りきらないので、入替制で4回あるということだ。
私は食料持参の素泊まりなので、食料片手にいそいそと自炊室へ。
自炊室もかなり混んでいるが、なんとか場所を見つけて夕飯。前日にモンベルで購入したアルファ米をお湯で戻し、ちらし寿司の素を混ぜるという、簡単きわまりない夕食w
しかし、このアルファ米ちらし寿司がかなりヒット。次回は海苔も持参しなければ。隣のお兄さんたちは八峰キレット越えをしてきたらしいが、なんとモモ缶持参。元山岳部とみた(爆)
部屋は女性ばかり15~16人だったが(最近は女性部屋を作ってくれる小屋も多い)、単独行はそのうち私を含めて4人程度。その中でどうやら同年代と思われる人と話が弾んだが、山の話からだんだん会社の話や同居の姑の話になり...なぜ下界の話をここでしなければならないのかと。「どんな仕事やっているの?」とこっちに振られたときには、「いいかげんにしろ!ゴルァ!!」と言ってしまおうかと思ったw
やっぱりテント泊のほうが気楽でいいよ。体力つけて、またテントで来よう...。

翌日3時頃に目が覚めると、なんと外からは大きな雨音。え~マジっすか?!天気予報は晴れのち曇りでは...(というわけで、3行前を「小屋泊でよかった」に訂正)。とりあえずトイレに行くと中年の女性がいたので「今から鹿島槍ですか?」と聞いてみた。そしたら彼女は昨日登って、今日は扇沢からのバスに間に合うように下山するという。彼女曰く「登山道は危なくないけど、ヘッドライトで雨の中じゃねえ」。や~めた。とりあえず寝ようっと。5時くらいに起きて、もう一度考えよう。
そして5時。雨はまだ降っている。鹿島槍へ行くといっていた同室の人に聞くと、6時まで待ってみるという。私もそうするか、ととりあえず朝食(カップなしのカップどん兵衛)を食べ、サブザックに非常用具とカメラを入れて用意する。
6時。雨は小降りになってきたようだ。まあ行ってみるかと登山道を登りだして10分弱で、テント場に到着。ここは見晴らしがいいはずだが、ガスで何も見えず。ここでかろうじて保っていたモチベーションが一気に下がり、「やめた、帰ろう。時間もないし」となった。小屋に戻り、サブザックの中身をザックに移し、帰る用意完了。しかし暖かいなあ。去年の同じ時期、同じくらいの標高の剣御前小舎で迎えた小雨の朝は、もっともっと寒かった。今日は標高2,500mなのに、長袖シャツに雨具を着てちょうどいいくらいだ。

午前7時過ぎには雨も止んだが、もうタイムリミット。明日も休みならもう一日延ばしたいくらいだが、帰らなければ。
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こうやって見ると、草紅葉は始まっているのだった。雲の切れ間からは、大町市街が。

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時間に余裕があるので、爺ヶ岳の中峰へも登ってみる。この頃からまた雨が降ってきて、後ろの鹿島槍ヶ岳も見えなくなった。

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縦走路もガスで真っ白。この辺の縦走路は北アルプスにしては非常に穏やかだが、人が2人並んで歩けるわけではない。左側はかなり深い谷で、足を滑らせたら何百メートルか転がる可能性高し。まあハイマツに引っかかる可能性が無いことも無いが...。
しかしライチョウさんがいらっしゃるのに絶好の天気となったのに、結局1羽も現れず。しくしく。
遠くに目をやると、そこには八ヶ岳が。富士山は見えなかったなあ。

再び種池小屋で小休憩。テント泊だったが雨で鹿島槍ヶ岳を断念したという人に会ったが、なんでもテント場では昨日テントが60張近く並んでいたそうな。ちなみにこのテント場の定員?は公称30張。ただでさえも「平地が無く、石が多い」テント場なのにねえ...やっぱり小屋泊で正解だったのだろう。
あとは柏原新道を下るだけ。急いでいたわけではないが、団体さんを2パーティくらい抜かし、コースタイムよりかなり早く登山口に到着した。で、その途中のどうでもいいようなところで2回転び、手と膝を強打した(涙) 結構「雨で濡れた木道」などで滑って骨折し、救助隊のお世話になっている人が多いとか。注意しよう。

大町温泉郷で立ち寄り湯に入り、一路金沢へ。またしても雨に見舞われた山行、鹿島槍は来年以降のお楽しみだな。その時には赤岩尾根から登らなくては。
それにしてもここ一発での雨女ぶり、どーなってんだ、まったく(爆)

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このページは、しづが2010年10月 4日 22:13に書いたブログ記事です。

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