シベリウスの交響曲第6番

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聴いていたらどうしてもスコアを見たくなって、注文しようと思った。
といっても国内版は無く、海外もWILHELM HANSEN社が出しているだけらしい。昔はDoverでも出版していたとかいないとか。
前に立ちはだかる壁が高いと、意地でも欲しくなる。というわけで探しまくった。インターネットって便利だなあw
日本で輸入楽譜の有名どころは、東京のアカデミア、大阪のササヤ書店など。このリンク先を見てお分かりのとおりアカデミアには在庫があるようだが、さすがに演奏するあてもないのに1万円近くを出す気がしない。
海外の楽譜屋を探したところ、イギリスのBoosey&Hawkesには在庫があるらしい。しかも最近の円高を反映して、送料込みで3,000円強である。迷うこと無く速攻で注文。というのも、W.HANSEN社のシベリウスミニスコアは、在庫限りで廃版という噂を聞いたからだ。あとは大きなスコアのみ発売とか何とか。

そしたらですねー、さすが海外の楽譜屋。メールが来て「ごめんねー、在庫切れてたわ。出版元に注文するから、バックオーダーね。あ、為替レートは出荷の時のレートになるから(^_^)」だとさ。こりゃいつになるかわからんな(大体において、海外の楽譜屋もsold outばかりだったのだ)、と思いネットの世界をさまよっていると、なんと日本にこのスコアの在庫がある楽譜屋があったのだ。びっくり。しかもお値段はアカデミアの1/3ということで、またまたびっくり。
こちらも速攻で注文し、Boosey&Hawkesはキャンセル。すると、なんと注文の翌日に届いてしまった。こういう所は日本ってすごい国だなあ(「個人」レベルではなくて、国全体がこんな感じの真面目で勤勉さを持ち、かつそれが当たり前のような風潮であること)、とつくづく思ってしまう。

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というわけで、到着したスコア。確かにMiniature Scoreって書いてあるんだけど、大きいぞ。しかも、左側のリングは何?リングノート??

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世間でいうところのミニスコアを並べてみた。最近眼のほうがヤバいので(爆)、なるべく大きめのを購入しているのだが、W.HANSENのものはミニというレベルではない。
いや、普通のスコアよりは確かに一回り小さいけど...A4だよ。

で、中をちらちらと見たんだけど、おいらレベルのアマチュアには無理です。音楽として人様に聴かせられるようなものを演奏できるとは、全く思えない。
シベリウスって著作権切れてるからここにアップしてもいいよねーと写真を撮ったのだが、欧米ではまだ切れていないんですな(だから無料サイトではダウンロードできなかった)。
というわけで、スコアの一部を出すのはやめておくが、1stVnが4パートのdivisiになったり、1stVn, 2ndVn, Vlaが各3パートのdivisiになって(つまり9声部?ある程度はオクターブで重なっているだろうけど)その他はホルンだけ、とか。この曲を知っている人にはわかるだろうが、これはとにかく弦楽器の和声が命のような曲である。この何部にも分かれた弦楽器の音程をピタっと合わせ(しかも転調がかなり掴みづらそう)、シベリウスが要求する和声を奏でるって...不可能です。「そのうちオケでやれないかなー」なんて思った私がバカでした。

3日後は試験なのでそれが終わったら、次の定期演奏会でやる曲のスコアとともにのんびり読むか、と楽しみが一つ増えたということで。決して演奏しようなんて思ってはいけません(爆)

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こんちは。
これまで6番は管楽器が出しゃばらず、清明な曲調であっさりした曲という印象しかありませんでした。
今度じっくり聞いてみよう。
そういえば、吉松隆が、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のイメージだと評したのがこの曲ではなかったかと。

あと、皆さんで演奏するなら「悲しいワルツ」という選択肢はないのかな?
自分の葬儀の際には流してほしいシベリウスの中でも好きな曲だけどなぁ。

どもー。
曲の好き嫌いは人によって様々ですが、6番に関しては「あっさりした曲」で片付けると、墓の下でシベリウスが泣くんじゃないかとw
特に第1楽章と第4楽章は教会旋法や対位法を使って中世的な雰囲気になっており、聴きごたえもスコアの読みごたえもありそうです。
去年「シベリウスってわからん〜」って言っていたときには、これを聴いていなかったんだな、きっと。7番もスコア見たい。
でも6,7番ってあまり人気ないよねえ。まあいいけど。

Valse Tristeはアンコールにいいな、と思っています。オープニングに持ってくるような曲ではないし…プロもよくアンコールで演奏してるよね。
葬儀の時には、うちのオケのメンバー引き連れて、生で演奏してあげるよ(←そんな下手に演奏されても成仏できないってか)。
それとも私がピアノで弾く?!(←あの世から怒られそうだな。だいたいその頃には、私が生きているかどうかw)

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このページは、しづが2011年7月30日 17:02に書いたブログ記事です。

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