オーケストラ・アンサンブル金沢 第309回定期公演

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半年ぶりのOEK定期公演は、オールシューマンプログラム。金聖響指揮のこのシリーズ、半年前はメンデルスゾーンだったけど今回はシューマンということで、シューマン好きの私は気合充分で行ったのだが...。
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なんだか1曲目の「マンフレッド序曲」から変な感じだ。弦が全然まとまっていないような気がする。昨日NHK-FMでウィーン・フィルの生中継を聴いたからかなあ。ネットラジオを通して聴いたのだけど、シューマンの交響曲第2番でのけぞってしまった。すげえ。第2楽章のVn上手すぎ(←てか、この図々しい物の言い方、あんた何様?)。その余韻が残っているのかなあ。

で、お次は大好きなピアノ協奏曲。大好きを通り越して、熱愛しているという曲の一つである。それゆえ楽しみにしていたのだが、オケとソリストの演奏が合わない(縦の線ではなく、テイストといったほうがいいのかも)と、こんなことになるんですな。特に第1楽章。ソリストは遅めだけど、指揮者はもっとアップテンポで行きたそうな感じ。オケだけの時は、スッとテンポが上がるもんね。
しかしですねえ、このソリスト、やたらタメたりアーティキュレーションつけすぎと思われ。アクションもつけなくていいよw ショパンじゃないんだからさあ。同じロマン派でもショパンとシューマンでは違うってことはソリストが百も承知だとは思うけど、聴いている方からすればショパンだよ、これ。シューマンのこてこてベタベタは、勘弁してくださいまし。
第3楽章の最後の3分くらいは良かったわね。ピアノも走ってたから、オケと合っていました(爆)

前半でボーゼンとさせられたところで(アンコールもちょっとねー)、休憩時間。知り合いが近くの席にいたので、シロウト同士であーだこーだと批評その他を話しあい、「疲れているからもう帰る」という知り合いを「まあまあ、シューマンの1番はいい曲だから聴いて帰りなよ」と引き止め、後半スタート。
ところがですね、第1楽章から前半とぜんぜん違うじゃないの。細かいところはともかく、いいじゃないすかー。勢いで七難隠したという感じかもしれないがw、隠せなかった前半よりもよっぽどいいよ。ただ、第4楽章はやっぱり難しいんだなあと思わざるを得なかった。個々のパートの難易度というより(いや、Vnに限って言えばむずいと思うけど)、アンサンブルがね。

今回ちょっと驚いたのは、楽器の配置。指揮が金聖響氏だから対向配置は当然として、1stVnの後ろにコンバス(これもたまにある)、なんとトランペットとトロンボーンが2ndVnの後ろなのである。同じ金管でもホルンはコンバスと木管の間。この配置の意図を知りたいですねー。弦の人数が少ないのと関係ある?? 
マンフレッド序曲と1番は金管が4-3-3という厚めの編成なので、もう少し弦を増やしたほうが...いや、ドイツカンマーフィルもこれくらいでやっているかも...といろいろ考えたりして。

アンコールはベートーヴェンの劇付随音楽「アテネの廃墟」序曲。この曲初めて聴いたけど(ベートーヴェンの序曲はレオノーレとコリオランくらいしか知らない無知なヤツ)、作品番号が113なんですね。後期ピアノソナタや弦楽四重奏曲のあたりの曲じゃん。

私に引き止められて後半を聴いた知り合いも「良かった〜!」と言っていたし、終わりよければすべてよし、ということでw

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コメント(7)

アテネの廃墟はOp.113だけど1811年の曲なので、中期の曲です。ピアノソナタとは作品番号の順番が逆転していますわな。

でも、シューマンのプログラムでアンコールはシューマンじゃないのね。ここまでくればシューマンの序曲からやれば良かったのに。(さすがにしつこいか知名度か、でもアテネの廃墟もそんなに知られた曲じゃないし)

あ、ほんとだ。ピアノソナタなら26番、弦楽四重奏曲なら11番(セリオーソ)の後くらいだから、中期と後期の境目くらいなのか。ややこしいなあ。
私もアンコールはシューマンだと固く信じていたんですけどねえ。そこまで徹底してやれよ、とw シューマンは管弦楽曲少ないからなあ。あとは「ゲノヴェーヴァ」と「ヘルマンとドロテーア」くらい?
「ヘルマンとドロテーア」は去年のラ・フォル・ジュルネで聴きましたが、井上ミッチーが「この曲を振るのは初めてかも」と言っていたような記憶が…。

シューマンの演奏会用作品ではあと「序曲、スケルツォと終曲」、序曲「ジュリアス・シーザー」あたりが演奏されますね。手元にもいくつかCDがあります。
序曲「メッシーナの花嫁」は聴いたことが無いなあ。。

調べてみていると、チェロ協奏曲のショスタコ編があるんだなあ。交響曲のマーラー編はBISのやつとかシャイーのやつとか持ってるけど、チェロ協奏曲は知らんかった。

訂正:ナクソスのシューマン序曲集のCDを持ってるので聴いたことはあるはずだ。。。しかし覚えていないという事は聴いていないのと同じかな。

そ、そのナクソスのCD、うちにあることを発見。買った覚えなし…なおきさんのものかしらん(;´∀`)
プラケースではなくスリーブに移され、ジャンル・ABC順に入れたカゴの中にあったから、私も1回は聴いているはず。でも聴いた覚えもないわw

おいらも持っているので、2つ買っちゃったからあげる、だったのかも。

ふむ、そうだったかな。
どっちにしても二人に忘れられている、可哀想なシューマンの序曲集w 単に私たちがボケてきただけか?

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このページは、しづが2011年10月14日 23:50に書いたブログ記事です。

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