金沢大学フィルハーモニー管弦楽団 第72回定期公演

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初めて金大フィルの演奏を聴いてきた。場所は駅前の音楽堂。使用料が高いだろうなあ、今時の学生ってお金持ちなのねえ...と、つい思ってしまうのは、貧乏オバの僻みってことで。
よく考えたら、卒業して今年でちょうど四半世紀だよ。驚愕。
私は大学オケを経験していないし、聴くのも初めてである。大学生の頃は、管弦楽に1mmたりとも興味がなかった。ピアノはずっと好きだったが、それ以外のクラシック音楽には、ひとかけらの興味もなかった。それが、気がつけばピアノよりもヴァイオリンを弾いている年数のほうが遥かに長くなったのだから、人生というものはわからないものである。

というわけで、初大学オケリスナー。なぜ聴きに行こうと思ったかというと、指揮が新田ユリさんで、シベリウスのカレリア組曲を演奏するからだ。
新田ユリさんは簡単にいうとオスモ・ヴァンスカの弟子で、ラハティ交響楽団で修行した人である。ね、シベリウスなら聴いてみたいと思うでしょ?
オスモ・ヴァンスカを知らない人は、ググってみるべし。シベリウス好きがまず最初にぶつかるのが、この人の名前。知らなければモグリ認定w かくいう私、「シベリウスって何がいいのかさっぱりわからん」と言っていた1年前には知らなかったことは、いうまでもございません。
ところが、だ。ずっと風邪気味だったのが、この日一気に悪化した。できるだけ外出しないようにしたものの、Vnのレッスンを入れてあったので、それは行かなくては。いつも以上に適当にさらってレッスンへ。げほげほ。ここで先生と話をしたりしたため(いつもよりは控えたが)、状態はさらに悪化。途中のコンビニで飴を一袋買い、非常時に備える。
音楽堂に到着して周りを見回すと、おそろしく平均年齢が低い。多分学生が多いんだろうなあ...と思ったところに、やはり知り合いの姿がぽつぽつ。なんとチケット切りの学生は、うちのオケにエキストラで参加してくれた子だった。そうです、うちのオケは助っ人を頼んでいるので、あまり厳しい批評はできないのです(爆)

1曲目はワーグナーのニュルンベルクのマイスタージンガー第1幕への前奏曲。お、音がモニョモニョ...。音楽堂なのに、なぜこんなにモニョった音になるのだ。学生オケってこんなもんか??と思っていたら、どうやら初舞台の新人さんが多かった様子。なるほどねー。この曲、フルオケの登竜門として、ちょうどいいかもしれない。旋律がわかりやすい、転調がはっきりしている、適度に管楽器におまかせできる、ってことで。
中プロがお目当てのカレリア組曲。しかし弦楽器の人数多いねえ。ニュルンベルクのマイスタージンガーよりも多いんじゃないの? これもうちのオケでは不可能だな...チューバもいるし(一度やってみたいけど)。
で、そのカレリア組曲だが、キビキビとした演奏で好感が持てますた。私としてはこの曲をちんたらもったりやられると、非常に辛いものがある。シベリウスは真冬の空気のように、ピリッとかつキリッとやっていただきたいものよ。

しかし恐れていたことが起こってしまった。カレリア組曲の2曲目「Ballade」の最中、咳が出始めたのだ。マスクはしているのだが、我慢すると一気に出そうな感じ。周囲の人には申し訳ないが「けほ」くらいは出させていただいた。すみませんすみません...(以下F.O.)。あめを大量に持参はしてきたのだが、慌てると包装紙の音が出てしまう。あくまでも無音であめを取り出し、口にいれた時には、すでに曲は3曲目の「Alla Marcia」になっていた。この曲、好きなんだー。けれども、前半を咳のせいで落ち着いて聴けなかったのが残念。1stの旋律、マイスタージンガーみたいにモニョってなかったよん。

というわけで当初の予定通り、休憩時間に退散することとした。カレリア組曲がなかなか(学生オケにしては)だったので、まあ満足ということで。
それにしても、団員の多いこと。Vnだけで50人はいるのではないだろうか。こっちにトレード又は出稼ぎwに来て欲しいくらいだ。弦も降り番があるんだろうね、きっと。

後日聞いた噂では、アンコールがシベリウスのアンダンテ・フェスティーヴォだったとのこと。むむむ。聴いておけばよかったかしらん。でもこの曲は指揮者云々より、きちんと音程をとって和声を響かせるのがポイントだと思うし、ま、いいか。
(今回は風邪で苦しかったので、写真なし)

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カレリア組曲は、私のリポD。ここぞというときに「ファイト一発」で元気が湧いてくる一曲ですが、あなたが好きな曲としてあげるのは、ちょっと意外!?

こんばんはー。こっちは雪が一晩で40cmだよ。雪かき疲れでヘロヘロw

「鼻歌で歌えるような旋律」で聴かせるクラシック音楽は好きではないのですが、この曲くらいポップになると、別次元のモノって感じ。私にとってはノーランズやベイ・シティ・ローラーズといった、70年代ポップスみたいな感覚です(爆)
じゃあ「ファイト一発」な曲ってなんだろ?と考えたのですが、「パトラッシュ、もう疲れたよ…(ノД`)」というときに聴くのは、決まってバッハのパルティータ第1番(鍵盤楽器の)かベートーヴェンのピアノソナタ。
なんか「はあ?それがファイト一発??」という声が聞こえてきそう。

はい。思わずそう叫びました。

「ファイト一発!」でも、「…雪かきするか」というときなら、違う曲ですねえ。シューマンの交響曲やピアノ協奏曲なんて、結構いい線行っているかも(これも「はあ?」って言われそうだけど)。
なぜかバッハのパルティータを聴くと、どんなに精神的にどよーんとしていても、背筋がピシッと伸びるんですよ。ベートーヴェンのピアノソナタもそう。ベートーヴェンは最後の3曲は別格として、あとは15番とか27番とか…と書いたら、今度は絶句されそうですねえ。どうしてこの曲で背筋が伸びるんだ?!って(爆)

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このページは、しづが2012年1月21日 23:11に書いたブログ記事です。

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