"ピアノ・ストーリー"プロジェクト 「ピアノの歴史」

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いやー、暑いですね。てか、北陸のくせに何なんだ、この暑さは!!週間天気予報を見ていると、この暑さは来週も続くらしい。もういい加減にして...(号泣)
今日は(も)溶けそうな暑さの中を石川県音楽堂へ行ってきた。昨日メールで来たイベントのお知らせがなかなか面白そうだったからなのだが、仕事あるんですけどー。でもこの暑さじゃ家でも昼間は仕事なんて無理よねー...と自分に言い訳をして、自転車で音楽堂へ。

そのイベントとはクラヴィコード、チェンバロ、フォルテピアノ、ピアノをその歴史に沿って解説しようというものである。しかも無料。クラヴィコードとフォルテピアノは見たことがなかったので、見物に行ってみようかなーという軽い気持ちで出かけたのであった。

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音楽堂に並べられたピアノたち。この"ピアノ・ストーリー"プロジェクトとは、今年お亡くなりになった金沢大学名誉教授の川口恒子さんから遺贈されたピアノについて、その修復過程を公開し、希望者による試奏も行う、というものらしい。私は音楽堂のメール会員なのだけど、こういう事をやっていたということを知りませんでしたねえ。メール、見逃した?
川口さんのピアノは10年ほど全く弾かれていなかったため、かなりの修復が必要だったらしい。物は使ってナンボだわね。

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謎のブツ...いやピアノのメカニズムの見本を持って説明しているのが、今日の解説者の竹田時康さん。調律師であり、竹田楽器代表と書いてあったので「竹田楽器って?」と探したら、なんかすごい人だった。この辺のホールのピアノやチェンバロのメンテをやっている方なんですね。写真の真ん中にある黒い鍵盤らしきものは、後ろにあるフォルテピアノからえいっと抜いた鍵盤一式。ほへー。で、この後、さらに鍵盤が一つずつ手元に回ってきた。触っていいんすか?びっくり。
おまけに全ての楽器の演奏付き。いろいろ聴き比べることができる。クラヴィコードとチェンバロはA=415Hzで半音低いのはお決まりだが、別に違和感なく聴ける私w 

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左:クラヴィコード。1,500年代に人気があったそうで、蚊の鳴くような小さい音しか出ない。
真ん中:チェンバロ。これが面白かった。自分が知っているよりも、はるかにチェンバロという楽器は奥が深いということが判明。で、1段のスピネットではチェンバロの面白さの半分も味わえず、これは2段でナンボである。でも2段になると300万円近くするのだ...宝くじ当たらないかな。今日は平均律で調律してある、という竹田さんのお話が意外だった。こういうものは古典調律で調律するもんだ、と信じきっていたので。
右:フォルテピアノ。ベートーヴェンの中期ソナタまではこれが前提だったのだろうか。ワルトシュタインになると鍵盤が足らないとのこと。試奏はモーツァルトのきらきら星変奏曲だったが、これまた違和感なく聴ける。しかし講演の後、弾き放題だったのでベートーヴェンのピアノ・ソナタ17番の出だしだけちょっと弾いてみたが(ほんの少ししか覚えていない)、すごい違和感。うーん、テンペストはピアノのほうが...w

レクチャーが終わった後は、先ほど書いたとおり写真取り放題、楽器弾き放題タイム。修復中のスタインウェイはドヤ顔のお子様がショパンのエチュードを弾いていたので無視、他の楽器はひと通り触ってきた。やっぱりチェンバロ、いいなー。宝くじが当たったらチェンバロ買って、バッハとかラモーとか弾きまくるんだ、俺...と思ったが、スタインウェイだろうがベヒシュタインだろうが買えますってば(爆)
で、「チェンバロの調律が平均律?」を竹田さんに伺ってみたら、親切に教えてくれた。逆にピアノは平均律で調律するもの、という私の中のセオリーはきれいサッパリと消滅してしまうことに。コンサートホールでオケと弾くときには、完全なる平均律にはしないそうだ。だって弦楽器は純正律だもん、違和感あるよねえ。しかしバロック系のプログラムの時に、ちゃんと古典調律にすると今度はピアニストから文句が出るそうで、そこらへんが難しいところだそうだ。ほんとのバロック(バロックヴァイオリンや弓、ヴィオラ・ダ・ガンバ使用)のときには古典調律でやりますけどね、とのこと。
おいらは調律に関しては全然詳しくないのでこれ以上のことは聞けなかったが、バロックをやっている人ならもっと色んなことを聞けるんだろうなー。宝くじが当たったら竹田さんのところで楽器を買いまくりますから、よろしく(爆)

そうそう音楽堂で、11月のツィメルマンのチケットがもう発売になっていたことが判明。メールは...(怒)。ドビュッシー・イヤーということで、こちらはオールドビュッシーのプログラム。前奏曲集第1巻・第2巻に12の練習曲なんてプログラムだったらどうしよう...と思っていたが、今のところは版画、映像第1集・第2集、12の練習曲だったのでホッとした。私は前奏曲集は全然ノータッチに近いのだw 
9月はラーンキ、11月はツィメルマンとピアノばかり聴きに行く予定。やっぱりピアノはいいよね(・∀・)

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このページは、しづが2012年8月25日 21:40に書いたブログ記事です。

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