ピアノ発表会

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なんと21年ぶりに、ピアノの発表会なるものに出演してきた。オバちゃんになると、羞恥心とか遠慮とかが無くなって困る。元々私には備わっていないという説もあるが。
事の始まりは、昨年某アマオケの演奏会で昔のピアノの先生とばったり出会ったこと。キャー、久しぶり!と世間話や近況を少し話してから「またピアノを弾きたいと思っているのでそのうちお願いします(でも今はデジタルピアノしか持っていないから、ピアノを購入してから)」と言い、メールアドレスの交換をして別れた。
それから1年以上たち、先生からメールが来たのが6月のこと。発表会に出ませんか?と。時期を聞くと、12月だという。それなら、さらう時間も取れそうだ。お調子者の元弟子は「はい、喜んで」とふたつ返事で参加を決めたのだった...。

8月の試験が終わってから、まずは曲選び。ピアノを真面目に弾くのは十数年ぶりなので(東京在住時に半年だけレッスンを受けていた)、どの程度の曲がまともに弾けるのかすらわからない。候補に上がったのはシベリウスやシューマン、ドビュッシーの小品など。あれこれ弾き散らかして、最終的に曲を決めたのが9月の終わり。シベリウスのOp.75-5「樅の木」である。

最初に先生に曲を持っていったのが11月の始め。ここで、頭ではわかっていたが愕然とするようなことが判明する。デジタルピアノで弾くのに慣れた指は、グランドピアノだと上っ面を滑るようなフニャフニャした音しか出せないのだ。15年前のデジタルピアノのセンサーは、グランドピアノのハンマーよりも簡単に反応するんですな。だから上っ面をなでているだけで、音が鳴ってしまう。
まずは鍵盤の底まで指を下ろすことから。週1回は金沢市民芸術村のピアノを借りるようにしたが、家でデジタルを弾くと元の木阿弥。
おまけに上下にわかれた楽譜を同時に読むのが辛いこと。元々初見で弾けるタイプではないので、楽譜を見ながら弾くなんて無理やー。極めつけが暗譜。これこそ21年やっていないので、脳みそにひたすら楽譜をすり込む作業を繰り返す。で、本番4〜5日前からは再度楽譜を見ながらさらう。この頃にはほぼ出来上がっているのだが、その分かなり自分勝手に弾くようになっていると思ってみたら...やっぱりそうだった。再度楽譜の見直しをして、指示記号、テンポなどを再確認する。

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で、本番。会場は昔のようなホールではなく、某ホテルの宴会場。披露宴会場みたいな感じだが、なかなかいいかも(緊張度合いが薄れる)。
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ホテルはクリスマス仕様。これだけ見ているとなごむが、この後本番でんがな...。

十数年もオケで弾いているにもかかわらず、今まで楽してきたなあ...と痛感。オケでは「最悪、落ちても誰かが弾いてくれるだろう(おい)」と思うけど、ピアノは一音一音全てが自分の責任だ。まあオケでもトップに座るときは責任度合いが違うせいか、かなり緊張するけどね。
リハーサルでピアノのタッチを確認し、アルペジオをゆっくりめに弾かないとマズイと思ったにもかかわらず、やはり加速度がかかってしまった。で、落ちかけたので目が点になるようなごまかし方をした。先生は絶句していたに違いない。でも止まらなかったからねー(爆) それ以外はレッスンの時以上の出来だった。惜しい。

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戦い済んで日が暮れて。発表会終了後はケーキ付きのお茶会。昔もそうだったが、ここの教室に来ている大人の人達はあっという間に仲良くなり、話がはずむ。音楽という共通話題があるからかもしれないけど。おまけに先生のご家族や昔の私を知る人と再会し、同窓会状態w しかし大昔弾いたバッハのシャコンヌが印象に残っている、と言われるとは...(本人すらあまり記憶ナシ)。
右は記念品のマグカップ。その人のイメージで色を選んだそうで、私は青。青と白はシベリウスの、フィンランドの国旗の色。

しかし楽譜を読み、分析する作業は本当に楽しかった。ヴァイオリンとは比にならないくらい...と言ったら、怒られるかな。でも今回は曲が小さめの分、昔よりははるかに楽譜を読む作業をやったと思う。
ああ、ピアノのレッスンにまた通いたい。でもお金とヒマとピアノが無い。宝くじ、当たらないかなあ(爆)

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こんちは。

毎日忙しそうなのに、それに加えてピアノ発表会とは、立派、立派。

私なんぞは、爪の垢を煎じて飲まないといけないかも(^_^;)

しかもシベリウスとは。

何年か前からは、想像がつかない。。。

こんちわー。

毎年9,10月は仕事の方に余裕があるので、なんとかなるだろう思ったんですけどね。さすがに発表会前は大変でした。
ある土曜日なんてAM:歯医者→PM:ピアノのレッスン→夕方からヴァイオリンのレッスン…ですからねえ。好きでやってるんだろーが、と言われそうですがw
で、翌日曜日は朝からオケの練習→午後か夜は芸術村で借りたピアノを弾く…仕事に行っている方が楽かも(爆)

シベリウスのピアノ曲は結構好きでした(交響曲や管弦楽曲は??だった)。
いくら発表会でも自分の好きな曲を弾き散らかして終了、じゃいかんだろうと思い、今回は曲を「聴かせる」ことをかなり意識しましたね。そのせいか、終了後に「シベリウスって全然知らなかったけど、いい曲だねえ」と複数の人が言ってくれました(大コケかましたのは内緒だよんw)。弾いた甲斐があるってもんです(・∀・)

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このページは、しづが2012年12月15日 18:45に書いたブログ記事です。

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