大量の申告書を提出してほっと一息したところで、OEKの定期公演へいってきた。
といってもチケットは友人がくれたもの。Kさん、ありがとね〜。これが1日早かったら「無理や、行けんわ...」ということになったのだが、幸運なことに5月最後の日。
今回は元ベルリン・フィルのコンサートマスター安永徹氏をリーダーに迎えて、指揮者無しのコンサート。曲もモーツァルトにハイドン、と室内オーケストラの本領発揮といった感じである。
しかし今日の目玉はマルティノフの「カム・イン！」という曲。なんすか、それ？とNMLで探して聴いたところ、一回で気に入った。独奏ヴァイオリンと弦楽合奏の曲だが、弦楽合奏がコラール風でたまらんのよ。ラヴェルの弦楽四重奏曲に続いて、こちらも脳みそ溶けまくり。自分の葬式なんてものがあるとしたら（葬式無しの無縁仏化の可能性大）、ぜひこの曲を流してほしい。
プログラムは
・モーツァルト「ピアノ協奏曲第24番」 ピアノ：市野あゆみ
・マルティノフ「カム・イン！」ーヴァイオリン独奏と弦楽合奏のための
・ハイドン「交響曲第88番」
実は安永さんを生で初めて見たのだが、小柄かつ細身なのでちょっと驚いた。これでガタイのデカいドイツ人の中で演奏してたのね...。いい意味で驚きました。
モーツァルトは端正という感じだったけど、もうちょっと遊び心があってもいいかなーと思ってしまった。だって眠かったし（爆）
ハイドンも同じ。よく言えばがっちり堅実、悪くいえば重い...。もっと軽やかに、遊び心みたいなものがあってもよかろうと思うのだが、指揮者無しだとあんまり遊ぶと崩壊するからねえ。安永さんのリーダーぶりを見ていたのだが、コンマスをやるとき以上に振りを大きくしているのだろうか。あまりそうは見えなかったが、これで管楽器は見えるのだろうかと心配してしまった（よけいなお世話）。
で、マルティノフのカム・イン！。クレーメルに書かれたということをどっかで目にしたが、解説を読むと初演はソリストがクレーメル、ユーリ・バシュメット指揮モスクワソロイスツだった。えー、バシュメット？
ちなみに今日のヴィオラ首席は私の好きなグリシンさん。クレメラータ・バルティカは企画オケだから、こっちに出稼ぎにきているのだろうか。どうせならOEKに...もったいないか。しかしグリシンさんの演奏でクラクラきているのだから、生バシュメットを聴いた日には泡吹いて卒倒するんじゃないかと想像している。死ぬまでに一度聴いてみたいわあ。
この曲は6つのパートに分かれているのだが、そのパートの境目にウッドブロックとチェレスタが入る。それを合図に？各パートは弦楽合奏、ソロ演奏、1stVnトップとソリストの演奏の部分があるのだが、ソリストが演奏しているときにはバックの弦楽器奏者はひたすらロングトーンである。ひー。これは疲れる...（爆）
安永さんのソロはさすがにお上手ですねえ。トンデモな高音になるとクレーメルの録音版にはかなわないが、だいたいにおいて録音モノと比較すること自体が間違っている。うーん、やっぱりヴァイオリンって大ホールで弾く楽器じゃないよなあ...。
終了後はサイン会があったようだが、そっちはパス。あれだけ小柄（といっても私よりは大きいに決まっている）だから手の大きさはどんなもんだろう？と興味はあったんだけどね。
プログラムに挟まっていたいろんなチラシの中に、来年度のOEK定期会員募集のパンフがあった。
今までこんないい紙で作ってたっけ？今年はベートーヴェンツィクルスですか。そうですか。ぽつぽつと気になる公演はあるけど、通しでは今年も見送り。おお、シューマンの交響曲第2番！と思ったら、指揮がアシュケナージだった。ピアノ弾いてよ...。
ところで、OEKって設立25周年なんですね。設立2年目くらいに定期会員になったことがあって、文化ホールに通ったなあ。あの頃はまだ自分が弦楽器をやる（しかも20年後も弾いている）とは1mmたりとも考えていなかったけど、後々オーケストラで弾いてみたいと思ったのは、この1年の定期公演通いがあったからかもしれない。
こういう演奏会に行くと、最近はかなり自分のモチベーションが上がるのを感じる。来週、いやもう今週末は定期演奏会。老眼にムチ打って、がんばらなくては〜（汗）
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