パーヴォ・ヤルヴィ指揮・パリ管弦楽団を聴いてきた(その1)

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海外有名オーケストラが来日ラッシュの今秋、2年前に続いてパリ管弦楽団を聴いてきた。
前回は京都へ行ったが、今回は京都・西宮に加えて福井がある。福井は金曜日の夜だから無事にいけるのか心配だっがたが、値段に負けて福井へ行くことに。だってさー、福井のS席は京都や西宮の半額強だぜ。東京の半額以下だぜ。高速道路代やガソリン代がかかるといっても、高速バス代より安くあがるに違いないし。

今回のプログラムは以下の通り。
シベリウス/カレリア組曲 
リスト/ピアノ協奏曲第2番(独奏:ジャン=フレデリック・ヌーベルジェ)
  ー 休憩 ー
サン=サーンス/交響曲第3番「オルガン付き」

パリ管が海外ツアーでシベリウス?と思ったが、指揮者の趣味なのか、はたまた招聘元の作戦か。大体において、パリ管が「カレリア組曲」を演奏するのは初めてらしい。
「カレリア組曲」を好きな人って多いよねえ...と思っていたら、パリ管内では「こんな曲が日本では人気があるの?」と言われていたとか。えええ〜!パリ管での「カレリア組曲」の認識って、そういうものなのか...。
日本では人気がアリアリと思うんだが。「シベリウスは苦手だけど、この曲は好き」という知り合いもいるし、オケの選曲会議でも人気がある(しかし演奏しないのは、チューバや打楽器たくさんが必要だからだ)。「フィンランディア」は嫌いという人間もいるが(←私だ)、「カレリア組曲」を嫌いな人に出会ったことがない。いや、確かに1曲目なんて弦楽器奏者が殺意を抱きそうな楽譜だけどねw 「ええ、どうせ管楽器さんの伴奏のみですから」という感じで。

うまく仕事の都合をつけて高速道路をかっ飛ばし、一路福井へ。富山のオーバードホールや石川県立音楽堂が駅前にあるのに、今日のコンサート会場であるハーモニーホールふくいがあるのは、国道8号線沿いの田んぼの中。おいおいおい...。

さて、1曲目のカレリア組曲。
第1曲目が始まってびっくり。パーヴォ氏の指揮とは思えないくらい遅い。まあ世の中にはもっと遅い演奏もあるが、北欧系の人ってパパ・ヤルヴィも含めて、シベリウスは速めの演奏をするよね。ということで二重にびっくり。
しかしppの弦楽器の音の美しいこと。この曲は管楽器の曲なのに、つい弦楽器に耳をそばだててしまう。ハーモニーホールふくいの音響の良さには定評があるところだが、このppの弦楽器群の音は、その音響によるものか、はたまたパリ管の巧さなのか。ffとppの差にさらなる驚き。ppの絞り方がすごいから、ffが生きるんだよねえ。ちなみにチャイコフスキーなんかは平然とffffやppppを使っているけど、この曲に関してはそういう指示はありませんので。
第2曲目の「バラード」は、申し訳ないが普段はテキトーに耳を通過している曲。しかし、今回は弦楽器の音の美しさに「ほえ〜」と聴き惚れてしまう。いや、コールアングレのソロがありますから...もちろんお上手でしたよ>コールアングレ それにしても「バラード」をこんなに真剣に聴いたのは、初めてかもw
で、第3曲目「行進曲風に」。これはさらっと速めに、あくまでも軽く楽しく。華やかというより、丸みがあってマイルドな今日のパリ管の弦楽器の音がぴったり。この音って、ホールのせいなんだろうか?前回の京都では、弦楽器に関しては何も思わなかったんだけどなあ。

お次はリストのピアノ協奏曲第2番。
リストのピアノ協奏曲といえば第1番が有名なんだけど、2番って何ですかあ? というわけで、数回聴いてウォーミングアップしていったけど...好きじゃないな、この曲。
ソリストはジャン=フレデリック・ヌーベルジェ。誰それ?と思っていたら、現在27歳にしてパリ音楽院の教授もやっているらしい。なんでもパリ音楽院教授就任の最年少記録だとか。
そういう人が弾いたところでこの曲の印象がガラっと変わる訳もなく、「あー、そういう曲でしたね」という感じでボケーッと聴く私。さっきの「カレリア組曲」を聴くときの真剣度合いの差は一体何w
アンコールはショパンのノクターン。あー、ショパンっぽいけどーと思っていたが、最近はショパンを聴くことが殆ど無く、脳みそからかなりの曲が抜け落ちている。あとで確認したら18番だった。こっちについても特に感想なし。ふーん。
しかし前回聴いたダヴィッド・フレイのラヴェルのピアノ協奏曲といい、なぜか「おおっ、これは!」というピアニストとツアーに来ないんだよなあ>パリ管 てか、オケの印象が強くて、ピアノが頭に残らないのか?いや、そうじゃないと思うが...。

長くなったので、次回に続く。
20131110.jpg
文章ばかりではつまらないので、夜のハーモニーホールふくいなぞ。シロナガスクジラの歯のようだなw

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このページは、しづが2013年11月10日 19:20に書いたブログ記事です。

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