« 2006年04月 | メイン | 2006年06月 »

2006年05月21日

ミュゼふくおかカメラ館への小さな旅(その4)

先週は激忙モードのさなかに自宅パソコンの調子が悪くなり、帰宅後夜中にファイルのバックアップだのシステム再インストールだの、と不幸には不幸が重なる週でございました。
システムを2回も再インストールしたものの、原因らしき「ビデオドライバの不具合」はまだ治っていないらしい。メモリも購入して取り付けたのに、どーなってんのよまったく…と叫びたい。

とにかく、ライカで写した写真を早く現像に出さねば…と金沢へダッシュで戻るアタシ。さすがに帰りはまた峠越えコースを行く気にもならず、素直にR8に入ったのだった。

車の流れは至って順調、天気は快晴、最高やね。北陸のいいところは、GWだのお盆だの、といっても人出はたかが知れていることである。元々の人口が少ないからね。そりゃあ朝夕のラッシュはそれなりにあるし、兼六園周辺は観光客で一杯だけど、基本的に人間が必要とする他人とのスペース(精神的なスペースは別として)は十分に保たれている。

ところが、だ。石川ー富山県境の倶利伽羅峠を越えたころから、前のほうが怪しくなってきた。渋滞である。周りは田んぼと山があるだけの地方国道、なのにこの大渋滞はなぜ?と思っていたら、車がストップしてしまった。大渋滞である。
よくよく周囲のナンバープレートを見てみると、富山ナンバーが大多数。なーるほど、富山西部のみなさんは、金沢にお買い物に来るわけね。イオン高岡へ行けよ~!(超ローカル)と心の中で叫んでも仕方がない。地図とにらめっこの上、またまた山の中コースへ針路変更をすることにした。

どうですか?この景色。ちなみにここは金沢市内。はるか遠くに見える、残雪のある山もたぶん金沢市内。当然携帯電話は圏外。毎日ここに住みたいとは思わないけど、週末だけこういうところでぐだぐだするのも一興かもしれない。でも冬は雪が大変だろうな…やっぱりやめた(笑)

そんなこんなで無事に金沢へ到着。往復5時間の、本当に小さな旅。
ちなみにミュゼふくおかカメラ館の内部はこんな感じ。

カメラ好きの人は、ぜひ露出計持参で行ってみるべし。まったりできること、この上なしよん。

2006年05月14日

ミュゼふくおかカメラ館への小さな旅(その3)

なぜ私がライカM3を手にして、そんなに興奮しているのか?それはこのライカM3がカメラの歴史において、一つのマイルストーンになっているからである。どっかのサイトでは「魔性のカメラ」なんて呼ばれ方もしているし。つまり、このカメラを手にすると離せなくなり、ずぶずぶとレンズ沼に陥り、「カメラandレンズを買うのをやめますか?人間やめますか?」になってしまうからだ。
M3は1954年~1966年に発売された、いまだに続くMシリーズの最初のカメラである。その当時、このカメラはあまりに完成度が高く、多くのカメラメーカーに方針の大転換を余儀なくさせた…というお話。

お借りしたカメラのファインダーを覗いて気が付いた。私はレンジファインダー機を使ったことがない。しかーしマクロレンズ購入以来、一眼レフで撮るときにはほとんどマニュアルフォーカスでピントを合わせている私、これくらいの像合わせなんざ楽勝である。それもこれも、有名な「M3のファインダー」が本当に見やすいからだな。しかもほぼ等倍なので、ファインダーに余計なものが入らない。いいじゃないっすか。ちなみにマニュアルフォーカスを使う人間にとって、ファインダーの見やすさというのはカメラの命みたいなものである。私がデジタル一眼レフ購入を躊躇しているのも、そこら辺にあるのだ。廉価版の入門機だと、絶望的としか言いようがない(α-sweet Dは相当良かったらしいが、今となっては現認できない)。
しかし、はたと気が付いた。露出計がないのだ。こんな時に役に立つのが、コンデジ。こういうときに(Bessaflexを使うときにも、よく露出計代わりにする)役に立つのだから、コンデジを身から離してはいけない(笑)

   
   
いかがでしょ?ネガで撮影したので、実際の色はどんなものなのか、よくわからないのが本当のところ。露出をミスって、けっこう白飛びしたりしてたんですね~ラボのおじさんが修正をしてくれたため、プリントは見られる状態だったのだけど。
神社のしめ縄なんぞ非常に描写が細かいのだが、スキャンするとそれを再現できないのがもどかしい。八重桜ももっと色が華やかかつ上品で、描写がくっきり美しい。どっちかっつーと渋い色合いである。八重桜のバックのボケは、ミノルタのように「とろん」ではなく、油絵のナイフで描いたような感じですな。

とりあえず「魔性のカメラ」に魅入られずに済んだといえよう。確かに撮るのは楽しい。でもねぇ、露出がむずすぎますよ。露出を決めるのが楽しいどころか苦痛。露出計が付いていればいいんだけどなあ…えっ、M6だって?
プリントした写真は、自己満足のためミニアルバムに入れて持ち歩いている。酒の席とかでの話のネタになるかなあと思って…けどライカのカメラに興味のある人が、どれだけ私の周りにいるんだろうか(笑)
とにかく次回来るときには露出計をなんとかしようと堅く心に誓い(私は露出計を持っていない)、カメラ館を後にしたのさっ。

2006年05月07日

ミュゼふくおかカメラ館への小さな旅(その2)

で、いよいよミュゼふくおかカメラ館に入るのさっ。入館料は常設展・特別展の区別無く、600円。つまり600円でどちらも見ることができる。まあまあの値段かな。特別展が自分的にヒットなら、もうけものかもしれない。

このミュゼふくおかカメラ館は安藤忠雄氏の設計だとか。安藤忠雄って誰よ?と建築関係知識ゼロの私はありがたみがわからなかったのだが、結構有名な建築家らしい。ネットで調べてみると直線的・コンクリート打ちっ放しの建物が多いのだが、この建物も例外ではない。しかし周りの雰囲気を壊すこともなく、なかなかステキである。

私としては特別展が大ヒット。というのは、山岳写真家・白籏史朗氏の「白籏史朗の世界~日本と世界の名峰を讃う~」だったからである。私は昔々カメラを担いで夏の北アルプスを登り、主な被写体が「山」だった人だからねぇ。
しかし写真を見ていて気が付いたのだが、私は山の写真自体そんなに好きではない。「自分が登った」「自分が登りたいと思う」というフィルターを通してこそ、山の写真を眺めることができるのだ。
そんなわけでチベットやアルプスといった海外の名峰は「ふーん、すごいですねぇ。山も写真も」くらいにしか思わなかった。それに比べ奥穂高岳(登ったことはないが、すごく登りたかった)や燕岳(登った。日帰り強行軍をやった…)は、どれだけ眺めても見飽きることがない。

で、常設展。ペンタSPやα-7000の縦切り現物が飾られてあり、最初からちょっとたまげた。面白いのは、実際に触れるコーナーがあるところ。そこに置いてあったのはキヤノンのAE-1だとかミノックス(CONTAX i4Rに似ている)、その他…忘れた。一番面白かったのは、ローライフレックス。2眼カメラを初めて触ったが、面白いのなんのって。金沢に戻ってから「ローライフレックスの時間」なる本まで買ってしまった。
他にはガラスケース内だけど、古今東西のクラカメ(AFが出る前だな)が並んでいて、ぼーっと見ているだけでも楽しい(←ビョーキ?)。

そんな時、ある一言が私の目に入った。ローライフレックスやバルナックライカなどが並んだガラスケースに「これらのカメラは試写できます。受付にお申し出下さい」と書かれた紙が置いてあるじゃないか。こ、これ、ほ、ほ、ほ、ほんとうに使えるの???とすかさず受付にダッシュのあたし。
「今日はちょっと係員が少ないのでダメなんです」と受付の人のお言葉。なんで係員が少ないとダメなんだ?「ライカのM4くらいだと簡単だと思うので…ダメですかね」と粘ったものの、ダメの一言。がっくり肩を落とした私が力無く常設展を見ていると…受付の人がやってきて「ライカのM3なら今すぐ使えるそうです」おっしゃー!しかもM3ですか?M3だよね!とワクテカ状態。受付でフィルムを買い、係員の人にフィルムをセットしてもらい、使い方の説明を簡単に聞いたら、お散歩日和の外へレッツゴー!

↑こちらにあらせられるのが、Leica M3。レンズはズミクロン50mm/F2.0。最近のプラボディカメラと違い、ずっしり重いですわ。

2006年05月06日

ミュゼふくおかカメラ館への小さな旅(その1)

連休2日目、これまたいい天気…ということで、かねてから行きたいと思っていた「ミュゼふくおかカメラ館」へ行ってきた。ミュゼふくおかカメラ館とは隣の富山県にあるクラシックカメラの博物館である。
普通に行けば1時間足らずで到着するだろうが、この私がそんなまともに行くわけがない。新緑がまぶしく、天気は最高、これでメインの国道を行ってもねぇ。そんなわけで、R359を通って峠越えをすることに決定。もちろん気が向いたら車を停めてパチリ。

…しかし峠越えと言っても、気抜けするほど道は整備されていたのさ。うむむむ。おまけに富山県に入ると、いきなり人家がぽつぽつ。まあいいんですけど。人家があっても、山の中であることに変わりはないから。
人家が多くなり、ほのぼのとした農村地帯が続く中、謎の建物を発見! 実は富山県小矢部市と言うところは、妙な建築(失礼)が多いところでもあるのだ。
   
左は公民館、右は保育園だそうな。小矢部市の建築物は何かのまねっこが多いのだが(安田講堂のまねっこは有名。北陸自動車道から見えます)、これは何のまねっこだろうか??
この建物の裏側はこんな感じ。古き良き日本がいまだに残っているんですよ。私が子どもの頃は、こんな風景ばかりだったんだけどなぁ。
  

田んぼが広がる道を走らせていると、R8に合流。R8は普通の国道なので、周りにコンビニやらスーパーやらが並んでいる。つまらん…と思っていたら、早々にミュゼふくおかカメラ館に到着。
ミュゼふくおかカメラ館の周囲はなかなかシックで、帰りはここらへんを散歩してパチリだな、と思わせるような街並み。いいじゃねーかよ。といっても人工的に作ったわけではなく、昔からの家々と用水がさりげなくマッチしているんですね。
そんなことを考えつつ、実はあまり期待せずに博物館へと入っていったのだが、それがうれしい大はずれだと知ったのはこの数分後のことだった(…次回へ続く)。
 

2006年05月03日

今年もたけのこパラダイス

今年もやってきました>たけのこパラダイス
なんでもここ金沢はたけのこ生産地の北限だそうで。毎年たけのこの出荷とGWが重なるところが、何ともステキ。
だって朝からたけのこの買い出しに行けるじゃないですか。というわけで今年もたけのこを買いに行ってきました。

Kicx0473.jpg  Kicx0475.jpg  KICX0476.JPG  KICX0477.JPG
今年は表作のせいか(たけのこには表作・裏作がある)、500円で買える本数が多いです。去年は大きめ1本と小さいのが1本だったのさ。
で、若竹煮とたけのこご飯の写真。ここ数年使っていなかった、ル・クルーゼの22cmロンドが登場。ヤフオクに出さなくて良かった~。やはり今年は量が多いな。台所に鎮座する、わたくしご自慢の鍋なぞも記念写真に撮ったりして(笑)

やはり新鮮なたけのこはウマーー!! これを味わえるのが、1年のうちたったの1週間程度というのもいいよねえ。潔くて。