« 2006年10月 | メイン | 2006年12月 »

2006年11月24日

豆が甘くて何が悪い?

日本人の食生活は独特だということはよくわかっている。どこの国だって独自の食生活を持っているだろうといえば、それまでだが。しかし海外で生活すると、頭でわかっていたことについて現実に体験することになり、改めて驚くことが往々にしてあるものだ。

アメリカで会った人たちに一様に「信じられない!」と言われたのが、「甘い豆」だ。西欧・南北アメリカ・西アジアでは、豆を甘く煮るなんてことはないらしい。特にサウジアラビアから来ていたおばさんが絶句していたのは、「甘い豆」と「主食としての白いご飯」の存在である。彼らにとってご飯とは、付け合せの一品なのだ。
そんなことは重々承知していたのだが、目の前で「白いご飯だけを食べるの?それっておいしいの?ライスだけ食べるなんて…(Oh,my goodness!!)」と真顔で尋ねられたときには、自分が今までに築き上げた「日本人の常識」たる考えが、ワールドワイドでは「単なる思い込み」に過ぎない、ということを身をもって感じた。

で、別に日本人の食生活論を展開したいわけではない。「かわむら」で甘納豆を買ってきたと言う話をしたいのだ。
かわむらは金沢の某観光地のすみっこにある、甘納豆の専門店である。私の第一次金沢在住時代(出生~26才)には、この場所は観光地ではなかったし、当然この店もなかった。お店は夫婦でやっているらしく、話によると5,6年前に店を開いたそうだ。
20061124-1.jpg
店の看板。観光地と言えども、夜になると人はまったくおらず、写真も撮り放題である。お店の内部もシックでよさげだったが、「店の中を撮らないでください」とか「一度にたくさんの相手はできません」といった内容の張り紙が張ってある。どうやら観光客軍団がこの店の中で騒いだり写真を撮ったりしているらしい。…ったく、と言いたいところだが、私もあちこちで写真を撮りまくっているので、人のことは言えない(あくまでも常識的にやっているつもり)。

20061124-2.jpg
かわいい包装紙は、お店の奥さんが自分で描いたそうだ。甘納豆と言えば小豆が王道だが、この店は甘納豆オンリーで勝負しているということもあり、えんどう豆やひよこ豆、五郎島金時(金沢名産のさつまいも。アルミホイルに包んでストーブの上で焼くと、この世のものとは思えないくらい美味)まである。
私は渋皮栗の甘納豆(豆ではないが、甘納豆というカテゴリーに入れるしかない)とくるみ大栗羊羹を購入。つくづく栗が好きなヤツである。

20061124-3.jpg
これが渋皮栗様。一個食べてみる。普通の栗を食べていないので「渋皮栗」の存在意義は何か?と聞かれても困るのだが、ざらめ糖?がついている割にはあっさりとしている。やはり金沢的味だなあ。これだと金沢のほうじ茶がぴったり。ほうじ茶が無ければ、お茶なしでもいいくらいだ。甘納豆を食べることができる、日本人でよかった。いや、これは栗だけど(笑)
ただ、お値段はそれなりである。袋を開けたら栗がそのまま入っていたのには好印象だが(真空パックなどしていないのだ)、5個入りで525円である。つまり1コ105円。ほうじ茶でバクバク、という感じではないなあ。ちなみに豆類はもっとお安めであるから、バクバクいけるかもしれない。

甘納豆はおいしい。美味しいのだが、場所のせいもあってちょっと仕事帰りに買おう、という感じではない。やはりお土産として「おつかいもの」が妥当かなあ。そのときには、金沢のほうじ茶もセットにしなければ…

2006年11月15日

着インコ

全国300万人(推定)のインコフリークのみなさん、こんにちは。
しづ@セキセイインコと共に25年 です。
インコフリークにとって、インコはなごむ存在どころか、ついつい身も心も捧げてしまう危険な存在であります。そんなインコフリークが見たら、爆笑の後かわいさで悶絶しそうなCMが世の中にあるそうで。

そのCMの名は「着インコ」。東京・大阪・名古屋でしかCMを流していないなんて、ずるすぎる。インコのかわいらしさは、日本全国にまんべんなく普及されるべきだ。
・・・と思っていたら、なーんとYouTubeにありましたがな。シロちゃん、かわいらしすぎ。
着ボイスはともかく、待受FLASHなんか登場したら速攻でダウンロードしそうである。携帯ごときにお金を使うのは不本意なんだけどなあ。ここらへんがインコ様に身も心も財布も捧げてしまう、インコフリークたるゆえんよ。
そうだ、うちのお子たち(セキセイ2羽)を撮って、着ムービーを作ればいいんだ!と思ったけど、お子たちはカメラが嫌いなんだよね。うーん。

2006年11月12日

ついにロードレースデビューだぜ

まだジョギング続いています。まったくゼロからジョギングを始めて3ヵ月続く確率が5%だそうで、それで言えば私は5%の人間の中に入ったわけだ。ただボケッと走っているのも楽しいが、目標があるほうがやる気が出る。というわけで、ぼちぼちレースに出てみようかと思ったのが、走り出して1ヵ月半経った頃。その頃にはゆっくりなら10kmは走れるようになっていたので、目標は10kmレースである。

金沢では10月に「百万石ロードレース」、11月に「かなざわ市民マラソン」があるが、どちらも制限時間付だ。9月の時点では百万石ロードレースまでに制限時間をクリアできるか自信が無かったので(なんたって亀だから)、かなざわ市民マラソンに申し込むことにした。

ロードレースデビューの日、天気予報ではこの秋一番の寒気がやってくるとのこと。天気予報は雨だし、晩秋の北陸では「弁当忘れても傘忘れるな」である。ちっ、雨かよ。
レースに出るといっても別に気合を入れているわけでもなし、シューズだけは新しく買ったが、いつものウェア(普通のTシャツとスパッツ)で走るぜ、というもくろみはガラガラと崩れる。というのはコットン100%のシャツでは、濡れると重くなるからだ。長袖のTシャツすら持っていない私、仕方がないので前日にランニング用の半袖シャツとアームウォーマーを買う。あああ、また余計な出費が・・・

昔は運動部のトレーニングの一環だったので適当に走っていたが、今回は「走ることがメイン」であるから、一応作戦を立てた。打ち切り地点は4.5kmで30分、7kmで50分の2ヵ所である。問題は4.5kmの30分。普段なら楽勝でクリアだが、この市民マラソンは「台地を駆けよう」というサブタイトルからわかるように、けっこうアップダウンがある。だいたい1km5分30秒なら、坂を上るときのロスタイムを考慮しても楽勝で第1打ち切り点を通過できる。普段のジョグが6分/1kmだから(だって亀だもん)、もう少し速いペースで走ればいいわけだ。某掲示板を見ていると、レースだとアドレナリンが出るわ、周りのペースにつられるわ、で絶対に普段のペースよりは速く走ることになるらしい。

当日朝は寒いものの、雨はなんとか降っていない。ゴールまで持ってくれ~と天気の神様に祈る。
実は2週間前に左足を痛め(歩いていて痛めたって、どういうこと?)、ここ最近は湿布とサポーターでぐるぐる巻きにして短い距離をぼちぼちと走っていたので、10km痛み無しに走れるかどうかちと不安。左足首と左ひざはテーピングで固定することにしたが、まるで「走れる人」みたいで恥ずかしい。
さて、10kmは一番最初のスタート。いつも通りのたのた走っているつもりだが、1kmのラップタイムを見ると5分ちょっと。げっ、速いよ。これじゃ10km持たないよ・・・というわけで、ちょっとペースを落とす。というか、周りもみんな落ちたような気がする。2kmのタイムは作戦よりもはるかに遅くなっていた(おいおい)。
2km後半からは小立野台地に上る上り坂である。ここで私はペースががたんと落ち、何人もに抜かされた。どうして皆さん上り坂でもペースを落とさずに走れるんですか~と心で叫んでいたが、これはこれからの課題として残さねばならない。
なんとか第1打ち切り点を通過。タイムは27分・・・ということは、ぴったり6分/1kmペースである。坂があったとはいえ、これじゃ普段のジョギングじゃないですか、ったく。
兼六園横の坂を下りると、そこは金沢のメインストリート。いやあ、こういう街中の車道を走れるって楽しいねぇ~といいたいところだが、もうこの辺では中だるみしまくり。脳みその中ではシューベルトの交響曲第4番がずっと鳴っている。第2楽章はどんな曲だったか思い出せない。うーん。だらだらと中だるみ走りをしていると、私と同じくらいのスピードで走るおじいさんを発見、そこから2,3km併走させてもらった。このおじいさんにはゴール後に声をかけられ、「お疲れ様でした~」とお別れしたが、私もこんな元気でキュートな老人になりたいものだ。
第2打ち切り点は余裕で通過、あとはマイペースで走るだけである。ところがまたまた存在する上り坂、またしてもペースが落ち、何人かに抜かされた。坂を上ればあとは1.5kmくらいだが、まだペースを上げるには躊躇してしまう。ここで時計を見ると、目標タイムには届かなさそうな気がしてきた。うむむ。「あと1km」の看板を見てからペースを上げて併走していたおじいさんを置き去りにし、何人か抜いたが(なぜか男の人ばかりだった)、それでもラストスパートとは無縁ののたのた走りでゴール。手元の時計では、1時間52秒・・・やっぱりジョギングペースそのものだったか。あと1分だったんだけどなあ。

オリンピックの10000mではゴール後に倒れたりしている姿が映ったりしているが、これくらいのよたよた走りだと、ゴールした後もお気楽なものである。ゴールは9時過ぎなので10時からのテニススクールに行こうかと思ったくらいだが、さすがにそれは偶然会場で会った妹に止められた(笑)
いやー、アドレナリンも大して出ずに淡々と走ったなあ、と家路に向かおうとすると、左足が痛い。家まで1kmくらいなのだが、途中足を引きずりたくなるくらい痛くなってくる。一応アドレナリンは出ていたが、すべて左足に向かっていたらしい。だって走っている最中は全く痛みを感じなかったのだからね。

今後の課題としては「上り坂」「中だるみ」の2つにつきるだろう。フラットな河川敷を走るばかりじゃだめなのね。
フラットなコースだったら、50分台後半になっただろうな~と思っても仕方がない。坂があることはわかっていたのだから。
走った後の爽快感が好き、とか世のレースフリークは語っているけど、私にとっては普段のジョグと同じペースだったせいもあり、特に「よくやった!」的な感想はなかった。しかし、目標があるとモチベーションは上がるし、タイムがもっと縮まればいいな、と思う。とりあえず冬の間はトレッドミルでちょこちょこ走るくらいの冬眠生活をするつもりであるが、もう来年の県内ロードレースを探していたりして(爆)

2006年11月07日

そうだ 京都、行こうツアー(その4)

ホテルを出た私たちは、再び兄と合流して京都駅へ。荷物をコインロッカーに預けた後は、今日の目的地・嵯峨野へと向かう。今日は京都三大祭りの一つ・時代祭の日なので、周辺観光地にはあまり人がいないことを期待したが、はたしてどうなる事やら。

JR嵯峨嵐山駅を降りてからはガイドさん(=兄)の後について歩く。他人と旅行に行くと企画&道案内役ばかりで、誰かにくっついて歩くということがまず無い私だが、今日はなんて楽なの~。訳もわからずくっついて歩くって、幸せなことなのね(爆)

まずは野宮神社へ行く。ここは縁結びの神様ということだが、どうせ関係ないもんね~と妹と盛り上がる。こんなことで盛り上がっていいのか?>私たち。またここは、源氏物語「賢木の巻」で光源氏が訪れたところらしい。源氏物語は途中で挫折したので(「あさきゆめみし」でさえ挫折した)、そういわれてもピンと来ないのが悲しい。
20061106.jpg
野宮神社を後にして、有名な嵯峨野の竹林へ。20年前に来た時と変わっていない様な気がするが(ただし人はこんなに多くなかった)、このようにきれいな状態を維持している人々の努力に頭が下がる。

20061106-2.jpg
お次は常寂光寺。名前の通り、人がほとんどおらず、静かきわまりない寺である。寺と名が付いているが、元々は藤原定家の山荘・時雨亭があったところらしい。ここは階段等が多くて、皆バテバテ。

20061106-3.jpg
嵯峨野の竹林とお別れして、「まんが日本昔ばなし」の風景の中にたたずむ、落柿舎へ。私は嵯峨野がすごく好きなんだけど、特に落柿舎が好きなのさっ。小さな家があるだけなんだけど、こういうところで年をとったらボケッと過ごしたいものよ。・・・私の性格上、すぐに飽きてしまいそうでもあるけど。
落柿舎の名前の由来は、一晩で柿の実が全て落ちたことによる。しかし兄と母は「柿が一晩で落ちるわけ無いよね~」「台風だったとか」「いや、弟子に落とさせたとか。ヤラセだ~」とロマンのかけらもない会話をしている(^^;;;

20061106-4.jpg
で、嵐山観光のメイン・天竜寺へ。天竜寺は京都五山の筆頭であり、足利尊氏が建立したということで、そんなに古くはない。簡単に「そんなに古くは~」なんて書いているが、これがアメリカだったら超歴史的建物として崇めたてまつられるだろう。ちなみに京都五山には第一位よりも上があり、南禅寺がそれにあたるという。もう訳わかりません。
ここも世界遺産であるが、そろそろ世界遺産のありがたみを感じなくなってくる。世界遺産、ありすぎ。

20061106-5.jpg
嵐山の渡月橋。どこからこんなに人が?と思えるくらい人でいっぱい。おまけに土産屋が軒を連ね、ここは原宿・竹下通りかと目を疑う私。
さすがに朝ジョギングした後では、けっこう疲れてくる。途中でお茶&茶菓子をいただいたりしたので、昼食には中途半端な時間になったため(人もいっぱいだ)、嵐山駅構内でクレープなんぞを食べた。やはりここは竹下通り?と思えるようなところでは、クレープですね(うそ)。クレープを買って食べるなんて、人生で何回目だろう? 今後の人生で、クレープを食べることなんて再びあるんだろうか?? ちなみに歩き回った後のクレープは美味しかった(^^)

京都駅に戻った後はダッシュでデパ地下を走り回り、お土産をゲットする。電車に乗った後は、数分で熟睡してしまった。ふっと目覚めると、もう敦賀。お弁当を食べた後はまた熟睡、気がついたら金沢まであと10分というところだった。
行くまでは「京都ね~」という感じだったけど、行くとやはり楽しい。しかし1泊2日で京都はきつすぎる。回る場所を決めて、何回にも分け、今後も行きたいものだ。

#和菓子のネタは今後「番外編」にまとめるつもりでございます。

2006年11月02日

そうだ 京都、行こうツアー(その3)

翌日は6時起床。といっても、起きたのは私一人である。そそくさと着替えてどら焼き半分(大きかったのだ)を食べてお茶を飲むと、ホテルの外へ。そう、休日の朝の楽しみ・ジョギング(京都編)のスタートである。

昨日買ったどら焼きは、ランニング前に血糖値を上げるため。同じ「甘いもの」でも脂肪分の多いもの(ケーキやドーナツ)はとらない方がいいというのは、ランナーの常識である(らしい)。というわけで、和菓子バンザイ。ほんとはバナナとかがいいんだけどね。
京都の朝は金沢よりはるかに寒い。寒いけどとてもいい天気で、モチベーションもぐんぐん上昇。さくっとストレッチをしてMP3プレイヤーを腕に巻いたら、二条城横のホテルをスタートする。
ちなみに今日のBGMはEL&Pの「展覧会の絵」と「ベスト・オブ・EL&P」。やはり「行け行けゴーゴー」的な曲でないと、ジョギングのBGMには向いていない。故にPink Floydなどは却下。クラシックやJ-POPは論外。しかしこれは私の場合であって、オペラを聴きながら走るという人もいるのだから、人それぞれである。

二条城からは京都御所を目指し、丸太町通りに入る。その後京都御所の横、烏丸通りを北上というルートをとる。ペースはLSDとジョグの間くらいのつもりだが、写真を撮ったりしているのでいやでも遅くなる。
20061029.jpg  20061029-2.jpg
左は烏丸通りに入ったばかりのところ。朝6時半過ぎということもあり、静かで落ち着いている。たまにジョギング中の人とすれ違うが、挨拶する人が多いのにはちょっとびっくり。ここはアメリカか、それとも北アルプスか。
右は幕末フリークには見逃せない蛤御門。幕末の長州をめぐるゴタゴタはここから始まった、と言うべき場所である。蛤御門の変が無ければ、長州藩が「藩まるごとクーデター組織」状態になることはなかったかもしれない。となると、大村益次郎は医者のまま一生を終えたかもしれない。

20061029-3.jpg
京都御所の北にあるのが、同志社大学。レンガの建物が素敵・・・だけど、私の出身校も素敵だったんだよな確か、と走りながら思う。世が世なら、殿様か武士のような通学だったわけで(爆)

20061029-4.jpg
昨日買い物に来た北山ビブレの脇を抜けると、そこは賀茂川。賀茂川はもう少し下流で高野川と合流し、鴨川となる。この辺は河川敷にも自然が残っていて、なかなかよさげ。賀茂川にはカモはあまりおらず、ハトが群れていた。

20061029-5.jpg  20061029-6.jpg  20061029-8.jpg
さらに北上したところが、今日の折り返し地点である上賀茂神社。本名は 賀茂別雷神社であり、雷神を祭ってあるという。京都で最古の神社であり、世界遺産でもある。
午前7時過ぎと言うことで観光客がまったくおらず、静かな雰囲気を味わえた。神社・仏閣巡りはこれでなくてはね。しかし朝早いせいか、楼門(真ん中の写真)より奥には入れなかったのが残念。一番左は立砂といい、雷神が降臨されたといわれている神山をかたどったものである。しかし雨が降ったら、どうするんだろ?

ここで時間があまり無いことに気づき、堀川通りをひたすら南下する。途中に清明神社も通り過ぎたが、私は安倍晴明には興味がないので(陰陽師の何が面白いのかわからないタコです)、横目でちらっと見て、ひたすら走るべし。
本日のランニング距離、11.5km。これから観光をしなければならないので、この辺でやめておくのがいいだろう・・・ということで、2日目の観光に突入するのである。