LIVE IN BOSTON / U.K.
全国10万人(うそ)のウェットン様ファンの皆さん、こんにちは。
なんと28年ぶりのU.K.オフィシャル盤リリースでございます。JWマニアの皆さんは買いましたよね?ねっ??
…と言いたいところだが、このライヴ音源は既にブートとして世間に出回っているものであり、そのスジの人の中では超有名盤なのだ。どれくらいポピュラーかというと、ブートレッグのくせに我が家の近くのCD屋で輸入盤と一緒に売られているくらいである。私も買おうかと思っていたが、4人時代のものなのでちょっと躊躇していたというわけで。4人と言えばジェネシス。U.K.は3人だよねえ、やっぱり。
買おうかどうしようか迷っているうちに発売日到来。帰宅後何の気なしにHMVのサイトを見ると、なんとこのCDが注文不可となっている。限定発売のため、予約でHMVの発売予定数をオーバーしたらしい。
うっそー、こんなにU.K.ファンっているの?と焦りだすあたくし。夜9時過ぎだというのに車を飛ばして、CDを無事ゲット。アルバムを発売日にダッシュで買いに行くなんて、高校生の時のCOME AN' GET IT(ホワイトスネイク)以来だわ(w
またまたダッシュで帰宅し、4人でのCarrying No CrossとかThe Only Thing She Needsってどんなんだろ?とワクテカしながら聴いたわけだ、これが。
…フュージョンでんがな、これ。まさかCaesar's Palace Bluesがほんとにブルース調だとは思わなかった。テリー・ボジオの神プレイが炸裂する、スピード感命のThe Only Thing She Needsだって、まったりとしたリズムで大人の雰囲気。アタシはお子ちゃまだから、大人の雰囲気なんていらないの(ーー;)
しかし、インスト部分は4人の方が面白いかもしれない。NIGHT AFTER NIGHTではスタジオ収録版とほぼ同じプレイだが、LIVE IN BOSTONのインスト部分はインプロヴィゼーションっぽく、これでギターがフリップならクリムゾンのノリだなー、という箇所もちょこちょこある。
意外とDANGER MONEYに収録された3曲での、エディ・ジョブソンソロが面白かったりする。Carrying No Crossの中間部はエディ・ジョブソンだけでなく、アラン・ホールズワースも結構好き勝手に弾いていて、これはこれでよろしいかと。エディのソロも、心なしかジャズちっく。Caesar's Palace Bluesのヴァイオリンだって、テンポが遅い分もっと好き放題(&バカテク)やってまっせ。
1stアルバムを聴いたかぎりでは「アラン・ホールズワースなんていらねーじゃん」と思っていたが、このライヴではやる気無しプレイとはいえ、アルバムよりはるかに弾きまくっているのがなかなかよろすい。でもフュージョンちっくかつ「うにゃうにゃ」とした音ですからねえ。私の趣味でないことは確か。
それにしても、ビルブラとボジオ君の違いは大きすぎる。ボジオ君のかっ飛ばしドラムに耳が慣れてしまった身としては、ビル・ブラフォードのジャズっぽいまったりAlaska(こっちがオリジナルなんだが…)やCaesar's Palace Bluesは辛い。でもなぜかPresto Vivaceはビルブラ+JWコンビの方がバチッとはまっているような感じがするし、エディの超絶キーボード技(これは本当にすごいと思う)も冴えている。うーん、曲によりけりなのかなあ。
それにしてもNIGHT AFTER NIGHTでは3人でかっちりとしたプレイをしているのだが、こちらでは一歩間違えれば破綻寸前(w
U.K.の良さは全員好き勝手なプレイをやり、かつぎりぎりのところでピタッと合わせるアンサンブルなのだが(プログレッシヴ・ロックの良さといえるかも知れない)、このアルバムでは各人のソロはともかく、アンサンブルという感じじゃないんだよなあ。うむむむ。
まあ29年前のライヴをこんないい音で聴けるだけ、ありがたいと思わねば。ということで、星4つ。最初は星3つくらいかなーと思ったのだが、スタジオ録音盤よりもライヴの方がはるかにド迫力ってことで、プラス0.5。おまけにJWのベースが結構バリバリだし、得意技のインプロヴィゼーションっぽいプレイも聴けるので、プラス0.5。
4人U.K.が好きな人は聴くべし。アタシはやっぱり3人派っす。やっぱホールズワース、いらねーよ(爆)