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2009年06月29日

定演"後"の覚え書き

いつもは「定演前の覚え書き」なるものを書いているのだけど、今回はその余裕全くなし。というわけで、戦いすんで日が暮れて…の覚え書きなぞ。

今回は出るつもりが無かったのだけど、演奏曲が当初予定のブルックナーの4番からブラームスの1番(どっちも交響曲)に変更になったという。そりゃー弾くしかないっしょ!ということで、やっぱり参加。ブラームスの威力は大きい(w
ブラームスの交響曲はどれも大好きだが、特に1番は大大大好きだ。ちなみに4番は「死ぬほど好き」。最近注目しているのは、2番。3番は…まだマイブームが来ない(ww その大好きな1番を弾けるチャンス到来なので、1stVnを希望。同じことを考えている人は多いらしく、人数調整の結果2ndVnとなったが(私はパートに執着しないので)、よくよく楽譜を眺めると1stは激ムズである。2ndでよかった〜と思ったのもつかの間、2ndだってむずい。
つーか、ブラームスって構築物レベルがすごいのね。「のだめ」でミルヒーが「ブラームス、なめちゃいかんですよ」と言っているが、ほんっっとにその通りでございます。16分音符の刻みですら、手は抜けんのよ。編成が大きくて、金管がガンガン鳴る曲だと「こーんな訳の分からんフレーズ、適当でいいじゃん(←そんなことは絶対にない)」と日和ってしまうのだが、ブラームスはそれが無い。刻んでいても「今ワタクシめの弾いているこの音は、木管の主旋律を支える和音の一部として外せない音であるはず〜」と思っちゃうわけだ。ほんとに無駄な音が無いです。恐るべし、ブラームス。

この曲では第1楽章、第4楽章がメインイベントみたいなものだが、意外と気を抜くと崩壊しそうになるのが第2楽章。緩徐楽章のくせに、おぬしやるのう、という感じだ。2、3楽章は「あたしたち木管(&コンマス)の伴奏だもんね〜」だが、拍子の取り方がトリッキーだったりする。決して気を抜いてはいけない。
で、第4楽章。コラール風のAllegro non troppoからはやっぱりというか何というか、ああなんと素晴らしいメロディーよ(ベタだけど)と弾いているこっちも感動するのだが、うっとりしながら弾くのは厳禁。その後に待ち受けているのは、忙しい16分音符下降形の掛け合い…その他もろもろ。40分間弾きっぱなしなのだが、最後の最後まで全力疾走を要する曲なのである。ふう。

それにしても今回のうちのオケの演奏、第1楽章と第4楽章が遅くてねっとりして、納豆かよ!という感じ。もともとこの曲はよく聴いていたのだが、この1ヶ月くらいは耳タコでCDを聴いた。すると、いろんなことが聴こえてくる。例えば冒頭のティンパニの叩き方一つにしても、ラトル&BPOとレヴァイン&VPOでは全然違う。レヴァインの方が全体的にキレとスピード感のある演奏なのだが、冒頭のティンパニやヴァイオリンの弾き方(ボウイングやスラーの付け方、スタッカートの切り方など)といった要素が組合わさると、全く違う雰囲気になるのだ。わかる人が聴けば、もっといろんなパートの演奏方法の違いなどがわかるんだろうな。
ところで、今何の気なしにカラヤン&BPOの第4楽章を聴いていたら、第4楽章のラストPiu Allegroのちょっと前、私の持っているミニスコアではクレッシェンドからsfとなっているところが、ふんわり柔らかい音なのでびっくりした。ほかのも聴いてみたら、ラトル&BPOもふんわりふわふわ、レヴァイン&VPOは思いっきりsfである。ちなみにうちのオケでも、sfかつ弓を速く使った鋭い音という指示。版がちがうんですかねえ?BPOにあるのはふわふわ版?(爆)

情けないことに私は最後の1週間であわてふためいて何とか形にした、という感じだったので、死ぬまでにもう一度リベンジしたい。一度は1stVnもやってみたいけど、この曲はハイポジション(7thよりももっと上)の音程がきっちり固まっていないと怪しい音楽となってしまうので、要修行である。先はまだまだ長い。

あとは悲劇的序曲と…初演のクラコンか。悲劇的序曲はあんなもんかな。今まで好きになれなかった曲だけど、「ふーん、こんな曲なんだ」とわかったのが収穫か。クラコンは…ノーコメントっす(爆)


ゲネプロ時に自分の席からパチリ。前半は1stなので、客席が近いのさっ。後半は2ndで、しかも指揮者の真正面(トップやトップサイドではない)。トップ奏者や指揮者が見やすいので、結構この席は気に入っている。1stの後のほうのプルトになると、前のほうとタイミングを合わせるのが大変なのよ。

定演は終わったが、今週末はヴァイオリンのレッスンに行かなければ。音楽をやるということは、日々修行なのだ(w

2009年06月24日

あるヴァイオリンコンサート

先日、OEKのヴァイオリン奏者である大村俊介・大村一恵氏のリサイタルに行ってきた。

プログラムは2台ヴァイオリンの曲が3曲、各人によるベートーヴェンのヴァイオリンソナタ1曲ずつ、そして伴奏者のピアノ独奏が1曲という構成だ。
今回の目玉は伴奏者があの小林道夫、ということである。小林道夫といえば伴奏者としては世界レベル、チェンバロ奏者としても有名なお方。実は22年前に石川県立美術館であった小林道夫のプチリサイタルみたいなものに当選して(確か無料だったが、整理券がいるとのことで応募していたのだった)行くはずだったのだが…土曜日に出勤となり、泣く泣く大学時代の先輩に整理券をゆずったという過去がある。それからずっと聴く機会が無かったのだが、一度聴いてみたかった小林道夫である。バッハじゃないところが残念だけど、これは仕方が無い。
チラシを見ると、ソロで弾くのはシューベルトの即興曲D935-2。えーっとD935-2ってどんな曲だっけ? …なんだ、Op142-2のことか。この曲、好きなんだよね。というわけで、久々にシューベルトを聴いて、事前予習。ピアノソナタ第21番はやっぱりいいねえ。ちなみにヴァイオリン曲の予習は無し。オケの本番が近いので、それどころじゃないのよ(爆)

で、そのピアノ。
一言で言うと、「こういうのアリ?!」かな。Op142-2の出だし、第一主題はべったりスラーで弾くものだと思っていたが、え、この音切っちゃう??だったし。中間部はそうでもなかったけどね。前のほうに座っていた知り合いによると、ダンパーペダルをあまり踏み込まず、ハーフ程度で弾いていたそうな(私は足元が見えない後ろのほう)。そのせいか、音はあまりわんわん響かず、きれいだった。ダンパーペダルって便利だけど、うまく使わないとねー。電子ピアノだとその辺がダメダメなので、電子ピアノしか持てない環境ならまじめにやっても仕方ない、と私はピアノから足を洗いました(本当)。
ちなみに小林氏の伴奏のほうは本当にすばらしくて、つい聴きほれちゃいましたよ。ただ、前半がちょっとピアノとヴァイオリンがフィットしていないような気がしたのは気のせいか。なんかバラバラに聴こえちゃうんですな。後半のアレキサンダー・ソナタはヴァイオリン・ピアノともによかったっす、はい。ショスタコの曲もかわいらしくて素敵。


E-420を片手に、飲み屋で撮影の練習…なのだが、惨憺たる出来。相当修正を加えても、この程度である。左のパスタの写真は緑かぶり過ぎ。E-420+CONTAX Distagon 28mmといういつもの組み合わせだけど,どーなってんの?

「ピアノから足を洗った」なんて書いたけど,小林氏のピアノを聴いて、またスイッチが入ってしまった。一緒に夕食をともにしたオケの友人から「今度一緒に何かやろうよ。うちに娘が使っていたピアノがあるから」なんて言われたせいもあるかもしれない。ちなみにオケの知り合いはヴァイオリン弾きで、家にあるのはグランドピアノらしい。本人曰く「私はソナチネしか弾けないんだけどね〜」…もったいない。
友人がパスタを食べながら「音楽って麻薬だね」と言う。ある一部の人間にとっては、ほんとに麻薬なのだ。だから私も「もうピアノは弾かんもんね」といいつつ、年に数回スイッチが入って何時間もデジタルピアノの前に座る。やめようと思っても、なぜかやめられない。ヴァイオリンだって、そう。気がついたら、またオケに入ってヴァイオリンを弾いている。
とりあえずは8月上旬まで我慢しなければ。その後は弾きほうだいだけど、それまでこのスイッチ入りモードが続くかなあ…。

2009年06月13日

片山津・粟津 パン屋をめぐる旅

…というのは、ウソです。仕事で片山津へ行ったので、パン屋に立ち寄ったというお話。

石川県南部には「加賀温泉郷」と称して、4つの温泉がある。片山津と粟津はそのうちの2つだが、この不景気で街もどんよりという感じ。どんよりの理由は、大きいホテルの倒産が相次いだというわけで。まあここ数年ずっとどんよりという雰囲気ですな。

片山津近辺には外食するところがなかなか無いのだが、今回はちゃんと事前調査。で、行ったのが「かぼちゃ村」。なんつうネーミングや(w

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場所は総湯の横の坂を上っていったところ。イタ飯屋や和食の店、カフェがあって、なかなかおしゃれである。
ウィークディだというのに、結構広い駐車場が車で埋まっている。観光客ばかりなのは言うまでもない(w
こちらの「村カフェ アレコレ」でパンが並んでいたので、つい手が出てしまった…。やはりパンの誘惑には勝てない。
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右は今日の収穫物(w たまにはよかろうと小さなメロンパンを買ったが、やっぱりこういうのは苦手だ…。ベーグルも買ってみたが、いまイチ好きになれない。ハード系をこよなく愛する私。ちなみにこのベーグルにはバジルが入っていて、それはそれなりに美味しかった。一番ヒットだったのは、奥のクランベリーとクルミのパンかな。ライ麦かグラハム粉入りで、ベーグルとは違ったどっしりした味わいだった。

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こちらは足湯。後ろの池ではなく、屋根の下だからね。のんびり足をつける間もなく、信号待ちの間に急いでシャッターを切るのみ(涙)
仕事が終わって、一路金沢へ。小松にもいろいろとパン屋があるようなので寄ろうかなーと思ったが、どうやら国道8号線沿いのよう。そちらへ行くと非常に遠回りとなるので、またの機会ということで。おお、そうだ。粟津温泉にもパン屋があるじゃないか。粟津は帰りの道から少し外れるだけだし、それくらい寄り道する時間はあるだろう。

というわけで、粟津温泉にあるMetissageへ。
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ちょっと道に迷ったけど、なんとか到着。ここはパン職人のご主人(フランス人)とその奥様がやっているお店だそうな。

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店内はこんな感じ。ハード系のパンのコーナーにそそられる…。
どれも美味しかったが、中でも特筆すべきはハーフ・トラディッション。ハーフサイズのいわゆる「バゲット」だが、これがもう美味しいのなんのって。中の気泡が大きめで、クラムはもっちり。ウマーーー!。
ぜひぜひまた食べたい…けど、ちょっと遠すぎ。往復90kmくらいあるし。

外はまだ明るいけど、もう6時過ぎ。帰りは国道8号線から加賀産業道路に入らなければならないのに、そのまま8号線へ。おかげで田んぼの中を訳もわからず運転するはめになった。日の入りが遅くてよかった…。

おまけ:顧問先に行ったら、車庫には三脚にのせたビデオカメラと一眼レフが。??と思いつつ中に入ると、大きな液晶TVにはツバメの子たちが映っている。話を聞くと、ツバメの巣の監視用に設置したらしい。昨年も同じところに巣を作ったが、ヘビに襲われて全滅したため、今年はこのモニタで監視しているそうな。

モニタに映るツバメの子たち。もうかなり大きくなっているので、おしくらまんじゅう状態である。仕事をしながらチラチラと目をやると、たまに1羽が巣からはみ出して落ちそうになっていたりする。こちらもヒヤヒヤものである。
ちなみにこの日は仕事をしにいったのであって、ツバメ見物とパンを買いにいった訳ではない(w

2009年06月07日

E-420

「何かと物いり」といいつつ、やっぱり買ってしまった。やはり私は写真モノに関しては理性ゼロ、である。もう開き直っちゃうもんね。

購入したのはOLYMPUSのE-420。ついにフォーサーズマウントに手を出しちまったよ…。
もう既にディスコンなので、新品は近所の店にWズームセットが置いてあるだけ。レンズはとりあえずCONTAXを使うつもりなので、ボディのみしかいらないんだよなーとヤフオクでゲット。中古の割には少々お高めだったが、ストラップと液晶保護シートもついているし、シャッター数が500以下ということでまあいいでしょうと落札。裏技を使ってシャッター数を確認してみると、確かに500未満だった(リセットしているかも?)。

カメラ店で何度も持ったときには「小さくて頼りないなあ」と思っていたのだが、到着したブツにCONTAXのDistagon T* 28mm F2.8を付けると、小さくて軽くてお散歩カメラに最高である。心配していたファインダーも、こんなもんでしょう…という感じ。OLYMPUSのデジ一眼にはピント合わせの際にライブビューで拡大できる機能があるので、それを使えばなんてことはない…Makro-PlanarとF2.0以下のときを除けば。


Ariaと並べてみた。Ariaはかなり小さいと思うが、さらに一回り小さい。


E-520と並べると、その差は歴然。小さいレンズだと、グリップが無い方が使いやすかったりする…つーか、そっちの方に慣れているんだな>ワタクシ
長い間のMINOLTA〜SONYの操作体系が身に付いているせいか、露出を変えるつもりでつい人差し指をぐるぐるやってみたり、やりたいことがすんなり出てこなくてフリーズしたりしているが、まあそのうち慣れるでしょう。しかしシャッターボタンと露出の+/-ボタンがくっつきすぎなのにはちょっとねー。小さいから仕方が無いか。


E-420+CONTAX Planar T* 50mm F1.4で。左はF2.8、右はF4.0。紫色もそれなりに出ますね。


こちらはF1.4で。やっぱりむずい…。こんなに被写体深度を浅くする必要があるのかと。ええ、ピントを合わせられない負け惜しみですから。


こちらはMakro-Planar。レンズに比べて、ボディ軽すぎ。ひたすらレンズを支えるはめになる。やっぱりこのレンズ用には、もっとしっかりしたボディが必要だな。ということで次のターゲットはE-3か。
いや、次のターゲットはレンズである。とあるブログで、このレンズとE-420で撮った写真を見て、たまげてしまった…というのが、E-420でもいいやと思った理由。このブログの人はE-3も持っているが、E-420とのコンビで写した写真が多く、薄暗い場所での撮影が多いのに全くブレていない。手ぶれ補正がついていないのに、やればできるんだなあ。ちなみにそのレンズとは、PanasonicのLEICA D SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH。ついにLEICAですよ、ふふふ(←あくまでも次の獲物だっつーの)。


おまけにPlanar 50mm F1.4で写したもの。相変わらずキレがあるのお(でもピントはずれている。涙)。

2009年06月02日

富樫バラ園

もう10日も前の話だが、5月はバラの季節ということで、近所のバラ園へ行ってきた。

週末はあいにく2日とも雨上がりの曇り空、ということでいまイチ暗い写真となってしまった。快晴だと花びらに影ができて邪魔だし、まあいいか。週末にちょうどいいタイミングで薄曇りの日、というのはなかなかないもので。


朝の7時過ぎだというのに、人がちらほら。携帯電話のカメラで写すお気軽な人から、三脚にマクロレンズという本格的おじさんまでさまざまだが、私は三脚無しのお気軽マクロ・・・じゃないか、Makro-Planarじゃ(w

 
Makro-Planar T* 100mm 2.8F+OLYMPUS E-520で撮ったもの。ちょっと暗めだが、補正なし。
ここでは暗めだが、プリントするとけっこう明るめかつほんわかした色合いで、意外だった。花はMINOLTAの方がいい味だしているな〜と思っていたのだが、そうでもないかも。すごくお上品な雰囲気で、モニタで見るよりも良かったっす。


左:CONTAX Distagon T* 28mm F2.8(のはず)
右:ZUIKO DIGITAL 14-42mm。いわゆる「小梅ズーム」、OLYMPUSのデジタル一眼レフのレンズキットにセットされているズームレンズである。おいおい本当かよ、といいたくなるくらいズームレンズのくせに軽い。
こうやって見ると、くっきりはっきりさわやかな小梅に対し、こってりのCONTAXってところでしょうかね。


こちらはPlanar T* 50mm 1.4F。やっぱりこのレンズ好きやー。あまり近くに寄れないのだが、それをマイナスしてもやっぱりいいものはいい…ってことで。

ちなみにうちのバラはうどんこ病にやられて、ボコボコのヘロヘロ。集合住宅のベランダでは薬剤の散布もあまりできないし、風の通りは悪いし、一旦病気やハダニが蔓延するとお手上げである。なんとか数輪咲いたが、これからは秋に向けて、手入れに気を抜かずにがんばるのだー。