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2006年12月31日

RELAYER / Yes

年末になって、なぜか音楽(プログレ)ネタ炸裂である。
今年最後の買い物は、イエスの「RELAYER」。このアルバムはとっくの昔に買って愛聴しているのだが、また買ってしまった。というのも、再発売されたリマスター版にはボーナストラックで「The Gates Of Delirium」のスタジオランスルーが入っているからだ。ああ、レコード会社の策略に乗せられているぅぅ~と思っても、つい買ってしまうのがマニアの悲しい性。
relayer.jpg

言い訳させてもらえれば、今日は「YESSHOWS」を買いにいったんです…でも無かったので、つい出来心で(うそ)。いや、EL&Pの「BEYOND THE BEGGINING(DVD)」を買おうか散々迷ったんですけどね…つい安いほうに走ってしまった(爆)

RELAYERはイエスのアルバムの中でも、屈指のスルメ的音楽である。一度聴いただけで好きになる人がいるとは思えない。しかし何度か我慢して(!)聴いているとあーら不思議、彼らの罠にはまってしまい、RELAYER中毒となってしまうのだ。
To Be OverやSoonはジョンの叙情的なヴォーカルが堪能できるので好きな人は多いが、Sound Chaserのフリージャズっぽい音作りに戸惑い、The Gates Of Deliriumに至っては「訳わからん」。でもスルメですから。何度も噛みしめるべし。ちなみに私は噛みしめた結果中毒となってしまい、この時のツアーのLDまで買ってしまった。
今ではYouTubeでその時のライヴ画像を見ることができるが、やはりThe Gates Of Deliriumは圧巻である。トレヴァー・ホーンが「終わりになってジョンが"Soon...."と歌い始めると、僕は泣きたくなった。それくらい感動したし、この曲が好きだったんだ」というコメントを残しているが、生ライヴを見たら私もそうなってしまうだろう。
ちなみに私が今まで見たクラシック・ロック・ポップスなどのライヴで、あまりのすごさに圧倒され「お口ポカーン」となったのは、イエスのAwakenだけである(木村大が弾いたバリオスの「大聖堂」も口が半分開いたけど)。

そのThe Gates Of Deliriumのスタジオランスルー(スタジオ通し)であるが、まだ未完成のときらしく、歌詞が違っていたりしてなかなか面白い。ドラムスは全般的に大分違うし、中間部分(当然爆発音などのSEはない)はまだるっこしく、各パートのつなぎがスムーズではない。師匠のリフもまだまだというところで、恐る恐る入れているような感じである。ジョンはあらよっという感じで歌っており、完成したSoonのような声の張りはない。
そういうわけで、普通の人(!?)がこれを買って聴いても、イマイチだろう。その前に入っている完成版(!!)のThe Gates Of Deliriumを聴きこんで、違いを堪能できないと何の楽しみも得られない。しかし耳タコ状態となってしまっている私には、一つの曲を作る過程(というか、途中の状況)を耳にすることができ、なかなか楽しめた。イエスはジョン・アンダーソンが持ってきたメロディ&コンセプトに他のメンバーが足し算・引き算・テープのつぎはぎ(笑)を加えて音楽を作るらしいが、その一端を見せてもらったような気がした。
「すでにある楽譜を演奏する」のに比べ、ゼロから音楽を作るというのは、なんと難しいことだろう。

というわけで、このCDは完全にイエスヲタク向き。しかもスタジオランスルーはスルメではなく「ふーん、こんなもんか」と言う感じなので、たまに聴けばいいかな。まあ大昔のCDよりはるかに音がよくなっているので、よしとしておきますか。この一年も「終わりよければ全てよし」ということで。

2006年12月27日

VOICE MAIL / John Wetton

この秋~冬にマイブームのジョン・ウェットンだが、ソロアルバムを聴いて更にどっぷり嵌ってしまった。前回のblogでは不敬にも「トン様」などと体型を揶揄するような呼び方をしてしまい、申し訳ございませんでしたぁぁ。私が悪うございましたぁぁぁぁ、と平謝りせざるを得ないくらい1990年代初めのウェットン様のお姿はカッコいい。30代(エイジアの頃)のウェットン様もそれなりによろしいが、1990年の映像などは少々太ってきたとはいえゾクゾクするくらいである(40過ぎのオトコの色気だな)。しかしこの頃、本人は酒浸りでエイジアを追い出されたのだが…
というわけで、エンドレスで聴いているアルバムがこれ。1994年に発売された「VOICE MAIL」。
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このアルバムは14年ぶりのソロアルバムということもあり、世のプログレッシャー連中は大いに期待したと思うのだが、ふたを開けてみればそこにあったのは「良くできたブリティッシュ・ポップス」だった。というわけで「U.K.再び」と期待した人たちにはいたく不評だが、私の評価は高い。というのは「ポップスとしては最高!」だからである。最近のウェットン/ダウンズもまぁいいじゃん、と思っていたが、これを聴いているとダウンズ的アレンジの仰々しさがうっとおしくなってくる。

キング・クリムゾン及びU.K.の頃、彼のベーシストとしての評価は高かったが、私がヴォーカリストとして「あ、いいんじゃない?」と思えるようになったのは、エイジアからである。我が師と敬愛するキース・エマーソンがエイジアに対し「この歳で恋愛歌ってのはないんじゃないかな」と言っていたらしいが、師の発言といえどもそれには異論を唱えたい。エイジアで「情けないオトコの恋愛歌」を歌ったおかげで、ウェットン様のヴォーカルには「オトコの色気」が伴うようになったのだ。そしてこの「VOICE MAIL」ではオトコの色気ヴォーカル全開。色気といってもデヴィッド・カヴァーデールやブライアン・フェリーのそれではない。なんつーか、ちょっと枯れかけた40代中間管理職的色気なんですな。意図的か否かはわからないけど、歌の途中でちょっと声が裏返ったり揺れたりするのだ。そこが控えめながらも(中間管理職的だし)、たまらなく色っぽい。「Hold Me Now」なんて歌詞を読んでいると「何だ、この軟弱中年男は?!」と闘魂注入したくなってくるが、ウェットン様に目の前でこんな事を歌われたら「はあ、喜んで」になりそうである。ヤバっ。
曲の方も、この人はメロディーメーカーとしてはすごいなあ、と感心するくらい、キャッチーなメロディーをたたみ掛けるように次々と並べてくる。惜しむべくはアレンジの才能に欠けることで(これはジョン・アンダーソンも同じ)、周囲にそれなりの参謀が揃えば、クリムゾンやU.K.の再来ミュージックも可能ではないだろうか。はたまた、メロディーがあっさりできてしまうので、その後の詰めが甘いのか。本人はしっかり詰めて作っているつもりだろうけど。

ライナーノーツで市川哲史氏が「ウェットンにプログレ幻想を抱えさせるのを皆やめたらどうだ。これだけのポップソングを作れる奴が、今どき一体、他に誰が居る?」と書いているが、全く同感。前回書いたようなブラッフォードとのリズム隊も熱望だが、こういうのを聴くと、当の本人はバカテクベースよりもマイクを持ってカラオケ的にやりたいんじゃないかなあ、と思ってしまう。1997年に発表された「ARKANGEL」はもっと重厚でシックだが、私としてはあくまでポップに徹したこのアルバムを推したい。まあ「噛めば噛むほど味が出る」スルメ的な音楽ではないので(プログレはスルメ的である)、飽きるのも早いかなとは思っているのだが、ポップス好き・ウェットン様の声にシビれる人間には、最高の1枚である。

ここからは戯言。
「ベース一本~片手に持って~」とロック界を渡り歩いたウェットン様だが、このお気楽さは細木和子的にいうと天王星人に違いない!と調べてみると・・・なんと彼はお気楽と正反対の位置に存在する土星人だった。ちゃらんぽらんしているように見えて、実は「孤独な世界に住む理想主義者」なんだとさ。職業運は「独創性を活かし「一匹狼」で勝負」・・・当たっているかも。
ちなみに私は表向き天王星人(ちゃらんぽらん)・裏に土星人(きまじめ)という二面性を持つ、霊合星人である。

2006年12月23日

USA / King Crimson

久々にCDを購入した。いや、調べて驚いたのだが、今年はCDを全く買っていなかった。当期純利益(そんなものがあるのか?)はすべて写真関係とジョギンググッズに消えていたのである。人生にはこんな年も存在するのだ。
で、今年初めて買ったCDがキング・クリムゾンの「USA」。1975年に発売されたライヴ盤だが、長い間CD化されずにいた作品である。なんでもピアノとヴァイオリンのオーバーダビングがフリップ翁の怒りを買い、日の目を見ることが無かったとか。
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プログレッシャーは当然紙ジャケを購入。ちなみにジャケットの手は、ジョン・ウェットン様(←いつの間にか"様"づけ)とのこと。

しかし、ですよ。この強烈、いや破壊的ともいえるようなリズム隊の前に、ヴァイオリンなんて何の役に立つのかね? 自分はピアノ&ヴァイオリン弾きだけど、このような音楽の前にいくらピックアップをつけたところで「アコースティック楽器を入れるなんて無駄でしかありません」とフリップ翁に言いたい。まあ「Lament」や「Exiles」ではVnが無いと間抜けだし、あの叙情性(この時代のクリムゾンには、凶暴性と叙情性が混在していた)は電子楽器ではなかなか出せないから、という存在意義はあるのだろうが。それくらいジョン・ウェットン様(以下トン様と略)&ビル・ブラッフォードのリズム隊はすさまじく、へヴィである。スタジオ録音アルバムでも相当シビれさせていただいたけど、ライヴはそれ以上にすばらしい。
このライヴ盤が収録された後ますますリズム隊は重さを増していったため(トン様の体重ではない)、Vnのデヴィッド・クロスは脱退してしまった。フリップ翁も次作「RED」では「完全にリズムセクションが主導を握っていたので、レコーディングが苦痛だった」との言葉を発し、その後解散している。そりゃー「RED」くらいリズム隊がすごいアルバムって無いっすよ、たぶん。若かりしトン様とブラッフォードが調子に乗りすぎた感もあるが、調子に乗ったせいであんなロック史に残る名盤ができたのだから、若いっていいことだなあ・・・と言っておこう。
ちなみに1990年代に入ってからの「VROOOM」というミニアルバムでは「おっ、REDみたいぢゃないの」と一瞬ワクテカさせられたが、やっぱり違うんだよな。大体においてエイドリアン・ブリューの声は苦手なのよ。

さて「USA」はどの曲も素晴らしい出来なのだが、中でも「Asbury Park」はへヴィ・クリムゾンファンなら一度は聴いておくべきだろう。こんな曲を即興でやるなんて、すごすぎるわ。ここでもリズム隊が大暴走しだし、Vnなんてやってるの?という感じがありありとわかる。つーか、デヴィッド・クロスは即興演奏についていけなくなって、いつもおいてけぼりになっていたという世間の噂。いやー、演奏者としての立場が無いよね(爆)
「21st Century Schizoid Man」はご存知クリムゾン初期の曲であるが、つい「これってこんな曲だったっけ?」と思ってしまった。この曲の良さが初めて聴いた高校生のときから今まで全くわからなかったけど、実はこんなにいい曲だったのですね。これも暴走リズム隊のおかげだと言っておこう。

トン様もブラッフォードもその後ソロになったりバンドに加入したり、といろいろやっているが、この時代のクリムゾンのようにヘヴィなサウンドを創っていない。トン様は「4分間ロックの王様」から「ブリティッシュ・ポップスおやじ」、最近は「UK演歌歌手」になってしまったし(ベースを弾いている姿が、三味線を弾いているように見えるのは私だけか?)、ブラッフォードは1980年代以降クリムゾンにちょこちょこ顔を出しているが、トニー・レビンとのコンビでは破壊力が違う。あんなに私好みのヘヴィでハードかつ変拍子バリバリのリズムは、この2人が揃わないとできない化学反応みたいなものだろうか。
エイジアもよろしいけど、2人でユニットを結成してくれないかな。ギターやキーボードは誰でもいいけど、暴走リズム隊のインプロヴィゼイションについていけることが条件ですなあ。

2006年12月20日

年末のお買い物・その2

「その1」があるということは、「その2」もある。というわけで、買ったのはリバーサルフィルム用のビュアー。
ビュアーはヤフオクで落札した小さな激安物を使っていたのだが、これも中のライトの光量が激減してきたので、もう買ってもええんちゃうかということになったのである。

しかしある日何の気なしに近所のキタムラへ行くと、なんと中古コーナーにミノルタのα-7 Digitalがあるのを発見してしまった。しかも相場より1万円くらい安い。うげっ、カメラの神様はこれを私に買えというのか…これを買うのだったら、ビュアーはたぶん必要なくなるだろう。なぜかその日は理性が働いて、財布を開くことなく帰宅した。
数日後行ってみると、まだある。どういうことよ。なぜ誰も気がつかないのよ(売れていたら諦めがつくと思っていた)。でもねえ、7月に買った中古のα-7がまだ使いこなせていない状態なのに、α-7Dを買ってどうするよ。

 あんた、今年機材にいくら使ったんだ?(←よい子の声)
 でもα-7Dなんて、もう二度とここの中古に出ないかも(←悪魔の声)
 デジ一眼はまだ必要ない、っていつも言っているぢゃん(よい子)
 今年フィルムと現像代にいくら使ったと思ってるんだよ~(悪魔)

・・・結局よい子の勝利。ビュアーを注文しましたとさ。
私を悪い子に陥れようとした悪魔・α-7Dは今日ビュアーをお迎えに行ったら、もう店先にその姿はなかった。

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上が今までのもの、下が新しいビュアー。大きさが全然違うのだ。

左は最近α-7で撮ったもの。ルーペはPENTAX製で、このビュアーにしてやっとその良さが発揮できる。写真ではよく見えないが側面がゴールドがかったアルミで、PENTAXのLimitedレンズやMZ-3とお揃いである。MZ-3もいいよねえ・・・あ、また邪心が(笑) ちなみにイルミネーションの写真は、先日東京で撮ってきたものである。
右はAriaで撮影したもの。CONTAXモノはルーペとビュアーで見ると、切れ味が全然違う(この写真はぼやっとしているが、本当はもっとシャープである)。フィルムスキャナで取り込んでも、このすばらしさをパソコン上で再現することは不可能だなあ、としみじみ。ミノルタの上品な色あいも同じ。


現像から上がってきたフィルムをこうやって見るのは、至福の瞬間である。最近は先代ビュアーの調子が悪かったのでフィルムスキャナで取り込んでいたが、データをいじったり眺めたりしているとだんだんストレスがたまってくる。私はパソコン画面の色表示というものを、根本的に信用していないのだ。
コダクロームはもう日本市場から姿を消すけど、銀塩カメラの神様、お願いですから私の生きている間はリバーサルフィルムをこの世から消さないでください(涙)

2006年12月17日

年末のお買い物・その1

私はキリスト教徒ではないので、クリスマスとは縁がない。
更にいうとプレゼントを交換する相手もいないし(^^;;;)、大体私の業界は12月半ば~年末が「第一次激忙状態」となるので(年末調整である)、クリスマスイヴだとかなんだとか浮かれているヒマはない(今週半ばから年末までの仕事のスケジュールを考えると、ぞっとする)。
そんなわけで「クリスマスプレゼント」だの「今年がんばったご褒美」だのと言い訳せずに、欲しいものを買いたいときにはスパッと買わなくちゃね・・・と自分に言い聞かせたりして。

ジョギングを始めてからランニング用腕時計にはG-SHOCKを使っていたが、その電池がこないだ切れてしまった。
G-SHOCKは純然たるスポーツ用ではないため、ランニングしながらの使用には不便な点が多いことがわかってきたところだったので、もうこれは専用のランニング用ウォッチを買いましょう、ということに決定。
ランニング用ウォッチにはGPS付のものや、心拍計付のものもあるが、そこまではいらないだろ、と余計な機能がないものを選ぶことにする。ちなみに最近は雨が多いのでフィットネスクラブ(※注1)のトレッドミルで走ることが多くなり、そこで心拍数を測ることができるのだ。大規模スポーツ用品店でいろいろ聞いたところ、売れ筋はTIMEXかNIKEだとのこと。その中で私の目を引いたのが、NIKEのTRIAX SWIFT DIGITAL LXだったが、これはファッション性が前面に出ていることもあり、機能的にちょっと物足りない。
ランニング第一、ファッション第二だろ?とこれまた自分に言い聞かせ、選んだのがTIMEXのアイアンマン トライアスロン 75ラップ O.V.A.


これだけ見ると、普通のスポーツウォッチ。


しかし実はこれが机の上に手を広げて、上から撮った写真。時計の盤面が横になっている。つまり一番目の写真は、机の上で手を垂直に立てている状態なのだ。

どうしてこんな形状なのか?走りながら時計を見たことのある人はわかるだろうが、普通の時計のつけ方では、時計を見るときに腕をひねらなければならない。しかし手首の横側に時計の盤面があると、腕を普通に振りながら見ることができるのだ。ラップボタンも腕をひねらなくていいので、押しやすい(G-SHOCKで何度ラップボタンを押し間違えたことか・・・)。おまけにデジタルの文字は斜めになっており、走りながら見やすい角度となっているらしい。

実は時計を購入してからまだ外で走っていないので、この時計の使いやすさはまだ実感できていない。しかし運転しながらのときは、ハンドルを持ったまま見ることができるので便利だということが判明した。ラッキー。
ただ惜しむべきは、日本値段で買ってしまったこと。Amazon.comだと、送料を含めても半額以下に収まるらしい・・・手元の日本値段モノも、「部品は中国・組立はフィリピン」と英語で書いてあるから、保証の問題だけなんだよね。ちっ。

(※注1)
毎日雨続きでフラストレーションがたまり、ついにフィットネスクラブに入会してしまった。ここ2年間細々とテニススクールに通っていたのだが、目標も何もない状態で上達するわけもなく、ただダラダラとお金を費やすのはアホらしいのでそっちはやめた。やはり何事も将来の目標がないとつまらないものだ。

2006年12月09日

Windows Vistaの起動音って…

私が毎日一度は聴く音楽・・・それはWindowsの起動音であるが、この起動音の作曲をした人なんて気にしたことがあるだろうか?
来年1月に発売予定のWindows Vista、その起動音の作曲者は泣く子も黙るあの人であることをつい最近知ってしまった。

そう、「あの人」というのはロバート・フリップ。キング・クリムゾンの親玉である。私はジョン・ウェットンとビル・ブラッフォードがいた時代のクリムゾンしか好きではないのでフリップ信奉者ではないが、彼が作曲した起動音というのは気になってしまう。
というわけでWindows Vistaの起動音を探して三千里、はるの林檎教室というサイトで歴代Windowsの起動音を聴くことができた。・・・なんかよくわからんぞ、おいおい。
中で好みなのはWindows95だが、これの作曲をしたのはブライアン・イーノだそうだ。イーノとフリップはコラボレーションアルバムを作っていたこともあるが、まさかそのつながりでフリップが今回作曲したわけじゃないんでしょうねえ。そしたら次はアンディ・サマーズ、というのはいかがなものかと。

現在フリップ氏は何をしているんだろう、とネットをさまよったところ、なんと彼のblogを発見した。その名も「Robert Fripp's Diary」。これを見ると、なんとこないだまで彼は日本にいたらしい。12月1日に日本を離れているじゃありませんか。私は12月2,3日に東京に滞在していたので、ニアミスだったのか・・・(だからどうした)。
一体何のために?と思ったら、ポーキュパイン・ツリーというバンドのサポートメンバーとして来ていたとか。それにしても、フリップが舞台の片隅(しかも暗いところ)で淡々とギターを弾いていたら、このバンドのメンバーは緊張しないんですかね?
このblogのアーカイブをちょこっと読んでいると「John Wettonのマネージャーからメールが来て・・・」なんてのもあって、へぇ~という感じである。

ネットサーフついでに収集してきたプログレネタなぞ
・ジョン・アンダーソンが20枚組ボックスセットを発売するらしい。
 さすがの私でもこんなものを買う気はしない。そこまでジョンに身も心も財布も捧げているわけではないのだ。
・エイジアのコンサート、まだ思案中。東京の週末はsold outなので、名古屋へ行くべきかと。
 エジンバラでのコンサートレビューによると、
  ウェットンは太りすぎだが、声は健在らすい。ベースはバリバリの絶好調。
  カール・パーマーは2曲目で既に肩で息をしていたとか。MCは意外とうまいらしい。
  ジェフ・ダウンズはさほど変化無し。軽々と弾いていたらしい。
  師匠は・・・やはりヤバかったらすい。Roundaboutですらボロボロだったとか。
 ・・・さあ、どうする?日帰り名古屋ツアーを決行するか?? それ以前に、エイジアは来年3月まで持つのか?
 「宮殿」ではなくて「Falling Angel」を演奏してくれるのだったら、集金ツアーだろうがなんだろうが「喜んでチケット買わせていただきます」なんだけどな。

2006年12月01日

ASIA reunion

先日エイジアがオリジナルメンバーで再結成した、と言う話を小耳に挟んだが、その動画をYou tubeで見てしまった。
な、なんと見てびっくり。ウェットン氏の太り具合は想定の範囲内だったし、ハウ師匠は想定以上にシャキシャキしていたけど(爆)、「Fanfare for the Common Man」や「Court of the Crimson King」を演奏しているぢゃないですか。

「エイジア」といえば1982年に往年の有名プログレバンドメンバーが集まって結成した「プログレ界のうなずきトリオ」的バンドであるが、商業的には大成功を納め、メンバーチェンジを繰り返したあげく1986年に解散した。私はリアルなプログレ世代ではなかったが、エイジアにしっかりはまってしまい、オリジナルメンバーの頃は彼らの過去の経歴もよく知らずに愛好していた。ポップだけどプログレ的仰々しさがあるということで、今聴いてもなかなかいい音楽だと思っているのだが、いかがなものだろう。

「Fanfare for the Common Man」では師匠のギターソロが入ったり、「宮殿」のヴォーカルはグレッグ・レイクよりもウェットンのほうがええんちゃうか、と見入ってしまったが、許せないものが一つ・・・それはあの「Roundabout」の演奏。
「Roundabout」は私にとってちょっと特別な曲であり、「マイ好きな曲ランキング」では特Aに位置する。昔々、兄がくれたABWHのビデオを気に入った私は「この人たちの昔の演奏は聴いたことがなかったよな」とイエスのCDを購入したのだが(Owner of the Lonely Heartの時代以降はよく聴いていたけどね)、最初に買ったCDが「FRAGILE」で、その最初の曲が「Roundabout」。この曲を聴いた時からプログレ沼にずぶずぶとはまっていってしまい、現在の私があるわけだ。タイミングというものは怖ろしい。高校生の頃にキング・クリムゾンやEL&Pのレコードを何枚か借りたことがあるのだが、まだまだプログレ沼にはまるには耳がお子ちゃまだったようだ。
「Roundabout」は最近のイエスのコンサートではアンコールのラストに使われており、コンサートでこの曲のイントロが師匠のギターから流れると「ああ、このすばらしい時間ももう終わっちゃうんだ」と切ない気持ちになってしまう曲でもある。ちなみに私はこの曲に関しては絶対にスタジオ録音よりライヴ派であり、生クリスのドライブ感あふれる、地響きがするようなベースに惚れ込んでいる。しかーし、ですよ。イントロは師匠だからいいとして、それに続くぬるいリズム隊の演奏!ああ、カール・パーマーってこんなにぬるい演奏したっけ? ベースはクリスに弾かせろ~。もうヴォーカルは論外。ウェットンの声も大好きなんだけど、適材適所ってあるんだよ。

やはり彼らはオリジナルの曲を演奏した方が格段によい。特に「へぇ」だったのが、アコースティック版の「Don't Cry」。ここで師匠はマンドリンを弾いていらっしゃいます(←なぜか敬語)。ウェットンの声の摩耗度は許せるレベルだからアンプラグドでも聴けるけど、レイクだったら無理だろうなーとちょっと思ってみたりして。すみません、レイク氏とばかり比較して。つーか、もともとウェットンってちょっと曇った声だから、摩耗度合いも目立たないのかしれない。いや、ウェットンは高音もまだちゃんと出るぜ…

あ、エイジアオリジナルではないけど、師匠がソロで「The Clap」を弾いていらっさいます。2003年の東京国際フォーラムでは「Sibelian Khatru」のイントロを聴いて「師匠、もうヤバイんじゃないっすか」と思った私だが、「The Clap」では全盛期と同じとはいかなくてもそこそこ弾いていたようで、ちょっと安心(何が?)。

なんとこの再結成エイジア、来年は日本に来るらしい。これは絶対に見に行くべきでしょう、これをもう逃すと生きているうちに二度と見られない、とスケジュールを見たのだが、なんと確定申告の時期じゃないですか。これは私に「仕事やめますか、それともエイジアやめますか」と聞いているようなものである。必殺手段は0泊(往復夜行バス)で日曜日の夜のコンサートだけど、土・日出勤無しですむかどうかもわからない。悩むところだなあ。うむむむ。