将棋会の一番長い日

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昨日は「将棋会の一番長い日」で、A級順位戦の最終日であった。昔と違って、今年はスカパーで無料放送、ニコニコ動画での解説放送もあって、夕方と夜から深夜まで見てしまった。私は谷川会長と同年齢というのもあって、リアルタイムに応援してきたこともあり、高橋、谷川が高級候補でハラハラしながら見ていたのであった。

挑戦者も一応まだ決まらずに、羽生、三浦の争いだったんだけど、やはり降級争いのほうが気になってしまう。その羽生―橋本戦が夜の10時代に終わってしまったのはやはり橋本の出来が悪かったというか、心も折れたのか早く終わってしまったなあ。羽生さんはあいかわらず強い。谷川―屋敷戦は残念ながら谷川さんの負けであった。がんばったとは思うがそもそも相アナグマ戦で切りあいにならなかったのが残念。

で、谷川さんが降級するかどうかは最後まで残った高橋―三浦戦の結果にかかるのだが、これは最後まで目を離せない好勝負になった。高橋さん最後は即詰みになったけど、時間があれば何か手があったかもしれず、本当におもしろかった。結果は高橋さんが降級で谷川さんが残留となったが、同世代の切りあいはなかなかつらいものがある。しかし、それをそのままみせるのが順位戦なのであって、将棋もそろそろコンピュータの方が強くなりそうな気配だけれども、この人間ドラマが残っていれば、ファンをひきつけるだけの価値はあると思う。囲碁のほうにはないのが残念だ。

渡辺―郷田戦は相矢倉で郷田が頑強に受けて逆転したようで、これは挑戦にも降級にも関係のない勝負だったのであまり期待していなかったけど、すごく良かった。技術があがって一旦優劣がつくとなかなか逆転がし難くなってきたとは思うのだが、郷田さんのがんばりは昔の米長泥沼流を思い出した。米長泥沼流が一番輝いたのも四十代だったから、ここでがんばってくれ。佐藤―深浦戦は深浦さんの降級の可能性が少しばかりあったのだが、序盤から佐藤ワールドの異世界将棋で、しかも深浦さんが臆せずに踏み込んだので乱戦に。これもおもしろかったです。 高橋―三浦戦、渡辺―郷田戦は今年度名局ベスト10候補かも。佐藤―深浦戦も候補に入ってもおかしくない。

スカパーは全局全時間放送、しかも無料ということだったのだが、契約していない私には左下に大きく黒い案内文がでるので盤面全部が見えず、解説などをちらちら観ていた。二週間の試聴登録すればよいのかもしれないけど、電話したりする気にはならない。リモコンのボタンでできれば考えるけど。ニコニコ動画は予想よりもおもしろかった。一般会員なので追い出されたりしながらだったのだが、日付が変わるあたりからは追い出されずに観ることができた。ニコニコ動画では、今週水曜日にあった女流名人戦第五局も良かった。こちらの終盤も息を呑むというか、大熱戦だったので良い一週間であった。やはり棋士は対局で輝いてほしいと思う。 女流の問題は本当にひくので。

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というわけで、最近購入した将棋関連の本も書いておく。亡くなられた米長さんが連載していたものをまとめた「将棋の天才たち」という本だが、これも想像したよりも良かった。有名棋士が多いけれども、まだ一般的には有名でない棋士も取りあげられていて味わい深いです。中川八段とは最後は仲直りしてほしかったなあと思う。

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このページは、なおきが2013年3月 2日 11:18に書いたブログ記事です。

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