矢の家

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book-Mason-01.jpg 「矢の家」はA・E・W・メースンの1924年の作だが、いやなかなかおもしろかった。もちろん犯人もトリックもすぐわかるんだけど、ワタシの思うホンカクのおもしろさはここにあるのだ。探偵アノーの思わせぶりな探偵っぷりといい、犯人の犯人らしさといい、容疑者の容疑者らしさといい、これでなくては。この歌舞伎的な様式美ですよ。

最後のほうも、犯人がわかっていてもどうなっちゃうんだろ的な盛り上げ方がうまいのがいいなあ。そのため、多分再読してもおもしろいだろう。なぜならその形式を楽しむものだからなのだ。

で、本当は「薔薇荘にて」から読むべきだったかもしれぬ。文庫本のほうが持ち運びやすかったのです。

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このページは、なおきが2010年1月 8日 22:06に書いたブログ記事です。

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