ピツェッティ―「オイディプス王」への3つの交響的前奏曲

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イタリアの作曲家からも選んでみたいと思う。オペラの作曲家(ヴェルディ、プッチーニ)を除くとやはりドイツやフランスに比べて有名どころは少ないわけだが、好きな曲としてはまずイルデブランド・ピツェッティのソフォクレスの「オイディプス王」への3つの交響的前奏曲を選びたいと思う。

リヒャルト・シュトラウスは最後のロマン派といわれたりするけれども、いやそれはドイツのであって、実はイタリアのイルデブランド・ピツェッティが本当の最後ではないかと勝手に思ったりする。どうも1940年代にファシズム政権と親しかった関係もあっていまひとつ名前が売れてないような気もするけど、最近はチッコリーニのピアノによるピアノ協奏曲「真夏の歌」が注目されたりしたので、今後復権するとうれしい。ちなみにピアノ協奏曲「真夏の歌」もロマンと叙情性の溢れる良い曲です。

ソフォクレスの「オイディプス王」への3つの交響的前奏曲という曲は楽譜を持っていて、曲に惚れたのでなんとか編曲してみたいと思ってはいるものの、ピツェッティは1968年に亡くなったので、著作権が切れるのはまだ先であります。もっとも編曲と言う作業は本来著作者人格権に関連するので本来期限はないわけですけど。ま、それは横に置いて曲のことに戻ります。3楽章からなるのですが、特に2楽章の劇的な音楽に惹かれます。ちょっとエキゾチックなのはギリシャ的な素材を入れているからなのか旋法的だからなのか、あるいは両方?ポリリズム的な部分も含めて非常に個性的な音楽になっていると思う。もちろん1楽章の主題もたまらんし、3楽章の悲しげな雰囲気もたまらん。

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私がこの曲に親しんだのはハイペリオンからのヴァンスカ指揮BBCスコティッシュ交響楽団のものであります。もっともヴァンスカの指揮だということに気づいたのは相当後で、おおシベリウス以外でも良い仕事してはる。なんかヘリオス名義の廉価盤でも買ったので、同一演奏CDを3枚も持っている。

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ナクソスからも出ていて、カイリディス指揮テッサローニキ州立交響楽団のものはちと録音がこもり気味のような気もするけど、曲を知るにはこれでも問題ないと思うし、こちらの方が入手しやすい気がする。演奏はやはりヴァンスカかな?でも曲の組み合わせでは「夏の協奏曲」も入っているので、こちらも魅力的である。つうかピツェッティの曲を集めるなら両方必要。

手元のCD

  • ヴァンスカ指揮 BBCスコティッシュ交響楽団
  • カイリディス指揮 テッサローニキ州立交響楽団

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このページは、なおきが2011年12月20日 19:04に書いたブログ記事です。

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