マンドリン合奏をやっているとギリシャといえばラウダスなのであるが、クラシック界的には無名なので、クラシックの作曲家からひとつ。ニコス・スカルコッタスの5つのギリシャ舞曲は自分で音源から作ったくらいに好き。ギリシャの舞曲は5拍子や7拍子のものが普通にあるのでおもしろい。この曲はいつかマンドリン合奏譜にしてみようと思いつつ、考えてみると弦楽合奏譜からはほとんどそのままいけるのでギターだけのことかと今に至る。結局サボっているだけなのであるけど。
スカルコッタスはギリシャ出身の作曲家ですが、シェーンベルクの弟子で12音音楽の曲も書いています。私は単なる12音音楽はあまり好きではありません。音楽の中心におくべきものを技法と間違えているものがよく見受けられるからです。しかし、このギリシャ舞曲集はギリシャ的な 旋律にバルトークのような装いが施されていて、とてもおもしろいと思います。元々はオーケストラの ための36(!)のギリシャ舞曲集なのですが、スカルコッタス自身が5曲を弦楽合奏に編曲したものです。吹奏楽に編曲されているものもあり、こちらが知られているほうかもしれません。
で、自作のものがこことかここに置いてありますので、興味のあるかたはそちらからもどうぞ。音源も作った機材も十年近く前なので、今となってはあれですが、当時はがんばって作ったようです。もう少し速くしたいところもあったけど、当時の機材的にはいっぱいでして。
シャンドスのトゥロフスキー指揮の5つのギリシャ舞曲は出だしから活気があって良いが、ちょーっと速すぎかなあ。CDの組み合わせも、ほかにバルトークのルーマニア民俗舞曲とかハイドンの12のドイツ舞曲とかコミタスのアルメニアの歌と踊りとか、いろいろ入っていて、これぞ弦楽合奏の楽しみというCDです。もっともこの中のルーマニア民俗舞曲は最初がちょっとポルタメントつけすぎなのが気に入らないけど。
BISの Christodoulou 指揮のものは、逆にスカルコッタスの曲集です。指揮者はどう発音するんだろう?クリストドゥルゥかな?この曲の演奏としてはこちらのほうが好きですが、他の曲はヴァイオリン協奏曲もラルゴ・シンフォニコも12音っぽいので、好みは分かれるかもしれない。こちらは一般には入らない2曲を加えて7曲になっています。
ついでに元となったオーケストラ版の36のギリシャ舞曲のCDも同じ Christodoulou 指揮で、いっそ36曲オーケストラで聴いた方がよいかもしれない。でもさすがに36曲続けると飽きるけど。しかし、シャンドスとBISとかはおもしろいCDがあるので好きだ。
そうそう、吹奏楽編曲のCDも持っていた気がするけど、ここでは省略しておく。
手元のCD
- トゥロフスキー指揮 モントリオール合奏団
- Christodoulou指揮 マルメ交響楽団
- Christodoulou指揮 マルメ交響楽団
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