ヒンデミット―弦楽と金管のための協奏音楽

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私がヒンデミットで一番好きなのは「弦楽と金管のための協奏音楽」であります。ヒンデミットといえば「画家マティス」にすべきなのかもしれないけど、それは次にとっておいて。。。いや次は「室内音楽」かもしれんなあ。。。

パウル・ヒンデミットは20世紀前半のドイツの作曲家で、ナチスから退廃音楽とされ、後にはアメリカに亡命。その後スイスに帰還しフランクフルトで死去と、時代に翻弄された一人です。まあ音楽的にも同時代の十二音音楽を批判してわが道を行く感じで、新古典主義といえばいえるけど、なんか20世紀の対位法マスターみたいな位置づけでしょうか?きっと一般の人が聴き続けるにはちょっと難しいからはやらないけど、演奏者のほうが楽しめるんだろうな。

さて「弦楽と金管のための協奏音楽」はボストン交響楽団の創立30周年を記念して委嘱されて、1930年に作曲、1931年に初演されている。木管楽器が入らないという特異な構成で、せっかく30周年でもボストン交響楽団の木管パート・打楽器パートは演奏に参加できないとは。。。こういう作曲は空気を読まないというか。。。まあこのような音響的なつくりはストラヴィンスキーもやっているわけですが、そういえば彼もボストン交響楽団の50周年記念では「詩篇交響曲」でヴァイオリンとヴィオラなしだったんだよなあ。。。

で、この曲はとにかくかっこよい。やはり対位法的に絡まる音たちがおもしろくて、3/4拍子の弦のなかで5/8拍子で金管が入ってくるあたりはおもしろすぎる。第2部のフーガもすごすぎるし、金管のフレーズはちょっとガーシュインっぽかったりして、耳が曲についていく人には知的におもしろい上にかっちょよいのである。 (ついていけるかは責任持てませんが、たいていの曲は繰り返し聴いていれば耳が慣れます)

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シャンドスからでたイルジー・ビェロフラーヴェク指揮/チェコフィルのものが気に入っている。録音もよいし、丹念に演奏されている感じでありながら、かっちょよさは失われていない。出だしが少し落ち着いた感じだけど。一緒に入っている「画家マティス」も「木管楽器とハープのための協奏曲」(終楽章がやさぐれきった結婚行進曲でおもしろい)も良い演奏である。

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バーンスタイン/イスラエル・フィルはもちろん名演として残っているんだけど、私にはちょっとねばりすぎというか、湿度が高いというか、微妙なところでこの曲の場合はもう少しさらりとやったほうがかっこ良い。でも、もちろん持っていて何の問題もない。 私の持っている再販のものはバーンスタインがメインでジャケットも彼の写真なんだけど、右側の昔のジャケットがかっこよいなあ。DGの初盤のデザインは結構好きなんだけど、再販されるとどうも今ひとつ。。。あ、初盤を売りたいんだから当たり前か。。。でもアバドの「画家マティス」はまだ初盤のジャケットだよねえ。

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スタインバーグのものも良い演奏なんだけど、1971年録音の音が堅いのがつらい。演奏もちょっと全体的に締まりすぎていて時につらい。私は93年発売のCDで持っているのだが、最近リマスターされているんだろうか?でもスタインバーグってあまり名が売れていないけど良い指揮者だなあ。アマゾンで見るとこのCDは中古マーケットプレースに9800円ででている。こんな値段で売れるならおいらのも売るよ。下のリンクにあるように輸入盤では再販されているんだけどね。

手元のCD

  • ビェロフラーヴェク指揮 チェコ・フィル
  • バーンスタイン指揮 イスラエル・フィル
  • スタインバーグ指揮 ボストン交響楽団

 

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このページは、なおきが2012年1月25日 20:38に書いたブログ記事です。

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