吉松隆―優しき玩具

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日本の作曲家はどうするか悩んだけど、どうせ偏愛的な選曲傾向なのであるから、吉松隆さんにした。さすがに最新の「平清盛」の音楽を選ぶわけではなく、昔の思い出も含めてギター曲にしようと思う。

「優しき玩具」はまだ吉松隆さんもそんなに有名でもない頃に、現代ギター誌に毎月連載されたのが懐かしい。毎月楽しみにしていて、弾けないギターで楽譜の音をひらっていたのだ。また、片方のページには曲の解説・・・というよりもエッセイが載っていてこれが好きだった。その後楽譜としてまとまったときには即座に購入したものだが、エッセイの方はさすがに載っていなくてとても悲しかった。あのときのエッセイも復活させてほしいなあ。

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ギタリストの福田進一さんが「優しき玩具~吉松隆ギター作品集」というCDで全曲録音したものが手元にある。吉松隆さんのピアノ曲で「プレイアデス舞曲集」という大好きなやつがあるけど、それのギター版のようなイメージである。「古風なる樹の歌」「水色のアリオーソ」「夕暮れの天使たち」「ベルベット・ワルツ」とか昔を思い出してナケルゼ。他に「水色スカラー」とか「アラウンド・ザ・ラウンド・グラウンド(委嘱新作)」もあって、本当に良いCDだと思う。廉価盤ででているのでお買い得の事この上ない。(私はもちろん初回なので3000円!)

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そもそも「水色スカラー」という曲は山下和仁さんの「風色ベクトル」というCDで、風・水・空の三部作のひとつだったわけだけど、これほどのCDが現在廃盤である。こちらの演奏は・・・あらやる意味で凄すぎる。冷静に考えるとやりすぎなんだろうけど、やりすぎも度を越えるとひとつの世界ができあがってしまう。「優しき玩具」ではないけれど、吉松隆のギター曲ということと、再販しなさいよということで、ここであげておく。「水色スカラー」は村治佳織さんも録音しているはずで、三部作では確かにこれが擬ルネサンス舞曲集的でいれやすいのかもしれない。なんか練習すると指が捻挫しそうとのことですが。

もちろん山下和仁さんではギター協奏曲の「天馬効果」も忘れることができない。レコードのジャケットが馬頭星雲で、暗黒神話かよ、というつっこみはあり。

手元のCD

  • 福田進一 「優しき玩具」
  • 山下和仁 「風色ベクトル」

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このページは、なおきが2012年1月15日 00:12に書いたブログ記事です。

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