ラロはなんといってもヴァイオリン協奏曲である「スペイン交響曲」が有名なんですが、ラロ好きとしてはもちろんそれも好きではありますけれども、交響曲やノルウェー幻想曲、チェロ協奏曲も捨てがたいものがあります。なんつうかこの頃のおフランス的な通俗性から少し離れてドイツ的な重厚感を持ちながら、前期ロマン派と後期ロマン派の間を行くような感じが好きなのであります。結局旋律の作りなどが好みなだけかもしれんけど。なんちゅうか異国風ロマン派つうところかしらん。フランスの作曲家ではありますが祖父はバスク人らしくスペイン風味もよく知っていたということでしょうか?
「イスの王様」はそんなラロの書いた歌劇ですが、最近は上演される事は少ないようです。歌劇は疲れるのでそこまで手を出す気にはなれないわたし。イスとかイースは一夜にして海に沈んだというフランスの伝説の都市で、Ysと書けばゲームで有名?序曲のほうはそれなりに演奏もあって、ワーグナーの影響が相当あるようですが、旋律のつくりと最後の激しい展開がかっちょよすぎる。これもミニチュアスコアで楽譜を持っているので、そのうちなんとかしたい曲のひとつ。
手元には4種類の演奏があるけど、トルトゥリエ指揮BBCフィルとフルネ指揮オランダ放送フィルがまずはよいかな。演奏も録音もどちらも良いのだが、CDの組み合わせで、ラロを聴きたいならトルトゥリエ、フランス序曲ならフルネで選んでよいと思う。ジャケットはトルトゥリエがかっこよいが、値段はフルネが安い。
アンセルメのものは60年代後半の録音だけど、金管がちょっと硬いかなという程度で、これも良い。ヘックのものも良いのだが、コーダに入るあたりが今ひとつ急に速くなっていることかな。でもどれでも良いことはよい。
ラロのピアノ三重奏曲も良い曲のようだが持っていないので、入手したいと思っている。
手元のCD
- トルトゥリエ指揮 BBCフィル
- フルネ指揮 オランダ放送フィル
- アンセルメ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団
- ヘック指揮 リエージュ・フィル
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