伊福部昭―ラウダ・コンチェルタータ

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日本の1960年代あたりのゲンダイ音楽のCDも結構持っていたんだけど、もう全部知人に譲って、いくらかのゲンダイ音楽でないものを残している。もちろん伊福部昭は譲れない。

伊福部昭はゲンダイ音楽にぶれることなく自己の音楽を通した作曲家で、1960年代あたりのゲンダイ音楽全盛の時にはあまり評価されずにおかれていたと思うけど、結局現在再演されるのはどちらかというと伊福部昭の曲だろう。叙情的な(土俗的なというべきか)旋律とオステナートに支えられた舞踊的な、これも土俗的ではあるんだけど、その組み合わせは日本人の琴線に触れるぜ。

で、曲としてはもちろん「シンフォニア・タプカーラ」や「交響譚詩」など定番の曲もあるんだけど、個人的に感銘をうけまくった曲として「ラウダ・コンチェルタータ」をあげたい。マリンバの打楽器としての性格と旋律性をうまく使えていると思う、という客観的な部分ではなく、聴いていて魂がシェイクされるとはこのことだ、ということである、涙ぽろぽろですよ。曲についてはこのページに詳しいです。

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初演者の安倍圭子さんのマリンバによるものが2回録音されていますが、どちらもファンならば必須。山田一雄新星日本交響楽団のものは初演時のライブ録音です。録音はライブということもあってそれほどよくないけど、初演の切迫したリズム感緊張感、盛り上がり方がたまらんので自分としては初演を絶対に捨てられない。何度聴いても涙涙です。これはかつてLPで買って、CDでまた買ったのでした。 私の持っているものは上記のジャケットなんだけどAmazonでみるとデザイン変えて再販されているんですね。。。もっともそれもすでに切れているのか。

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石井真木指揮新交響楽団はベルリンでのライブ録音です。こちらの方が録音はよいし落ち着いた感じなので曲を知るには良いと思う。こちらのCDは伊福部昭傘寿記念シリーズと銘打たれた2枚組で、「シンフォニア・タプカーラ」や「交響譚詩」「SF交響ファンタジー第1番」も入っているので、伊福部昭全体を楽しむには良い組み合わせです。でもCDはどちらも現在廃盤なんだろうか。。。

(追記)おおお、こう書いてアップしたら、タワレコ・オリジナル企画盤~“エクセレント・コレクション”で3月16日に再販売されるじゃん!しかも2000円だと。。。

オーケストラ・ニッポニカの2007年第12回演奏会ではマリンバを大茂絵里子さんが演奏したらしい。どうだったんだろう、うーん、CDにならないのかなあ。。。去年オーケストラ・ダヴァーイがやっていたのですね。行けばよかったか。

手元のCD

  • 安倍圭子マリンバ 山田一雄指揮 新星日本交響楽団
  • 安倍圭子マリンバ 石井真木指揮 新交響楽団

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このページは、なおきが2012年2月11日 14:57に書いたブログ記事です。

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