タイトルが長すぎるのも嫌なので、アルチュニアンで代表していますが、このアルメニア狂詩曲はアレクサンドル・アルチュニアンと友人のアルノ・ババジャニアンの共作であります。アルメニアの音楽というか中央アジア的な音階はたまらんね。
アルチュニアンはアルメニアの作曲家ですが、有名なのはトランペット協奏曲だけかもしれない。でも他にもヴァイオリン協奏曲などのCDもあって、実はこれもなかなかよいのでありますが、自分的にはまずこの「2台のピアノのためのアルメニア狂詩曲」を偏愛するのであります。曲は2台のピアノのためのもので、連弾ではありません。狂詩曲らしく緩やかで美しい6/8の前半部と、速い5/8と6/8が交互する舞曲風の後半部からなります。
昔コンコルディアというマンドリンオーケストラで指揮させてやるといわれた時に、この曲とショスタコーヴィッチの「2台のピアノのためのコンチェルティーノ」を合奏譜に起こして弾いてみたのでした。結局は他の曲になったんだけど、それは自分の指揮能力(終盤が速い5/8と6/8が交互する)と著作権を気にしたからでした。まあ入場料無料なので申請すればよいのかもしれんけど。ちなみにアルチュニアンさんは今年の3月28日に永眠されたようです。合掌。
上記のシャンドスのCDはセタ・タニエルとジェレミー・ブラウンのピアノによるロシア(旧ソヴィエト)の2台のピアノのための音楽を集めたもので、もともとはショスタコーヴィチの「組曲」や「コンチェルティーノ」が目的だったのだけど、最後の「アルメニア狂詩曲」にはまったのであります。あーん、楽譜ほしいーと思っていたら、なぜか全音ライブラリーで楽譜が出ていたのでした。おかげで自分の基準としてはこの演奏になっています。ショスタコの2曲もすばらしいし、他にハチャトリアンの「組曲」も入っていてこれも良い曲。
その後、デュオ・ピアニスティコ・ハチャトリアンというピアノ・デュオのCDも購入したが、こちらはアルメニアの作曲家の2台のピアノ曲がてんこ盛りで、そちら好きの人向き。アルメニア狂詩曲はこちらの演奏でも良いけど、ちょっと落ち着いた演奏に聴こえる。ババジャニアンの自作自演集では作曲者による自演が聴けます。録音がちと古いですけどテンポとかすっきりしてやはりこれが基本なのかなあ。このCDはババジャニアンの他の曲が聴けますけど、ムード音楽みたいなのがあったり全部がアルメニアっぽいわけではないです。。
カデンス・アンサンブルはアルメニアの作曲家の曲を室内楽編成にアレンジして演奏しています。ピアノ、ギター、ヴァイオリン、アコーディオン、コントラバスという構成なんですが、実はこの演奏が大大大好き。ただCDの中の曲を全部すきというわけでもないところが微妙なんですけど。
曲についてはYouTube にたくさん上がっています。たとえばこんな演奏など
手元のCD
- セタ・タニエル ジェレミー・ブラウン(p)
- デュオ・ピアニスティコ・ハチャトリアン(p)
- ババジャニアンとアルチュニアン(p)
- カデンス・アンサンブル
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