ピアノを弾かず聴くだけの私としては、呆然として聴くしかないのである。スペインの民謡風の旋律やリズムはあっても、裏でやっていることは過激で、スペイン舞踊をメシアンがピアノ編曲した作品と言われても、すんなり納得してしまいそうな怖さがある。各曲に関しては私には説明のしようがないので、こちらを見てください。もうなんか一部アヴァンギャルドな領域に突入しているんだけどあくまでスペインという不思議な感覚です。
私はラローチャの演奏しか持っていないけど、おなかいっぱいなのでこれで良いです。まあまずはこれが定番でしょう。私が持っているのは20年ほど前の初出のときのものだと思うけど、その頃ユニバーサルではたいそうな2枚組のケースにクッションみたいなスポンジが入っているという贅沢さでした。当時CDは20年も持つのかと言われたもので、つまり中の反射するアルミ?が腐食するからそんなに持たないのではとも言われたのですが、元気で聴くことができます。一方スポンジが逆に溶けてくっついちゃいました。こちらの方が迷惑だったわけです。
ラローチャのCDは加えて、ナバーラとスペイン組曲が入っていて、このスペイン組曲の方がギター編曲でよく演奏されるので有名だと思いますが、イベリアを聴いた後にスペイン組曲を聴くとつくりが簡素すぎて笑えてしまう。ただ、ギターにはこのほうが良いわけです。
これは持っていないCDなのですが、イベリアをギタートリオで編曲したものがあるらしい。昔は何も知らなかったので、スペイン組曲は編曲されてよく演奏されるのにイベリアは何故されないのと思っていたんだけど、イベリア聴いてみたら自ずと大笑いです。絶対無理。だけどギター3本なら何とかなってるのかなあ。音域的にも難しいとは思うけど。。。怖いもの見たさというか聴きたさというのはある。
所有しているCD
- アリシア・デ・ラローチャ(p)
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