ふたりの距離の概算

| コメント(0) | トラックバック(0)

book-Yonezawa-12.jpg

文庫まで待てず、「ふたりの距離の概算」をハードカバーで買ってしまった。

「遠まわりする雛」での青春萌え萌え感に負けて、文庫落ちまで待てなかったのは、私の敗北です。というわけで、米澤穂信さんの古典部シリーズの最新作である「ふたりの距離の概算」を読んだ。

時間軸が進んで、ホータローも2年生の1学期ということで、古典部への新入生勧誘とその後のすれ違いをマラソン大会の中で解いていくというもの。「ふたりの距離」をマラソン中の距離(話をするために)を計算しながら人間関係の距離を考えるという非常に面倒くさいことをやっております。全然省エネじゃないし。まあホータローも(他のみんなも)この1年間で変わってきたということですね。成長した、といってもよいけど。

で、けっこうヒントのない状態から、本当に些細なことで推理を積み重ねていくのが面白い。大きな謎がないという人も多いと思うが、この微妙さで納得のいく推測を打ち出すというのは結構難しいことだと思うのだが、さらさら読めるのはやはり米澤さんやるなあ、という感じ。ただ、設定的には古典部シリーズは純粋な理想の「表の」高校生諸君!という感じなのだが、ひねくれた自分としては人生の苦渋を知りすぎている「裏の」高校生諸君である小市民シリーズのほうが好きなので、次は冬期限定が出ると良いのだが。。。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://ns.concordia.to/cgi-bin/mt4/mt-tb.cgi/370

コメントする

2012年11月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

このブログ記事について

このページは、なおきが2010年8月17日 23:56に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「特攻野郎A-Team」です。

次のブログ記事は「ソルト」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。