ちょっと興味があって積んであったトゥルニエの「聖女ジャンヌと悪魔ジル」を読んだ。西洋史はいまだに弱いのであります。救国の英雄とも言われたジル・ド・レイが堕ちていくのが悲しいね。なんというか純粋なるものを求めていってこうなってしまうのはどういうことだろうか。この本を読んでいるとジャンヌもジルも他の貴族たちも民衆も誰も彼もが何か欠けていて、人間ってなんか悲しすぎる。小説としてはほぼ最初でジャンヌの火刑までいっちゃってどうなるの?と思ったけど、ジャンヌというよりもジルのほうが主役なのかしら。
トゥルニエの本は他に「気象」も積んでいるだけど、まだ読んでいない。最初はそっけない文章の人だなあと思ったけど、途中から慣れてきて、ふーん、トゥルニエってこんな感じなのかと思った。本当に簡素で描写も少ないので、そういう小説に慣れている人には入れないかもしれないなあ。私は途中からは入れちゃったので、ジルさんがジャンヌを求めて堕ちていく姿が涙をさそいましたです。
もう少し映画とか本で調べてみよう。そういえばユイスマンスの「彼方」も積んであった気がするし。。。
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