「ここはないどこか」のシリーズでとしているようだが、これらは去年の東北大震災と原発事故を受けての作品群である。
「なのはな」と「なのはな─幻想『銀河鉄道の夜』」は、祖母を失ったナホちゃんの喪失と再生のような物語。「プルート夫人」「夜の雨─ウラノス伯爵」「サロメ20XX」は3部作のようで、ウランやプルトニウムを擬人化して、原発のあり方を問う作品になっています。というより、自分たちの考えの甘さで勝手に自然を弄ひ非難する人間たちの問題でしょうか。国会での論議などよりはよほど深いので、若い人はこちらを読んで考えた方が良い。
私自身は、江戸時代に近い生活に戻る覚悟を持って、電気などを減らしていけるのか、ということを心底考えないと、軽々しく原発反対とかいえないような気がする。火力発電にしたところで温暖化につながるわけで、結局エネルギー使用量を大きく減らしたリサイクル江戸型のコンパクトな生活しかないのだろうと思う。自分はといえば、もう電気がないと生活できない体になってしまっているので、簡単に反対はいえない。
また、防波堤に何兆円とかなんだか人一人の命のコスト計算がまったくできていない気がする。なくなった方々には大変失礼になると思う人もいるかもしれないが、自然をねじ伏せるのではなく、自然にしたがって生きることのほうが重要なのではないかと思う。死と向き合って生きることの大事さが失われているのかなあ。。。そしてやはり運によって、天災人災で死ぬ事も当然ありうるのだということを考えた上で、自分の生活をどうするのか考えないといけないんだろう。国が防波堤作るべきなんて考えてると消費税100%でも足りないんじゃないか。
コメントする