グラント警部ものだが、入院中にみたリチャード3世の肖像画に対する違和感から、本当にリチャード3世は残虐な王だったのかを推理するものです。歴史推理ものの名作として定番ですし、昔に読んでいるんだけど、歴史推理ものってどう書くんだっけ?という思いもあって久しぶりに読み直した。もちろんほとんど忘れている。
で、やっぱりおもしろかった、以上。というのに加えて、百年戦争に続いて薔薇戦争も調べてみたくなってきた。どろどろの争いっておもしろいけど、その中で正直すぎるリチャード3世はかわいそう過ぎる。悪人が決定的になったのはシェークスピアに思い切り悪逆に書かれたからかな?逆にシェークスピアの自分内評価が堕ちたわ。創作が実話のようになっているのは。中大兄皇子と中臣鎌足による「大化の改新」で蘇我氏を悪役に仕立て上げたようなものかしらん?厩戸皇子を聖徳太子にでっちあげたようなものか?それとも霍元甲が日本人に毒殺されたとか?歴史の嘘はおもしろいけど悲しくもある。
困るのはこのあたりの欧州の歴史の知識に疎いことで、我ながら悲しい。あと、毎回同じ名前の親子がたくさんでてきて区別がつらいぜ。でも内容は折り紙つきでおもしろいのだが。
ところで私がもっている文庫本の表紙は上のものだったが、最近のものは最初にあげた肖像画のものになっているらしい。この肖像画の話で始るんだから、肖像画は重要ですね。最近許可がとれたのかなあ。
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