もちろんいろいろな出版社から出ているんだけど、積んであったのはハヤカワミステリ文庫のもの。2005年ごろにルパンの映画が作られて、それにあわせて出版されたようだ。アマゾンで見たら絶版なんだろうか。
というわけで、そういえばポプラ社版は子供向きだったのだろうかと、積んであったものを読んでみたらおもしろかった。ホームズのおもしろさとは違って、けっこう書き方自体にとがったというか叙述的トリック的な書き方も多くて、へえけっこう凝っているなあ、と思った。「ハートの7」とかはタイトルから刺激的。「怪盗紳士ルパン」は最初の短編集だけれど、出だしから逮捕されてみたり牢獄から盗みをしてみたり脱獄してみたりと派手なつくりだ。このあたりはコミックイブニングに連載されている「アバンチュリエ」で読んだりもしたのだけれど。やはりこういうのは時代がかっているのが良い。
そうそう、最後の短編も「遅かりしシャーロック・ホームズ」と訳されているけど、原作ではハーロック・ショームズなので、いくら著作権が切れているとはいえ、そろそろ元通り訳した方がよいのではないか。その点、漫画のアバンチュリエの方が原作を尊重した態度だと思う。
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