戸板康二さんによるミステリなのだが、歌舞伎界を中心に、中村雅楽という老歌舞伎役者が探偵役を務める短編集です。おもしろいんだけど、やはりある程度歌舞伎の演目をしらないと楽しめない気もする。いくらかでも知っているととても楽しめる、という意味では、昔よりは今読んだほうが良かったのかもしれない。といってもそんなに演目を知っているわけでもないです。
短編集なので気楽に読めるのは良いけど、やはり時代の古さは感じてしまう。古典的な推理短編のつくりとでも言いましょうか。でも雅楽さんはじめ魅力的なので良しです。
分厚いのでまだ半分しか読んでいないけど、創元推理文庫での中村雅楽探偵全集は5冊出ているのでなんとか集めておきたいなあ。
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