先行上映でオール・ユー・ニード・イズ・キルを観てきた。
日本の原作ということで宣伝されているけれど、最初は観る気がなかった。しかし、小畑健さんのコミック版を読んで、観にいく気になったのでした。ちなみに原作未読。
元は少年兵のビルドゥングストーリーなんだけど、トム・クルーズが主演なので、年はいっているが、戦争実践経験なしの広告屋からの成長になっている。まあ仕方ないか。従ってヒロインも少女ではなく普通の女性になっている。ボーイ・ミーツ・ガールというわけにはいかんのよね。映画としてはこのあたりの修正もあわせてがんばっているかなあと思った。ただ、アメリカで製作費用の回収ができていないようだけど、元々制作費をかけすぎで、単体としての興行収入からみればよいほうなのだろうと思う。ルーブルとかの設定は必要なかったし、どこかでもう少し制作費ケチればよかったのにね。
ループものだと、完全に繰り返す演出はだれるから編集勝負ということで、結構テンポよくうまくやってたんじゃないかな。また農家のシーンなど、初めてに見せておいて、実はもう何度もループでとかいうのはうまいと思った。ただ、テンポが速すぎて、予習している人はよいけど、ループの理由の説明のところはもう少し時間かけたほうがよかったね。
原作と比べて、サーバ(オメガ)とアンテナ(アルファ)の役割を変更していました。これは最後の筋の展開にも関わるのですが、ハリウッドだから最後はきっとコミックのようにはしないんだろうな、と思ったら予想以上に甘い筋だった。最後にあそこの時間に戻るのは理由がなく、やはり反則だとは思う。もっともコミック版のアンテナ理論でも両方がバックアップなのなら、なぜケイジだけがループに巻き込まれているのかが説明し難いし、最後の二人に一人にはつながらないのでは、とも思う。もちろん蛇足ではあつのだけれど。
原作を未読で申し訳ないが、小畑健の画力を楽しめるコミックです。リタはやはり少女でなくてはby日本。
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