さよなら神様

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麻耶雄嵩さんの新作を買ってしまった。「貴族探偵対女探偵」はがまんしているんだけど、神様はしかたがない。

で、連作短編の形式なんだけど、やはり全体としての繋がりの意味が強い。どの短編も神様が「犯人は○○だよ」と宣言するところから始まるので、倒叙推理もの(あるいは犯人名のみなので半倒叙)とも言えるけれども、その事件を解くことについて楽しむというよりは、最初に犯人名を出すことを条件としてどのようなことが可能かを実験しているようにみえます。そのあたりがおもしろい。また、後半の神様自体にも挑戦するかのような事件と、悪意のある、というかひどすぎる展開が、麻耶雄嵩らしいです。しかもその展開が最後のどんでん返しというか真相のひどさと、でもハートマークで終わっちゃうのがすごい。

最初の話はオールスイリで読んでいたのを覚えていたけど、「バレンタイン昔語り」については読んでいたことを忘れていた。どおりで途中で筋がわかっちゃったわけだ。一瞬自分が賢いのかと思ったぜ。自分のブログを読み直して読んでいることを発見してしまった。でもその時は、ラストのどんでん返しにむけて大きな意味を持つ短編だとは全然わからなかった。

神様は小学生にこだわる理由はないと思うので、次は高校生あたりの女性でどうだろう。

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このページは、なおきが2014年8月22日 23:29に書いたブログ記事です。

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