暇になったら外国文学もたーくさん読めるかと思ったらそんなこともなく、ぜーんぜん読めていない。目の疲れも復活気味(そりゃ何もしてないからねえ)なので、そろそろたまっている本を少し読みたいと思っている。
ヴィクトル・ペレーヴィンの本は出たら即購入ということでありまして、今回「宇宙飛行士オモン・ラー」が翻訳されたのでありました。群像社さまさまでございます。さて、「宇宙飛行士オモン・ラー」ですが、これもおもしろかった。米ソでの宇宙開発競争が背景にあって、ソヴィエトおよび軍人の体面というか見栄が、一般人の命よりも優先されるところが笑える。つうかソヴィエトだから笑えるのではなく、支店を変えればどこでもある話だからなのだ。
まあ、話の展開も落ちも今までのSFではよくありそうな話なんだけど、細部のデティールとオモンのさめた視点が物語に奥深さを与えているように思う。単純にソヴィエトの官僚体質とだめだめ振りをこっけいに書くのではなく、さらっとそれが当たり前であるかのような感覚がよい。ちょうど北野武作品の映画のようなさめた視点がクールなのだ。
というわかでピンチョン全集も出ることなので、小説読みにも復活できれば良いのだが。。。
コメントする