クリスティーとは異なり、カーは絶版になりやすい、ということで、読む暇はなくても三十冊弱は買っては積んであったのだ。しかし読んでいるのは四分の一ほど。。。暇になったら読もうと思っていたはずなのだが、そういえば今読まなくていつ読むのであろうか?
というわけで、ジョン・ディクスン・カーのど・れ・に・し・よ・う・か・な、と適当に選んで、「囁く影」を読んだ。ちょうど第二次世界大戦直後のイギリスを舞台とする話であるが、数年前のフランスでの殺人事件とイギリスでの殺人事件が怪しい美女を交えて交錯します。そして、この女性が吸血鬼?
という、カーらしい密室(というか不可能犯罪というか)と吸血鬼伝説を交えて話は進むのですが、出だしの「殺人クラブ」の謎から話の展開はご都合主義も交えて2時間サスペンスでございます。吸血鬼伝説に関してはちょっと無理がありますが、全体のプロットと犯人の意外性はなかなかよろしいのではないでしょうか?またその示し方がまたうまくできているので、雰囲気も含めてよかったと思います。よく考えるとそんな馬鹿な!なんですけど、まあ雰囲気で押し切れていれば無問題。
コメントする