暑い。ぐったりくるので映画を観てきた。
といってもお盆あたりは夏休み子供向け映画が多くて選ぶのが大変である。で、「ツリー・オブ・ライフ」は最初は父と子ものだと観る気なかったんだけど、テレンス・マリック監督はケレン味が多そうなのでこれにしました。でも同監督の作品は観た事がなかったんだよねえ。。。
で、前半誇大妄想的な映像爆裂で、宣伝どおり父と子ものだと思って気軽に観に来ている観客は一挙に虐殺されます。ははは。カンヌでも毀誉褒貶なわけだ。こちらとしては単純な父と子ものだと嫌なのでよかったけど。逆に後半が普通になりつつあって嫌だったけど。まあ父と子パートはわかりやすいんだけど、母の神モードは日本人には感じるのが難しいぜ。ま、自由に作られている事だし、こっちも好きに見るとして、息子(ショーン・ペン)の死ぬ間際の回想+妄想だとわかりやすいけど俗だな。でもそうすると、最後は彼岸あたりで、母の最期の「息子をあなたの元へ」というのは死んだ二男ではなくて、と解釈できたりするのだが。
映像に関してはデレク・ジャーマンかしらんと思ったほどだが、哲学的に考え始めると簡単にはかけそうもない。そもそも哲学に真理があるとも思ってないし。でも途中出てくる恐竜が殺さないところなどは、不寛容の話なんじゃろか?ツリー・オブ・ライフってその地球進化の姿をみせているけど、人間パートだと、精神にも進化系統樹があるってことかな。でも、地球のレベルに人間を比較するのは、「人間の命は地球よりも重い」というほど不遜なことじゃないかな。申し訳ないけど、人間の命は軽い、自分の命が一番軽い、そう思えるようになって初めて自然と対峙できるんじゃなかろうか。
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