ピカルディの薔薇

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津原泰水さんの「ピカルディの薔薇」は、「蘆屋家の崩壊」に続いての猿渡―伯爵の短編集。

というわけで今回もおもしろいことはおもしろいんだけど、微妙に自分の望む距離感と違いがあるので絶賛とまではいけないかな。私の好みから言うと、猿渡と出来事の距離感が問題で、聞いた出来事だけではおもしろくないし、かといって猿渡どっぷりだと、ちゃんと猿渡がひどい事になってくれないと困るのだが、そこまでもいかないし、そのあたりが物足りないなあと思う。もちろん幻想小説として評価は高いと思うけど。蘆屋家を読んでから時間が空いてしまったのも少しあるかも。

うーん、しかし読んでみると第三作になる「猫ノ眼時計」も気にかかるなあ。ハードカバーを買うのはあまり気が進まないが、さらば猿渡と書かれてしまうと、買ってしまいそうな予感も。。。

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このページは、なおきが2012年7月15日 20:53に書いたブログ記事です。

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